泌尿器科
当科では泌尿器疾患(尿路結石、悪性腫瘍、排尿障害、過活動膀胱、尿路感染症、外傷など)を対象として診療しています。特に悪性腫瘍・尿路結石・前立腺肥大症に対しては、重点的な治療をおこなっています。現在の泌尿器科のスタッフは5名おり、月~木曜日を手術日としています。生検や処置などはいつでも可能です。
一宮西病院 泌尿器科の特色
- 腹腔鏡による低侵襲手術を積極的におこなっています(腎がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、腎盂尿管移行部狭窄症、精索静脈瘤)。
2021年より、ロボット支援手術を導入しました。 - 前立腺肥大症に対しては、最も低侵襲なツリウムレーザーによる蒸散術をおこなっています。
- 尿路結石症に対し、内視鏡を用いたレーザー砕石術をおこなっています。
ページ内目次
対象疾患と診療内容
尿路、性器、悪性腫瘍(腎がん、膀胱がん、前立腺がん、精巣腫瘍等)
エコー検診の普及は、無症状の早期腎がんの発見、予後の改善に大きく役立っています。
初診時の拡がり方で予後が大きく左右されるので、肉眼的血尿があれば、ただちに膀胱鏡検査をおすすめします。
表在性膀胱がんであっても再発率は高く、術後の定期検査が必要です。多発または再発を繰り返す場合は、BCGの膀胱注入療法が再発防止に効果的です。膀胱機能の保全に努めてはいますが、尿路変更せざるを得ない場合もあります。
進行がんには手術・放射線・化学療法を組み合わせて治療しています。PSA検診の普及により、前立腺がんを根治可能な早期に発見できるようになり、当科でもますます治療数が増えています。
全摘・ホルモン療法・放射線療法を組み合わせて根治をめざしています。
初診時の拡がり方で予後が大きく左右されるので、肉眼的血尿があれば、ただちに膀胱鏡検査をおすすめします。
表在性膀胱がんであっても再発率は高く、術後の定期検査が必要です。多発または再発を繰り返す場合は、BCGの膀胱注入療法が再発防止に効果的です。膀胱機能の保全に努めてはいますが、尿路変更せざるを得ない場合もあります。
進行がんには手術・放射線・化学療法を組み合わせて治療しています。PSA検診の普及により、前立腺がんを根治可能な早期に発見できるようになり、当科でもますます治療数が増えています。
全摘・ホルモン療法・放射線療法を組み合わせて根治をめざしています。
尿路結石
経尿道的尿路結石破砕術(f-TUL)
結石を実際に内視鏡で確認し、レーザーで破砕、除去することができる治療方法です。当院では新型の尿管内視鏡(細径尿管電子スコープ)を導入し、従来の内視鏡や体外衝撃波治療では困難であった腎結石などの治療も施行できるようになりました。入院、麻酔(脊椎麻酔)が必要になります。
※f-TULは“FlexbileScope - Transurethral Ureterolithotripsy”の略
※f-TULは“FlexbileScope - Transurethral Ureterolithotripsy”の略
体に優しい泌尿器腹腔鏡手術について
泌尿器科の領域では、多くの手術で腹腔鏡手術が最近は可能となってきました。当院では主に腎腫瘍、腎孟尿管腫瘍に対する治療の選択肢の一つとして、腹腔鏡手術を施行しております。腹腔鏡手術とは体内に鏡を入れ、モニターに映し出された手術部位の映像を観察しながら施行する手術のことです。最大のメリットは傷が小さく痛みが少なく、また術後の回復が開腹手術より早い点です。腎腫瘍の場合は側腹部に3~4個の穴(0.5~2cm)をあけて専用の器具を用いておこないます。腹腔鏡手術の治療効果、根治性などは開腹手術と同等とされています。切除した腎臓(尿管)を体外に摘出するために傷を約6cm程度切り広げる必要はありますが、従来の開腹手術よりもかなり低侵襲に手術ができるようになりました。実際の治療は各々の患者さまの病状により様々です。しっかり病状、治療の選択肢などをご説明させていただき、最善の治療に努めさせていただきます。
症例数
2013-2017年
2013年 | 2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | ||
体外衝撃破砕石術 (ESWL) |
127 | 164 | 79 | 68 | 70 | |
経尿道的尿管砕石術 (TUL) |
7 | 2 | 63 | 72 | 71 | |
経尿道的前立腺切除術 | 28 | 34 | 22 | 4 | 1 | |
経尿道的前立腺レーザー蒸散術 | 0 | 0 | 17 | 36 | 24 | |
腎悪性腫瘍手術 |
(開腹) | 4 | 5 | 6 | 5 | 12 |
(鏡視下) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
経尿道的膀胱腫瘍切除術 | 49 | 63 | 79 | 78 | 81 | |
膀胱全摘除術 | (開腹) | 0 | 1 | 2 | 0 | 3 |
(鏡視下) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
前立腺全摘除術 | (開腹) | 2 | 0 | 2 | 0 | 6 |
(鏡視下) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
腎尿管全摘膀胱部分切除術 | (鏡視下) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2018-2023年
2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | ||
体外衝撃破砕石術 (ESWL) |
69 | 75 | 42 | 35 | 16 | 15 | |
経尿道的尿管砕石術 (TUL) |
60 | 63 | 67 | 101 | 119 | 109 | |
経尿道的前立腺切除術 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | |
経尿道的前立腺レーザー蒸散術 | 37 | 24 | 5 | 22 | 21 | 18 | |
腎悪性腫瘍手術 | (開腹) | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
(鏡視下) | 11 | 17 | 15 | 17 | 14 | 33(14) | |
経尿道的膀胱腫瘍切除術 | 90 | 107 | 73 | 120 | 117 | 126 | |
膀胱全摘除術 | (開腹) | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
(鏡視下) | 4 | 4 | 5 | 4 | 7 | 3 | |
前立腺全摘除術 | (開腹) | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
(鏡視下) | 5 | 17 | 14 | 26 | 7 | 3 | |
(ロボット) | ― | ― | ― | 25 | 44 | 57 | |
腎尿管全摘膀胱部分切除術 | (鏡視下) | 8 | 5 | 10 | 12 | 7 | 12(2) |
※括弧内はロボット支援