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低侵襲緑内障手術・MIGS


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低侵襲緑内障手術・MIGS(ミグス)とは

緑内障に対する主な治療は点眼治療ですが、それでも眼圧が安定しない場合に手術が必要となってきます。そんな緑内障手術の中でも近年注目を浴びているのが、低侵襲緑内障手術(MIGS; Micro Invasive Gulaucoma Surgery)です。小さな創口からおこなう低侵襲な緑内障手術により、患者さまにとって多くのメリットをもたらす治療です。現在当院でおこなっているカフークデュアルブレード(KDB)を使用した緑内障手術もこのMIGSに含まれます。
眼球内の水(房水)の流出口にあるフィルター(線維柱帯)を切開する手術は、もともと眼外(強膜側)からアプローチする方法でした。KDBを使用した当院の手法は眼内(前房内)から直接線維柱帯にアプローチする方法になります。そのため、手術時間の短縮、術後患者負担の軽減、術後合併症の減少、早期社会復帰といったメリットが得られ、その上で従来の術式と変わらない手術成績をもたらします。さらにKDBは、2ヶ所の刃を用いて線維柱帯を帯状に切除するため、従来の切開法よりも高い治療効果が期待されています。

MIGSの対象疾患

  • 初期から中期の緑内障
  • 他の緑内障手術が困難な症例

  • 体の不自由な方、認知症や点眼薬アレルギーの方に対して、点眼薬本数の削減を目的としてもおこないます。

MIGSの特長

  • 手術時間の短縮
  • 術後患者負担の軽減
  • 術後合併症の減少
  • 早期社会復帰


従来法とMIGS(KDB)の比較

従来法 KDB
対象 中等度 軽度~中等度~(重症)
手術時間 30-60分 10分
術後前房出血 (+)~(+++) (-)~(+)
術後頭位制限 4~7日 1~2日
入院期間 約1週間 3~4日
眼圧下降効果 同等
日本人の中で最も多いといわれている正常眼圧緑内障を含む、多くの緑内障病型に施行可能です。眼圧10台半ばを狙った手術のため、初期から中期の緑内障患者が主な治療対象となります。それ以外にも、点眼薬の複数使用が難しい患者さま(体の不自由な方、認知症、点眼薬アレルギーなど)に対して点眼薬本数の削減を目的におこなったり、他の緑内障手術が困難な症例に対しておこなうこともあります。
手術時間はほとんどの症例が約10分ほどで終わります(白内障手術を含めると約20分ほど)。従来法で頻度の多かった合併症の一つである前房出血に関しては、当手法の場合約8割の患者さまに術翌日の前房出血を認めず、術翌日から頭位制限がフリーとなります。基本的には手術後3~4日で退院となる場合が多いです。

当手術が適応とならない場合もございます。自身の緑内障について、また治療法について詳しく知りたい方は、いつでも当院眼科医師にお声がけください。患者さま一人ひとりに合った治療法をご提案させていただきます。

KDB(Kahook Dual Brade)を使用した線維柱帯切開術

正常な目の模式図

先端: 簡単に線維柱帯を貫通します。
ランプ: 線維柱帯を持ち上げ引き伸ばします。
デュアルブレード: 線維柱帯を帯状に切除します。
フットプレート: シュレム管外壁への損傷を防止し、スムーズな動きを容易にします。

一宮西病院 眼科チームからメッセージ

豊富な医療機器を用いて、眼科専門の医療技術・知識を持ったドクター及びスタッフが、患者さまの“見たい!”という思いに応えるべく、全力でサポートします。

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