一宮西病院で活躍する皮膚・排泄ケア認定看護師を紹介!!
皮膚・排泄ケア認定看護師を目指そうと思ったキッカケは…?
私が認定看護師を目指すようになったのは、看護師になって5~6年目のころ。きっかけはICUで経験した、陰部の皮膚が荒れてただれた患者さんのケアでした。ケア中はとても辛そうで、この患者さんのために何かできないかと看護師同士で話し合い、スキンケアの方法を工夫しながら取り組みました。その結果、看護の力で患者さんの辛そうな表情や反応、皮膚症状が改善したのを目の当たりにし、看護することの喜びを実感できたのです。皮膚・排泄ケアの看護は全年齢が対象で、治療だけでなく予防のためにも取り組むべき看護。その看護を深めて、患者さんや患者さんを支える人の力になりたいと思うようになったのです。認定看護師の教育課程を受講するまでは、仕事をしながら受験勉強や症例の振り返りなどを進めていましたが、引っ越しや仕事の引継ぎもあったので時間的な余裕がなく焦ることも。教育課程は集中して学べる環境でしたが、座学や模型を用いた学習が多く患者さんと接する機会が少ない分、自分の抱く看護観と向き合うことができたと思います。習得することが多く心が折れそうになることもあったのですが、仲間と共に専門分野について学べることが楽しいと思えたので大変なことも乗り越えられました。
認定看護師として主な仕事内容を教えてください!
認定看護師取得後、医師より難治性の創傷ケアについて、通常のケアでは長期的な治療となるため、ある処置方法を選択したいが北澤さんはどう思うか、なんとかこの方法で治療できないか、という相談を受けました。とても難しい症例でしたが、文献などから情報を得たり、医師と共に試行錯誤したりしながら処置を進めた結果、数週間で創の状態が改善したのです。難しい症例だからこそ、認定看護師の出番だと思います。看護の可能性を信じて諦めず、できる方法を考えていきたいです。私はケアを提供するだけではなく、患者さんの思いをじっくりと聞いて意思決定を支援したり、スタッフと治療や看護の目標を共有したりして、患者さんの力になれるよう活動しています。スタッフを指導するときは、指導したことが適切にケアに活かせるよう、相手のスキルに合わせて行うようにしています。また、院内の褥瘡対策委員会に参加し、褥瘡回診や院内研修などの活動に携わり、褥瘡予防や発生後の早期治癒に努めていきたいです。患者さんと支える人たちの「困った」「つらい」「なんとかしたい」に応えられるよう、皮膚・排泄ケア分野の学会への参加や学会発表、看護研究に取り組み、日々自己研鑽に励んでいます。
今後取り組んでみたいことを教えてください!
皮膚・排泄ケア領域には、看護の力でできることがたくさんあります。しかし、私一人の力だけではケアの実践や継続は不可能です。私が持つ知識や技術を活用してもらえるよう、看護実践だけでなく指導を行いながら、スタッフの皆さんと共に看護の質の向上を目指していきたいです。一方で、患者さんの目線から考えると病院は一つの通過点であり、生活の基盤は地域にあります。皮膚・排泄ケアの看護を院内だけでなく地域にも広がるよう活動の場を拡大し、地域で暮らす患者さんの力になれることが今の目標。私の活動を通して皮膚・排泄ケアに興味を持ってくれたり、認定看護師として一緒に活動したいと思ってくれたりする仲間が増えるとうれしいです。