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甲状腺外来


甲状腺は首の喉仏のすぐ下に存在する、蝶が羽を広げたような形をした臓器です。甲状腺からはT3、T4というホルモンが分泌され、
①血圧や脈拍や体温の維持 ②代謝の調整 ③小児における成長発達の促進
などの役割を担っています。甲状腺に起こる病気は、大きく分けて甲状腺機能異常甲状腺腫瘍があります。

主な対象疾患と治療法

  • バセドウ病
  • 橋本病(甲状腺機能低下症)
  • プランマー病(機能性甲状腺結節)
  • 亜急性甲状腺炎
  • 無痛性甲状腺炎
  • 腺腫様甲状腺腫
  • 甲状腺がん など

甲状腺機能異常

甲状腺機能が不要に上昇してしまう状態を甲状腺中毒症といい、その多くをバセドウ病(甲状腺機能亢進症)が占めます。
症状としては、
  • 甲状腺腫大
  • 動悸
  • 息切れ
  • 体重減少
  • イライラ感
などが出現します。

また、甲状腺機能が低下してしまう状態を甲状腺機能低下症といい、多くの場合、慢性甲状腺炎(橋本病)が原因です。甲状腺ホルモンが不足すると、
  • やる気がでない
  • 脈が遅くなる
  • 体温が低い
  • 浮腫(むくみ)
などの症状がでます。

当科ではバセドウ病、橋本病などの機能性疾患が疑われた場合、初診時に採血、超音波検査などをおこない、迅速な診断、治療開始に努めております。
バセドウ病の治療においては内服(抗甲状腺薬)による治療のほか、放射線ヨード内用療法、手術療法(外科と協力)が可能です。

甲状腺腫瘍

腺腫様甲状腺腫、甲状腺がんなどの腫瘍性疾患においては、積極的にエコーガイド下細胞診をおこなって診断します。初診時に細胞診をおこなうことが可能です。これらによって、診断の迅速化、患者さまへの通院負担の軽減につながるものと考えています。
診断によって手術が必要な場合、当院外科と協力して治療をおこないます。

※2016年11月より、分化型甲状腺がんに対する甲状腺全摘後の放射線ヨードを用いた残存甲状腺破壊(いわゆるアブレーション)もおこなっております。

甲状腺腫瘍放射線ヨードに関する検査・治療を希望される医療関係者、患者さまへ

放射線ヨードを用いた検査・治療については、バセドウ病治療、甲状腺全摘後の放射線ヨードを用いた残存甲状腺破壊、および残存甲状腺破壊後のシンチグラフィ検査を含めて施行できる件数が限られております。現在のところ、バセドウ病の放射線ヨード治療に限っては他院からのご紹介での治療をお受けしておりますが、施行までに相当な期間を必要とする可能性がありますので、事前に当院地域連携室にご連絡いただくか、情報提供をいただけますよう、お願い申し上げます。


当科での診療の例


甲状腺穿刺吸引細胞診の様子

甲状腺穿刺吸引細胞診の様子


甲状腺腫瘍の硬さをみるエラストグラフィ画像

甲状腺腫瘍の硬さをみるエラストグラフィ画像
(赤枠内が甲状腺腫瘍)

バセドウ病

初診時

  1. 診察 / 超音波検査
  2. 採血 ※必要に応じてレントゲン、心電図など
  3. 結果説明予約

2回目

  1. 結果説明
  2. 治療期間 / 次回外来予約


甲状腺腫瘍

初診時

  1. 診察 / 超音波検査
  2. 採血 ※必要に応じてレントゲン、心電図など
  3. 穿刺吸引細胞診 ※必要に応じて

2回目

  1. 結果説明
  2. 良性なら経過観察の超音波検査予約、
    悪性を含めた治療必要な疾患では手術を検討