栄養サポートチーム(NST)
医療をおこなう重要な基盤として栄養管理があります。栄養は褥瘡(じょくそう)、感染症などと密接な関係があり、患者さまの入院期間、生存率などに大きな影響を与えます。また、十分に栄養が摂れない患者さまをそのまま放置しておくことは、人道的にも望ましくありません。
これまで患者さまの栄養管理は、医師および看護師だけがおこなっているものと考えられていましたが、最近では“チーム医療”が重要視されています。医師や看護師に加え、それぞれ知識や技術を持った専門職のメンバーが、自由に意見を述べ、協力して医療をおこなうことがチーム医療です。NST※も、このチーム医療のひとつです。
※NST=Nutrition Support Team (栄養サポートチーム)の略称
これまで患者さまの栄養管理は、医師および看護師だけがおこなっているものと考えられていましたが、最近では“チーム医療”が重要視されています。医師や看護師に加え、それぞれ知識や技術を持った専門職のメンバーが、自由に意見を述べ、協力して医療をおこなうことがチーム医療です。NST※も、このチーム医療のひとつです。
※NST=Nutrition Support Team (栄養サポートチーム)の略称
ページ内目次
活動内容
- 入院時に患者さまの栄養状態を評価し、低栄養患者を早期発見するスクリーニングを病棟看護師とともにおこないます。スクリーニングは問診と身体計測、血液データなどでおこないます。
- 毎週1回、各病棟の回診をおこないます。回診前に抽出した低栄養患者約10名を、ベッドサイドで診察します。また、主治医、病棟看護師から依頼があった患者さまの栄養に関する問題点を検討します。
- 1ヶ月に1回、NSTカンファレンスをおこないます。栄養剤、中心静脈栄養の使用量、感染症、褥瘡患者の推移など、栄養に関する院内のデータチェック、症例報告、症例検討をおこないます。勉強会では栄養に関する様々な文献を取り上げ、各種の栄養剤を実際に試飲します。症例検討、勉強会は部署ごとに持ち回りでおこないます。
スタッフ構成
医師2名、看護師10名、薬剤師2名、管理栄養士3名、臨床検査技師1名、言語聴覚士1名、事務1名の合計20名で構成されています。なお、医師の日本静脈経腸栄養学会主催のTNT(Total Nutritional Therapy)受講者は、内科医7名、外科医7名、脳神経外科医2名の合計16名です。
メンバーに対する教育
回診時に患者さまの栄養状態に関するデータが読めて、各患者さまのストレス、活動力に応じた必要栄養量が求められること。また栄養剤の特徴、投与法や合併症に対する対応、摂食嚥下機能訓練の適応などを周囲のスタッフとともに検討できる知識、態度を身につけます。なお、これらのスキルは、回診での意見交換、カンファレンスでの各部署からの発表で自然に養われます。