第1回 前立腺がんとは
(小高)
今日からこのコーナーは『健康のつボ~前立腺がんについて~』。昨今、日本で、罹患数増加が最も著しいと言われている「がん」、「前立腺がん」について、一宮西病院・泌尿器科部長の永田大介(ながただいすけ)先生にお話を伺っていきます。
(つボイ)
前立腺がんというのは、男性がかかる「がん」ですよね。私も、年齢が年齢なのでちょっと気になります。
(小高)
気になる。前立腺がんは、症状・ステージによって治療法がいろいろあるそうですが、一般的には手術療法なんですって。その手術には、開腹手術や腹腔鏡下手術など、いくつかの方法があります。
今回、前立腺がんについて教えていただく永田先生は腹腔鏡下手術が専門ということで、前立腺がんだけで400症例、腎臓を入れれば1000症例以上の実績があり、愛知県下のいろいろな病院で指導をされてきた腹腔鏡下手術のエキスパートでいらっしゃいます。
~~~~~~~
(永田)
前立腺がんというのはそれほど症状がない病気で、前立腺を全部取ってしまうので、手術自体はその先生が得意とする分野で行うのが一般的です。僕は腹腔鏡手術が好きなので腹腔鏡手術を行います。ロボットを使ってやられる先生もいれば、お腹を切ってやるのが得意だっていう先生もいて病院によって違うんです。
(小高)
先生の病院の場合は何パーセントなんですか?
(永田)
全て腹腔鏡の手術でやっております。
(小高)
あ、じゃあ100パーセントですね。
(永田)
はい。ほぼ100パーセントでやっております。
(小高)
つボイさん。先生は腹腔鏡手術のエキスパートなんですって。
(つボイ)
負担みたいなところからすると、腹腔鏡の方がいいかななんて思っちゃいますね。
(永田)
腹腔鏡は、お腹を切る手術と比べて4分の1くらいの負担で手術ができます。
(つボイ)
そうなんですね。
(小高)
でも実際穴を開けないといけないですよね?その穴から中を肉眼で見るという点においては、お腹を切るより難しいんじゃ…。
(永田)
切開手術ですと、手の触覚があるので非常にやりやすいんですけど、身体の負担を考えると腹腔鏡手術がいいんです。腹腔鏡手術自体は2000年頃からはじまりました。私も丁度2000年から、かれこれ20年やらさせていただいてます。
(小高)
お、じゃあ当初からと。
(つボイ)
そういうことですよ。
(永田)
私の師匠はフランス人です。
(小高)
わあ、じゃあフランス語ペラペラですか?
(永田)
いや、フランス語全然できなくて怒られていました。
(小高)
そうなんですね(笑)
(つボイ)
フランスが腹腔鏡手術を盛んに行った発祥の地なんですか?
(永田)
そうですね。腹腔鏡手術の技術自体は非常に難しいので、20例くらいやらなければ手術の流れだとか、実力というのはつかないんです。
(小高)
20回くらいやれば、できるねという感じですか?
(永田)
そうですね。卵からちょっと還ったくらいですかね。
(小高)
100くらいやると?
(永田)
ある程度できるようになったね、というくらいです。250やるともう神様のような領域になります。
(小高)
なるほど…。さあここで、前立腺がんについても聞いていきたいと思います。
(つボイ)
まず小高さん、前立腺がんって何かわからないでしょ。
(小高)
あの~、女の人にはない病気。ぼんやりですけどあの辺の病気かなと思っています。
(つボイ)
あの辺って(笑)ぼんやりとではいけないから、先生にしっかり聞いていきたいと思います。
(永田)
男性のお腹の一番下にくっついているところです。膀胱の下にあってくるみくらいの大きさが正常と言われています。男性の生殖器のひとつです。
(小高)
なんのためのものなんですか?
(永田)
精子を作るところです。それがなければ人類は死滅しているので、男性でいうと生殖の大元というところです。
(小高)
大事な場所ですね。で、そこにできるのが前立腺がんと。
(つボイ)
日本は多いんですか?
(永田)
日本は最近、非常に患者さんの数が増えてきてます。アメリカではいつもがんの中で罹患率1位ですが、日本でも1位になっています。
(つボイ)
なぜ増えてきたのかという因果関係はあるんですか?
(永田)
やはり食の欧米化があると言われています。
(小高)
増えてきているということですね。今までこのコーナーでは様々ながんについて伺ってきました。比較的治りにくいがんと、治りやすいがんと分けられると思いますが、前立腺がんというのはどれくらいの位置づけになるんでしょうか?
(永田)
非常に治りやすいがんと言われています。
(小高)
お!じゃあちょっと安心ね。
(つボイ)
それによく似た「前立腺肥大(ぜんりつせんひだい)」というのがありますよね。前に先生に「君ちょっとそれあるよ」と言われたことがあるんですけど…これはどういうものなんですか?
(永田)
前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)というのは、良性の前立腺にできる腫瘍で、前立腺の尿道に近い部分がちょっと大きくなるのが前立腺肥大症です。
(つボイ)
というと、それががんに変わって…なんてことは…。
(永田)
それはがんには変わらないんです。
(小高)
別物なんだ。
~~~~~~~
(つボイ)
だんだん分かってきましたね。男性しかかからない、ということは理解できますが、その男性の中でも罹患者数は、いま増えているんですね。
(小高)
男性にとっては男性しかかからないから気になる病気ではありますよね。永田先生もおっしゃっていましたが、早期発見で完治する可能性が高いがんでもあるようです。今シリーズでは、前立腺がんについて詳しく教えていただきます。
一宮西病院・泌尿器科部長の永田大介(ながただいすけ)先生でした。『健康のつボ~前立腺がんついて~』でした。
今日からこのコーナーは『健康のつボ~前立腺がんについて~』。昨今、日本で、罹患数増加が最も著しいと言われている「がん」、「前立腺がん」について、一宮西病院・泌尿器科部長の永田大介(ながただいすけ)先生にお話を伺っていきます。
(つボイ)
前立腺がんというのは、男性がかかる「がん」ですよね。私も、年齢が年齢なのでちょっと気になります。
(小高)
気になる。前立腺がんは、症状・ステージによって治療法がいろいろあるそうですが、一般的には手術療法なんですって。その手術には、開腹手術や腹腔鏡下手術など、いくつかの方法があります。
今回、前立腺がんについて教えていただく永田先生は腹腔鏡下手術が専門ということで、前立腺がんだけで400症例、腎臓を入れれば1000症例以上の実績があり、愛知県下のいろいろな病院で指導をされてきた腹腔鏡下手術のエキスパートでいらっしゃいます。
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(永田)
前立腺がんというのはそれほど症状がない病気で、前立腺を全部取ってしまうので、手術自体はその先生が得意とする分野で行うのが一般的です。僕は腹腔鏡手術が好きなので腹腔鏡手術を行います。ロボットを使ってやられる先生もいれば、お腹を切ってやるのが得意だっていう先生もいて病院によって違うんです。
(小高)
先生の病院の場合は何パーセントなんですか?
(永田)
全て腹腔鏡の手術でやっております。
(小高)
あ、じゃあ100パーセントですね。
(永田)
はい。ほぼ100パーセントでやっております。
(小高)
つボイさん。先生は腹腔鏡手術のエキスパートなんですって。
(つボイ)
負担みたいなところからすると、腹腔鏡の方がいいかななんて思っちゃいますね。
(永田)
腹腔鏡は、お腹を切る手術と比べて4分の1くらいの負担で手術ができます。
(つボイ)
そうなんですね。
(小高)
でも実際穴を開けないといけないですよね?その穴から中を肉眼で見るという点においては、お腹を切るより難しいんじゃ…。
(永田)
切開手術ですと、手の触覚があるので非常にやりやすいんですけど、身体の負担を考えると腹腔鏡手術がいいんです。腹腔鏡手術自体は2000年頃からはじまりました。私も丁度2000年から、かれこれ20年やらさせていただいてます。
(小高)
お、じゃあ当初からと。
(つボイ)
そういうことですよ。
(永田)
私の師匠はフランス人です。
(小高)
わあ、じゃあフランス語ペラペラですか?
(永田)
いや、フランス語全然できなくて怒られていました。
(小高)
そうなんですね(笑)
(つボイ)
フランスが腹腔鏡手術を盛んに行った発祥の地なんですか?
(永田)
そうですね。腹腔鏡手術の技術自体は非常に難しいので、20例くらいやらなければ手術の流れだとか、実力というのはつかないんです。
(小高)
20回くらいやれば、できるねという感じですか?
(永田)
そうですね。卵からちょっと還ったくらいですかね。
(小高)
100くらいやると?
(永田)
ある程度できるようになったね、というくらいです。250やるともう神様のような領域になります。
(小高)
なるほど…。さあここで、前立腺がんについても聞いていきたいと思います。
(つボイ)
まず小高さん、前立腺がんって何かわからないでしょ。
(小高)
あの~、女の人にはない病気。ぼんやりですけどあの辺の病気かなと思っています。
(つボイ)
あの辺って(笑)ぼんやりとではいけないから、先生にしっかり聞いていきたいと思います。
(永田)
男性のお腹の一番下にくっついているところです。膀胱の下にあってくるみくらいの大きさが正常と言われています。男性の生殖器のひとつです。
(小高)
なんのためのものなんですか?
(永田)
精子を作るところです。それがなければ人類は死滅しているので、男性でいうと生殖の大元というところです。
(小高)
大事な場所ですね。で、そこにできるのが前立腺がんと。
(つボイ)
日本は多いんですか?
(永田)
日本は最近、非常に患者さんの数が増えてきてます。アメリカではいつもがんの中で罹患率1位ですが、日本でも1位になっています。
(つボイ)
なぜ増えてきたのかという因果関係はあるんですか?
(永田)
やはり食の欧米化があると言われています。
(小高)
増えてきているということですね。今までこのコーナーでは様々ながんについて伺ってきました。比較的治りにくいがんと、治りやすいがんと分けられると思いますが、前立腺がんというのはどれくらいの位置づけになるんでしょうか?
(永田)
非常に治りやすいがんと言われています。
(小高)
お!じゃあちょっと安心ね。
(つボイ)
それによく似た「前立腺肥大(ぜんりつせんひだい)」というのがありますよね。前に先生に「君ちょっとそれあるよ」と言われたことがあるんですけど…これはどういうものなんですか?
(永田)
前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)というのは、良性の前立腺にできる腫瘍で、前立腺の尿道に近い部分がちょっと大きくなるのが前立腺肥大症です。
(つボイ)
というと、それががんに変わって…なんてことは…。
(永田)
それはがんには変わらないんです。
(小高)
別物なんだ。
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(つボイ)
だんだん分かってきましたね。男性しかかからない、ということは理解できますが、その男性の中でも罹患者数は、いま増えているんですね。
(小高)
男性にとっては男性しかかからないから気になる病気ではありますよね。永田先生もおっしゃっていましたが、早期発見で完治する可能性が高いがんでもあるようです。今シリーズでは、前立腺がんについて詳しく教えていただきます。
一宮西病院・泌尿器科部長の永田大介(ながただいすけ)先生でした。『健康のつボ~前立腺がんついて~』でした。