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第6回 弁膜症とは何か?


小高 毎週水曜日のこの時間は「健康のつボ!~心臓カテーテルについて~」。一宮西病院 循環器内科 カテーテル室長の寺村真範(てらむらまさのり)先生に、循環器を中心としたカテーテル治療について教えていただいています。先週までは心臓の病気の代表格、“狭心症”と“心筋梗塞”についてうかがってきました。

つボイ 検査と治療において、心臓カテーテルがとても重要な役割を果たすことも教えていただきました。

小高 検査もするし、治療もするというね。今週からは心臓病のもうひとつ有名なのがあります。“弁膜症”についてお聞きしていきます。そもそも弁膜症とはどんな病気でしょうか? 寺村先生です。

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寺村 そもそも心臓は全身に血液を送り出すポンプの役目をしている臓器なんですけど、 4つの部屋があるんですね。右心房・右心室、左心房・左心室と4つの部屋があって、血液が循環して流れているわけなんですが、部屋と部屋の間には血液が一方向にだけ流れるように“弁”という扉のようなものがついています。弁の閉まりが悪くなったり、開きが悪くなることで、心臓に悪影響が出てくるのが“心臓弁膜症”といわれるものになります。

小高 一方向にだけ流れるための弁に不具合が出てくると、逆流したりとかするということですか?

寺村 そうですね。

つボイ 私、これ真剣に聞いてるんです。私も該当者ですから。

小高 危ういんですね。これ種類があるわけですか?

寺村 そうですね。弁は4つあって、心臓の出口のところにある“大動脈弁”、左心房と左心室の間にある“僧帽弁”、右心房と右心室の間にある“三尖弁”、右心室の出口にある“肺動脈弁”という4つの弁があります。

小高 はい。

寺村 そのうち、特に心臓の病気で問題となってくるのは、心臓の左の方の部屋に関係してくる大動脈弁と僧帽弁ですね。それぞれ固くなって開きが悪くなるのが狭窄症といって、“大動脈弁狭窄症”と“僧帽弁狭窄症”という病気です。逆に閉まりが悪くなって血液が逆流するのが閉鎖不全症で、“大動脈弁閉鎖不全症”、“僧帽弁閉鎖不全症”ということになります。

小高 はい。

つボイ 覚えとかないかんですね、自分がどこが悪いんか。

寺村 そうですね(笑)。ただ、治療が必要になることが多いのは大動脈弁と僧帽弁ということで、病名までは詳しく覚えなくてもいいと思います(笑)。

小高 先生が覚えてたら大丈夫だから(笑)。先生、4つ弁があるうちの2つの弁の話が今出てきましたけれども、残りの2つは狭窄症だとか閉鎖不全症になることはないんですか?

寺村 ありますが、大動脈弁とか僧帽弁に比べると、そこまで治療の対象になるような逆流が来たりとか、開きが悪くなったりすることはかなり少ないです。

小高 人命に関わるような話にはなってこない。

寺村 そこまで多くはないです。逆流があったとしてもお薬で様子を見れたりだとか、手術が必要になる方は左の部屋に比べると少ないです。僕たちがよく患者さんで診るのは大動脈弁と僧帽弁ということになります。

小高 そもそもなんですが、逆流したり血の流れが悪くなったりすると、どんなことが起こるんですか?

寺村 いろいろな不具合が出てくるんですけど、例えば大動脈弁狭窄症でいうと、心臓の出口の弁が固くなって開きが悪くなるので、心臓の出口が狭くなっているのと同じ状態になります。そうなると、狭い出口を越えて心臓は全身に血液を送らないといけないので、毎回圧力をかけて全身に血液を送り出そうとするんですね。

つボイ小高 うんうん。

寺村 心臓って大体1日に10万回くらい動いてますから、それを毎回繰り返しているとだんだん心臓がへばってきて、動きが悪くなってしまって“心不全”という状態になってしまいます。

小高 カバーしようとして心臓の筋肉とかが頑張り過ぎちゃうみたいなことですかね?

寺村 そうですね、それで不具合が起こってくるという状態になります。

つボイ やっぱり、ちょっと動いて息切れがしてくるというのは、こういう影響もあるんですか?

寺村 そうですね。いろんな症状が出るんですけど、息切れしたりもします。心臓は全身に血液を送り出しているので、頭に行く血液量が低下して、ふらついたり失神したりする症状が出ることもあります。

つボイ なるほど~。

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つボイ 私は心筋梗塞の人でしたけれども、弁膜症もその傾向があるのでいろいろ聞いているということなんですね~。

小高 プライベートなところでも、ずーっと細かい質問してましたもんね!

つボイ そうそう、だから先生言ってました。今聞いたら実費やって(笑)。

小高 先生はそんなこと言ってないから(笑)。私が言ったの(笑)。来週は、その“弁膜症の治療法”を寺村先生にお聞きします。
さて、この「健康のつボ!」のコーナーでは、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。

つボイ はい、質問お待ちいたしております!

小高 「健康のつボ!~心臓カテーテルについて~」でした。


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