第10回 突然、発症したら?
小高 毎週水曜日のこの時間は「健康のつボ!~心臓カテーテルについて~」。一宮西病院 循環器内科 カテーテル室長の寺村真範(てらむらまさのり)先生に、循環器を中心としたカテーテル治療について教えていただいています。
今シリーズを通して、血管が詰まる狭心症や心筋梗塞、心臓の弁に異常がある弁膜症など主な心臓病について教えていただきました。
つボイ 私の場合は心筋梗塞という病気。いきなり症状が出まして、苦しいことこの上ない、すごい胸の痛みに襲われました…。
小高 つボイさんのように、突然発症したらどうすればいいのか? やっぱりすぐに救急車を呼べばいいのでしょうか? 寺村先生です。
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寺村 胸が痛くなる病気はいろいろあるので一概には言えないんですが、胸が痛くなる病気で命に関わると言えば“心筋梗塞”があります。心筋梗塞のことを考えると時間との闘いになりますので、一刻も早く病院に来ていただいて、早急にカテーテル治療をする必要があります。すぐに救急車を呼んでいただくのがいいと思います。
小高 時間的な切羽詰まり具合っていうのは、具体的にどんな感じなんでしょうか?
(寺村)
早ければ早いほどいいというのが原則です。
つボイ 心筋梗塞だと、どんだけ放っといたらあかんという時間はあるんですか?
寺村 何時間という決まりはないんですが、いろんなデータがあります。“ドア・トゥ・バルーン・タイム”というものがあって、病院に到着してからバルーンで詰まっている所を広げるまでの時間という意味で、これが90分以内がいいとされています。となると、できるだけ早く救急車で来ていただきたいですね。
つボイ 1時間半ですね! それを超えるとダメ…?
寺村 超えると絶対ダメということではないんですけど、90分以内に治療できた人たちと90分を超えてしまった人たちを比べてみると、90分以内に治療できた人たちの方が合併症が少なかったり、順調に改善できる可能性が高くなります。
小高 90分以内だからいいんだじゃなくて、できるだけ早いほうがいいですよね。
寺村 早ければ早いほどいいですね。もちろん90分を過ぎても、3時間よりは2時間のほうがいいですし。
小高 はい。やっぱり救急車を呼ぼうという決断に至るのは、普通に痛さで迷ったりはあまりしないということですかね?
つボイ 私の場合は近くに大きな病院がありましたから、自分で行こうと思いましたけれども。近い遠いは別として自分で行くのがいいのか、救急車で行くのがいいのか。
寺村 救急車がいいと思いますね。自分で歩いて行ったりすると、心筋梗塞の場合、血圧が変動したり、突然不整脈が起こったりすることもあり、ふらついて倒れることがあります。救急車は病院の入り口も違うので、早急に対応してもらえます。
つボイ 入り口が違うのはよくわかりました。夜間の緊急の人たちも結構待ってました。
寺村 そうですよね、もしかしたら自分で来た場合には、列の後ろに並ばないといけない可能性もありますからね。
小高 気づいてもらえたら、飛び越して運び込んでもらえるかもしれないけど。
つボイ 一応気づいてもらえて、飛び越してもらいましたけど、あの時まだ40人くらいいましたよ。
小高 救急車で運ばれるっていうのは、ほんとに救急の人しかいないっていうことですもんね。
つボイ 病院の選び方も素人が飛び込むよりも、救急隊員の方にこの症状だったらこの病院という判断をしてもらえますよね。
寺村 はい。
小高 突然自分の家族が「胸が苦しい」って言って、これはもう救急車呼ばなきゃってなった時に、電話で症状的にはどういうことを伝えればいいんですかね?
寺村 胸をすごく痛がってるとか、苦しそうにしてるとか、それだけを伝えればいいと思います。あとは向こうが他に症状がないかとか、いつから症状があるか、意識があるかとか聞いてくれると思うので、あまり難しく考えずに症状を伝えていただければと思います。
小高 それに悩んでいるよりも、早くということですもんね。
つボイ 家族とか周りの人ができることはあるんですか?
寺村 そんなにできることはないので、できるだけ横になって安静にしていてもらうことですね。心筋梗塞の場合は、突然心停止することもあるので、もし意識がなくなったら、心臓マッサージをできるようにしておいたら、周りの人はいいかもしれないですね。
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つボイ 病院に到着してからカテーテル治療で詰まったところを広げるまでの時間、ドア・トゥ・バルーン・タイムは90分以内が良いというデータがあるそうです。私は運よく90分以内やったということですね。
小高 そういうことですね。ということは、当然ながら病院へ行くまでの時間も短ければ短いほど良い、ということになりますよね。来週も寺村先生に、心臓のカテーテル治療についてうかがいます。
さて、この「健康のつボ!」のコーナーでは、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
つボイ はい、質問お待ちいたしております!
小高 「健康のつボ!~心臓カテーテルについて~」でした。
今シリーズを通して、血管が詰まる狭心症や心筋梗塞、心臓の弁に異常がある弁膜症など主な心臓病について教えていただきました。
つボイ 私の場合は心筋梗塞という病気。いきなり症状が出まして、苦しいことこの上ない、すごい胸の痛みに襲われました…。
小高 つボイさんのように、突然発症したらどうすればいいのか? やっぱりすぐに救急車を呼べばいいのでしょうか? 寺村先生です。
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寺村 胸が痛くなる病気はいろいろあるので一概には言えないんですが、胸が痛くなる病気で命に関わると言えば“心筋梗塞”があります。心筋梗塞のことを考えると時間との闘いになりますので、一刻も早く病院に来ていただいて、早急にカテーテル治療をする必要があります。すぐに救急車を呼んでいただくのがいいと思います。
小高 時間的な切羽詰まり具合っていうのは、具体的にどんな感じなんでしょうか?
(寺村)
早ければ早いほどいいというのが原則です。
つボイ 心筋梗塞だと、どんだけ放っといたらあかんという時間はあるんですか?
寺村 何時間という決まりはないんですが、いろんなデータがあります。“ドア・トゥ・バルーン・タイム”というものがあって、病院に到着してからバルーンで詰まっている所を広げるまでの時間という意味で、これが90分以内がいいとされています。となると、できるだけ早く救急車で来ていただきたいですね。
つボイ 1時間半ですね! それを超えるとダメ…?
寺村 超えると絶対ダメということではないんですけど、90分以内に治療できた人たちと90分を超えてしまった人たちを比べてみると、90分以内に治療できた人たちの方が合併症が少なかったり、順調に改善できる可能性が高くなります。
小高 90分以内だからいいんだじゃなくて、できるだけ早いほうがいいですよね。
寺村 早ければ早いほどいいですね。もちろん90分を過ぎても、3時間よりは2時間のほうがいいですし。
小高 はい。やっぱり救急車を呼ぼうという決断に至るのは、普通に痛さで迷ったりはあまりしないということですかね?
つボイ 私の場合は近くに大きな病院がありましたから、自分で行こうと思いましたけれども。近い遠いは別として自分で行くのがいいのか、救急車で行くのがいいのか。
寺村 救急車がいいと思いますね。自分で歩いて行ったりすると、心筋梗塞の場合、血圧が変動したり、突然不整脈が起こったりすることもあり、ふらついて倒れることがあります。救急車は病院の入り口も違うので、早急に対応してもらえます。
つボイ 入り口が違うのはよくわかりました。夜間の緊急の人たちも結構待ってました。
寺村 そうですよね、もしかしたら自分で来た場合には、列の後ろに並ばないといけない可能性もありますからね。
小高 気づいてもらえたら、飛び越して運び込んでもらえるかもしれないけど。
つボイ 一応気づいてもらえて、飛び越してもらいましたけど、あの時まだ40人くらいいましたよ。
小高 救急車で運ばれるっていうのは、ほんとに救急の人しかいないっていうことですもんね。
つボイ 病院の選び方も素人が飛び込むよりも、救急隊員の方にこの症状だったらこの病院という判断をしてもらえますよね。
寺村 はい。
小高 突然自分の家族が「胸が苦しい」って言って、これはもう救急車呼ばなきゃってなった時に、電話で症状的にはどういうことを伝えればいいんですかね?
寺村 胸をすごく痛がってるとか、苦しそうにしてるとか、それだけを伝えればいいと思います。あとは向こうが他に症状がないかとか、いつから症状があるか、意識があるかとか聞いてくれると思うので、あまり難しく考えずに症状を伝えていただければと思います。
小高 それに悩んでいるよりも、早くということですもんね。
つボイ 家族とか周りの人ができることはあるんですか?
寺村 そんなにできることはないので、できるだけ横になって安静にしていてもらうことですね。心筋梗塞の場合は、突然心停止することもあるので、もし意識がなくなったら、心臓マッサージをできるようにしておいたら、周りの人はいいかもしれないですね。
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つボイ 病院に到着してからカテーテル治療で詰まったところを広げるまでの時間、ドア・トゥ・バルーン・タイムは90分以内が良いというデータがあるそうです。私は運よく90分以内やったということですね。
小高 そういうことですね。ということは、当然ながら病院へ行くまでの時間も短ければ短いほど良い、ということになりますよね。来週も寺村先生に、心臓のカテーテル治療についてうかがいます。
さて、この「健康のつボ!」のコーナーでは、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
つボイ はい、質問お待ちいたしております!
小高 「健康のつボ!~心臓カテーテルについて~」でした。