第6回 カテーテル治療の進歩
(小高)
水曜日のこのコーナーは『健康のつボ!~心臓病について~』。日本人の死因第2位の心臓病について専門の先生にお話を伺います。ゲストは一宮西病院・循環器内科カテーテル室長の寺村真範(てらむらまさのり)先生です。よろしくお願いします。
(寺村)
よろしくお願いします。
(つボイ)
よろしくお願いします。
(小高)
先週、先々週のことを覚えていますか?つボイさん。『狭心症』と『心筋梗塞』について伺ってきましたよぉ~!
(つボイ)
はい。同じ「心臓を取り囲む血管がつまる」という病気であっても、より緊急性が高いのは『心筋梗塞』だぞ~っと。そういうことでした。
(小高)
つボイさんの勝ち~!・・・勝ち負けではないか。
(つボイ)
勝ち負けではないね。
(小高)
最近は、“カテーテル”の進歩によってかなり素早く治療ができるようになってきたということでしたが、今日はカテーテル治療についてもっと詳しく教えていただきたいと思います。まずはカテーテル治療の「いいところ」を教えてください。
(寺村)
カテーテル治療は体の負担が少ないということが一番大きなメリットですね。心臓の治療・手術というと、大きく「カテーテル治療」と「開胸手術」というのがありますけど、カテーテル治療は局所麻酔ができて治療時間も短く傷がほとんどありませんので、入院期間を短くすることができるところが開胸手術と比べてのメリットだと思います。
(つボイ)
私は4日間入院してました。
(寺村)
はい。大体それくらいですね。『狭心症』の人だったら、一泊二日で十分に治療できますし、『心筋梗塞』の場合はその重症度によって違いますが、重症でない方は一週間以内で退院できる方も多いですので、体の負担が少ない且つ治療時間・入院期間が短いところが一番のメリットだと思います。
(小高)
いろんなものにカテーテル治療ができるようになってきたというお話でしたが、カテーテル治療の何がそれほど進歩したのですか?器械ですか?
(寺村)
そうですね。器械や器具が進歩したというのが一番大きいとは思いますが、そもそもカテーテルはおよそ1970年代から海外で始まりました。最初におこなった先生は、まず自分の血管に入れたそうです・・・
(つボイ)
はぁ~、そうなんですか。
(小高)
先生はやったことはありますか?
(寺村)
いや僕はさすがにないです。
(小高)
よかった~。
(つボイ)
先駆者にはそういう努力があるんですねぇ。
(寺村)
最初は検査から始まり、治療が行われるようになったのは1980年代ぐらいからです。ただ当初は「風船治療」といって、狭くなっている血管を風船で広げる方法しかなかったのですが、風船だけだと一度広げてもまたすぐに狭くなってしまう方が多いので、1990年代半ばぐらいからステントと言われる金属の筒を入れて広げるようになり、さらにステントもどんどん性能の良いものが新しく出て、器械自体の大きさも小さくなってきたので、(手術後の)傷がどんどん小さくなってきているというところが進歩ししてます。
(小高)
今だと、カテーテル治療で心臓病のどの病気まで対応できるんですか?
(寺村)
主に『狭心症』や『心筋梗塞』は、多くの方はカテーテル治療で十分に治療が完結します。あと最近では、心臓の弁膜症もカテーテル治療で対応できるものもあります。
(つボイ)
弁膜症というのは、いわゆる『狭心症』とか『心筋梗塞』のように(血管を)広げるとかではなくて、弁をなんとかしないといけないわけでしょ?
(小高)
だめになった自分の弁を人工の弁に置き換えるということ?
(寺村)
そうですね。
(つボイ)
カテーテルでできるんですか?
(寺村)
できるようになってきてます。
(小高)
カテーテルでぴゅっとはめ込むわけ?
(寺村)
そうですね。今、主に行われていて普及しているのは「大動脈弁狭窄症(だいどうみゃくべんきょうさくしょう)」という病気(大動脈弁という弁の開きが悪く固くなるもの)の治療として、悪くなった弁の内側に足の付け根から持ってきた生体弁を内側から新しく植えこむという治療方法です。
(小高)
すごい、先生が器用じゃないと難しい気がする。
(つボイ)
どれくらいでそういう技術というのは一人前になるものなんですか?
(寺村)
そうですね。5年くらい経験をつめば、標準的な患者さんの治療はできるようになるのではないかなと思います。
(つボイ)
は~、そうなんですかぁ。理論だけじゃなくて技術も伴わなければねぇ、いけませんよね。
(小高)
先生、よろしくお願いします。
(つボイ)
ほんとですね~。
(小高)
ということで、今日はいろんな治療法について伺いました。ありがとうございました。一宮西病院の寺村真範先生でした。リスナーの皆さんも心臓病や脳卒中を中心に、健康に関する質問やメッセージをこのコーナーまでお寄せください。コーナーの中でご紹介していきます。新生活フロッピー、『健康のつボ~心臓病について~』でした。
水曜日のこのコーナーは『健康のつボ!~心臓病について~』。日本人の死因第2位の心臓病について専門の先生にお話を伺います。ゲストは一宮西病院・循環器内科カテーテル室長の寺村真範(てらむらまさのり)先生です。よろしくお願いします。
(寺村)
よろしくお願いします。
(つボイ)
よろしくお願いします。
(小高)
先週、先々週のことを覚えていますか?つボイさん。『狭心症』と『心筋梗塞』について伺ってきましたよぉ~!
(つボイ)
はい。同じ「心臓を取り囲む血管がつまる」という病気であっても、より緊急性が高いのは『心筋梗塞』だぞ~っと。そういうことでした。
(小高)
つボイさんの勝ち~!・・・勝ち負けではないか。
(つボイ)
勝ち負けではないね。
(小高)
最近は、“カテーテル”の進歩によってかなり素早く治療ができるようになってきたということでしたが、今日はカテーテル治療についてもっと詳しく教えていただきたいと思います。まずはカテーテル治療の「いいところ」を教えてください。
(寺村)
カテーテル治療は体の負担が少ないということが一番大きなメリットですね。心臓の治療・手術というと、大きく「カテーテル治療」と「開胸手術」というのがありますけど、カテーテル治療は局所麻酔ができて治療時間も短く傷がほとんどありませんので、入院期間を短くすることができるところが開胸手術と比べてのメリットだと思います。
(つボイ)
私は4日間入院してました。
(寺村)
はい。大体それくらいですね。『狭心症』の人だったら、一泊二日で十分に治療できますし、『心筋梗塞』の場合はその重症度によって違いますが、重症でない方は一週間以内で退院できる方も多いですので、体の負担が少ない且つ治療時間・入院期間が短いところが一番のメリットだと思います。
(小高)
いろんなものにカテーテル治療ができるようになってきたというお話でしたが、カテーテル治療の何がそれほど進歩したのですか?器械ですか?
(寺村)
そうですね。器械や器具が進歩したというのが一番大きいとは思いますが、そもそもカテーテルはおよそ1970年代から海外で始まりました。最初におこなった先生は、まず自分の血管に入れたそうです・・・
(つボイ)
はぁ~、そうなんですか。
(小高)
先生はやったことはありますか?
(寺村)
いや僕はさすがにないです。
(小高)
よかった~。
(つボイ)
先駆者にはそういう努力があるんですねぇ。
(寺村)
最初は検査から始まり、治療が行われるようになったのは1980年代ぐらいからです。ただ当初は「風船治療」といって、狭くなっている血管を風船で広げる方法しかなかったのですが、風船だけだと一度広げてもまたすぐに狭くなってしまう方が多いので、1990年代半ばぐらいからステントと言われる金属の筒を入れて広げるようになり、さらにステントもどんどん性能の良いものが新しく出て、器械自体の大きさも小さくなってきたので、(手術後の)傷がどんどん小さくなってきているというところが進歩ししてます。
(小高)
今だと、カテーテル治療で心臓病のどの病気まで対応できるんですか?
(寺村)
主に『狭心症』や『心筋梗塞』は、多くの方はカテーテル治療で十分に治療が完結します。あと最近では、心臓の弁膜症もカテーテル治療で対応できるものもあります。
(つボイ)
弁膜症というのは、いわゆる『狭心症』とか『心筋梗塞』のように(血管を)広げるとかではなくて、弁をなんとかしないといけないわけでしょ?
(小高)
だめになった自分の弁を人工の弁に置き換えるということ?
(寺村)
そうですね。
(つボイ)
カテーテルでできるんですか?
(寺村)
できるようになってきてます。
(小高)
カテーテルでぴゅっとはめ込むわけ?
(寺村)
そうですね。今、主に行われていて普及しているのは「大動脈弁狭窄症(だいどうみゃくべんきょうさくしょう)」という病気(大動脈弁という弁の開きが悪く固くなるもの)の治療として、悪くなった弁の内側に足の付け根から持ってきた生体弁を内側から新しく植えこむという治療方法です。
(小高)
すごい、先生が器用じゃないと難しい気がする。
(つボイ)
どれくらいでそういう技術というのは一人前になるものなんですか?
(寺村)
そうですね。5年くらい経験をつめば、標準的な患者さんの治療はできるようになるのではないかなと思います。
(つボイ)
は~、そうなんですかぁ。理論だけじゃなくて技術も伴わなければねぇ、いけませんよね。
(小高)
先生、よろしくお願いします。
(つボイ)
ほんとですね~。
(小高)
ということで、今日はいろんな治療法について伺いました。ありがとうございました。一宮西病院の寺村真範先生でした。リスナーの皆さんも心臓病や脳卒中を中心に、健康に関する質問やメッセージをこのコーナーまでお寄せください。コーナーの中でご紹介していきます。新生活フロッピー、『健康のつボ~心臓病について~』でした。