第5回 狭心症と心筋梗塞について②~それぞれの治療法
(小高)
水曜日のこのコーナーは『健康のつボ!~心臓病について~』。日本人の死因第2位の心臓病について専門の先生にお話を伺っていきます。ゲストは一宮西病院・循環器内科カテーテル室長の寺村真範(てらむらまさのり)先生です。よろしくお願いします。
(寺村)
よろしくお願いします。
(つボイ)
よろしくお願いします。
(小高)
さぁ先週は、心臓病の中でも「血管が詰まっていく」といった種類の病気は『狭心症』と『心筋梗塞』があり、この二つがどう違うかをお聞きしました。今日は、この『狭心症』と『心筋梗塞』のそれぞれの治療法について教えていただけますか?まずは、『狭心症』からお願いします。
(寺村)
『狭心症』はですね、大きく分けると三つの治療法があって、一つは「お薬の治療」ですね。血管を広げるようなお薬であったりとか、血をサラサラにするお薬であったり、コレステロールを下げるようなお薬であったり。そういう「お薬の治療」があります。
二つ目は、心臓の「カテーテル治療」です。狭心症は血管が狭くなっていますから、“カテーテル”という細いチューブを手首や足の付け根から心臓へ通して、狭くなっている血管を風船で広げたりだとか、“ステント”という金属の筒を入れて血管を広げる治療をします。これが「カテーテル治療」といいます。
三つ目は、冠動脈のバイパス手術といわれる、全身麻酔での「開胸手術」ですね。狭心症は血管が狭くなり、血流が悪くなっています。そのため、胸を開けて、悪くなっているところを介するような血管(胸の裏を走っている動脈や、手首の動脈、足の静脈など)を使って、血管を介するような道を作ってあげるという手術です。大きく分けるとこの三つが治療法です。
(つボイ)
今、聞いているだけでも三番目が一番大変な治療法ですね。
(寺村)
そうですね。単純に患者さんの体の負担だけでいうと「開胸する手術」ですから、負担が少し大きいということになりますけど、ただ、それぞれメリットとデメリットがありますので。
例えば「カテーテル治療」では、状況的にどうしても難しいということはありますよね。その場合には、バイパス手術(開胸手術)を受けてもらうということもあります。
(小高)
狭くなり具合によって、お薬にしたりカテーテルにしたりということですか?
(寺村)
そうですね。狭くなり具合とか、それによって出る症状の違いとか、あとは狭くなっている場所によってどういう治療法にするのかっていうのを決めます。
(つボイ)
なるほどねえ。
(小高)
では、今度は『心筋梗塞』の治療法についてお願いします。
(寺村)
『心筋梗塞』の場合は、基本的には「カテーテル治療」です。血管が詰まってしまい、その痛みが取れませんし、詰まったまま放っておくと助からない、という方が多いので・・・
(つボイ)
『狭心症』より緊急を要するということですね。
(寺村)
そうですね。バイパス手術をする場合もありますが、やはり今おっしゃったように早く治療することが大事なので、できるだけ早く詰まっているところを流さなければいけないと。そこで、一番早く治療できるのが「カテーテル治療」なのです。
(小高)
先生は、そのカテーテルの治療を主に専門にしていらっしゃるんですか?
(寺村)
はい、専門にしております。
(小高)
カテーテルの治療というのも、何種類かあるのですか?
(寺村)
そうですね、風船で膨らますというのが基本的な方法ですが、風船だけだと一度広げても、またすぐに詰まったり狭くなる可能性もありますので、多くの方は“ステント”という金属の筒を血管の中に入れて広げるという治療をします。
(小高)
つボイさんもカテーテルだったんですか?
(つボイ)
そう、カテーテル。
(小高)
カテーテルのどんな手術だったんですか?
(つボイ)
鼠蹊部(そけいぶ)からカテーテルを入れて、ステントを入れましたですよ~。
(小高)
なんかこう、いろんなステントなんかも日々変化している?
(寺村)
そうですね。いろんな種類があるんですけど、昔に比べるとステントの性能がすごく良くなってきてます。
(つボイ)
先生、私なんか10年も前ですけども。10年と今だったら・・・またちがうの?
(寺村)
ちがいます。
(つボイ)
こう・・・古いタイプ?旧式?伝統を重んじる人ですから、私は。
(小高)
なんかちょっと・・・流行としてはどうですか?
(つボイ)
流行でやってるわけじゃないから。
(小高)
そうだね、流行じゃないね。
(つボイ)
で、どんなところが進歩してるんですか?
(寺村)
例えば、ステントの金属が薄くなっていて曲がりに強くなっていたりとか、入れたステントがまた詰まる、ということが少なくなっているっていうのが今の新しいステントですね。
(つボイ)
なんでも進歩ですねぇ。
(小高)
ということで、今日はいろんな治療法について伺いました。ありがとうございました。一宮西病院の寺村真範先生でした。リスナーの皆さんも心臓病や脳卒中を中心に、健康に関する質問やメッセージをこのコーナーまでお寄せください。コーナーの中でご紹介していきます。新生活フロッピー、『健康のつボ~心臓病について~』でした。
水曜日のこのコーナーは『健康のつボ!~心臓病について~』。日本人の死因第2位の心臓病について専門の先生にお話を伺っていきます。ゲストは一宮西病院・循環器内科カテーテル室長の寺村真範(てらむらまさのり)先生です。よろしくお願いします。
(寺村)
よろしくお願いします。
(つボイ)
よろしくお願いします。
(小高)
さぁ先週は、心臓病の中でも「血管が詰まっていく」といった種類の病気は『狭心症』と『心筋梗塞』があり、この二つがどう違うかをお聞きしました。今日は、この『狭心症』と『心筋梗塞』のそれぞれの治療法について教えていただけますか?まずは、『狭心症』からお願いします。
(寺村)
『狭心症』はですね、大きく分けると三つの治療法があって、一つは「お薬の治療」ですね。血管を広げるようなお薬であったりとか、血をサラサラにするお薬であったり、コレステロールを下げるようなお薬であったり。そういう「お薬の治療」があります。
二つ目は、心臓の「カテーテル治療」です。狭心症は血管が狭くなっていますから、“カテーテル”という細いチューブを手首や足の付け根から心臓へ通して、狭くなっている血管を風船で広げたりだとか、“ステント”という金属の筒を入れて血管を広げる治療をします。これが「カテーテル治療」といいます。
三つ目は、冠動脈のバイパス手術といわれる、全身麻酔での「開胸手術」ですね。狭心症は血管が狭くなり、血流が悪くなっています。そのため、胸を開けて、悪くなっているところを介するような血管(胸の裏を走っている動脈や、手首の動脈、足の静脈など)を使って、血管を介するような道を作ってあげるという手術です。大きく分けるとこの三つが治療法です。
(つボイ)
今、聞いているだけでも三番目が一番大変な治療法ですね。
(寺村)
そうですね。単純に患者さんの体の負担だけでいうと「開胸する手術」ですから、負担が少し大きいということになりますけど、ただ、それぞれメリットとデメリットがありますので。
例えば「カテーテル治療」では、状況的にどうしても難しいということはありますよね。その場合には、バイパス手術(開胸手術)を受けてもらうということもあります。
(小高)
狭くなり具合によって、お薬にしたりカテーテルにしたりということですか?
(寺村)
そうですね。狭くなり具合とか、それによって出る症状の違いとか、あとは狭くなっている場所によってどういう治療法にするのかっていうのを決めます。
(つボイ)
なるほどねえ。
(小高)
では、今度は『心筋梗塞』の治療法についてお願いします。
(寺村)
『心筋梗塞』の場合は、基本的には「カテーテル治療」です。血管が詰まってしまい、その痛みが取れませんし、詰まったまま放っておくと助からない、という方が多いので・・・
(つボイ)
『狭心症』より緊急を要するということですね。
(寺村)
そうですね。バイパス手術をする場合もありますが、やはり今おっしゃったように早く治療することが大事なので、できるだけ早く詰まっているところを流さなければいけないと。そこで、一番早く治療できるのが「カテーテル治療」なのです。
(小高)
先生は、そのカテーテルの治療を主に専門にしていらっしゃるんですか?
(寺村)
はい、専門にしております。
(小高)
カテーテルの治療というのも、何種類かあるのですか?
(寺村)
そうですね、風船で膨らますというのが基本的な方法ですが、風船だけだと一度広げても、またすぐに詰まったり狭くなる可能性もありますので、多くの方は“ステント”という金属の筒を血管の中に入れて広げるという治療をします。
(小高)
つボイさんもカテーテルだったんですか?
(つボイ)
そう、カテーテル。
(小高)
カテーテルのどんな手術だったんですか?
(つボイ)
鼠蹊部(そけいぶ)からカテーテルを入れて、ステントを入れましたですよ~。
(小高)
なんかこう、いろんなステントなんかも日々変化している?
(寺村)
そうですね。いろんな種類があるんですけど、昔に比べるとステントの性能がすごく良くなってきてます。
(つボイ)
先生、私なんか10年も前ですけども。10年と今だったら・・・またちがうの?
(寺村)
ちがいます。
(つボイ)
こう・・・古いタイプ?旧式?伝統を重んじる人ですから、私は。
(小高)
なんかちょっと・・・流行としてはどうですか?
(つボイ)
流行でやってるわけじゃないから。
(小高)
そうだね、流行じゃないね。
(つボイ)
で、どんなところが進歩してるんですか?
(寺村)
例えば、ステントの金属が薄くなっていて曲がりに強くなっていたりとか、入れたステントがまた詰まる、ということが少なくなっているっていうのが今の新しいステントですね。
(つボイ)
なんでも進歩ですねぇ。
(小高)
ということで、今日はいろんな治療法について伺いました。ありがとうございました。一宮西病院の寺村真範先生でした。リスナーの皆さんも心臓病や脳卒中を中心に、健康に関する質問やメッセージをこのコーナーまでお寄せください。コーナーの中でご紹介していきます。新生活フロッピー、『健康のつボ~心臓病について~』でした。