第1回 澤﨑先生プロフィール
(小高)今日から『健康のつボ』は新シリーズ『心臓病について』。日本人の死因第2位、心臓病について専門の先生にお話をうかがいます。一宮西病院 ハートセンターセンター長 心臓血管外科部長 弁膜症センター長の澤﨑優(さわざき まさる)先生です。
(つボイ)いつも「心臓病」がテーマの時には話しておりますけれども、心臓病というのは決して他人事ではございませんよ。
(小高)よくドラマで胸をおさえて「ウッ」となって倒れる、なんてシーンがありますが、心臓の血管が破裂したり詰まったりすると、現実問題命に関わってくるんですね。ただ最近では薬も治療法も手術の技術も格段に上がってきているので、早期発見で治療すると助かる心臓病も多くなってきたということなんです。
(つボイ)問題は早期には症状が出てこないこと、これが問題なんですよね。
(小高)澤﨑先生です。
~~~~~~~~
(澤﨑)症状があっても、患者さんはえらくならないような生活をなさるんですね。つまり、階段を昇るのを避けたり、あるいは自分も年を取ったから階段昇るのもえらくなったなと思ったり。それで医者にはかかってないですよね。ところが、これが聴診器一本で異常がわかるんですね。最近多いのが、大動脈弁狭窄症や僧帽弁閉鎖不全症、これ両方とも弁膜症ですけど。これらは症状が出にくいので、かかりつけの先生に相談されるといいと思うんですがね。あるいは自分のご両親の様子が変だと思ったら一緒に病院に行ってあげるといいんじゃないですかね。かなり治るんですよね。
(小高)先生はいろいろな肩書きをお持ちですが、弁膜症センター長ということですね。専門は弁膜症ということなんでしょうか。
(澤﨑)私はね、心臓外科全般得意です。狭心症のバイパス手術、心筋梗塞の合併症の手術、あとは大血管の手術、動脈瘤とか乖離性とか。弁膜症については特に強い興味を持っていて、30年前にトロントに留学して、当時日本ではあまりなされていなかった弁の形成手術を学んできて、日本で初めてブレイクしたって感じです。自分的には。
(つボイ)ほぉ~。カナダは進んでたってことなんですね。
(澤﨑)全然違います。当たり前のようにやってました。私も興味があったもんだから、その先生の手術見ればすぐわかるんです。あ、こうやってやるんだ。そこから私の弁膜症人生が始まって、
(小高)先生は執刀をものすごくたくさんされてて。
(澤﨑)私は小牧市民病院に30年間おりまして、約2000例の執刀と、あと指導、他所の大学にも手術しに行ったことがあるんですけども、全部で500くらい指導をしております。
(小高)そして、この春からは一宮西病院で若手の育成と、心臓血管外科、循環器内科連携して患者さんに取り組んでいるハートチーム、ここをどんと任されていると。
(澤﨑)これがね内科の治療と外科の治療と、その境界にいる人がいるんですね。これを内科だけで診ても外科だけで診ても誤った治療になる可能性があるので、両方で専門家が議論をしてどっちがこの人にとってよりよい治療かと。それを病院全体としてまとまったコンセンサスのまとまった意見で治療を進めていくというのがハートチームです。
(つボイ)行政でいうと縦割り社会ではなくて。そういう壁を取りながら全体で診ていくと。
(澤﨑)おぉ~その通りです。そういう単語なかなかでないですよ。
(つボイ)ありがとうございます。(笑)
(小高)それから学術誌の査読委員も。この査読委員というのはどういうことされるんですか?
(澤﨑)あの、論文てわかります?私は日本胸腔外科学会と日本心臓血管外科学会の評議員をやっておりますので、そのまま査読委員になるんですけども。著者が書いたそのものを載せるんじゃなくて、それをちゃんと論文として合っているか、それをきちんと見てあげる。そして著作権は著者には残らなくて、その学会誌に著作権は移行するんですね。そうすると、学会誌のメンツを保つためにも立派な論文を載せなくてはいけない。それのお助けをするのが査読者なんです。決して著者を攻撃するのではなくて、ここはこうやって直したほうがいいんじゃないの?とかね、ここは私はこういう意見を持ってるとか、そういうやりとりをしながらいい論文に仕上げて載せると。
(小高)やっぱり論文っていうのはお医者さんにとって大事なものですか?
(澤﨑)非常にね、そのやりとりが勉強になる。
~~~~~~~~
(小高)論文は書いているお医者さんにとって大切なのはもちろんなんですが、それを読んで、新しい治療法、新しい技術を学んでいく若いお医者さんのためにも、いい論文にしていくことが重要なんだそうです。そのためにも、論文を書いたお医者さんと何度もやりとりするそうですよ。
(つボイ)ねぇ!まぁ、2000例執刀というね、2000回も手術をしたという心臓弁形成手術のパイオニアであります。さらに若いお医者さんの育成とか、論文の査読とか責任重大な澤﨑先生の役割だなぁということがわかりましたね。
(小高)さ、そんな澤﨑先生に来週から心臓病の具体的なお話をうかがっていきます。
(小高)そしてこのコーナーでは、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
(小高)聞きたいところとかありますか?最近気になってるところとか。
(つボイ)はい、質問お待ちいたしております!
(小高)『健康のつボ~心臓病について~』でした。
(つボイ)いつも「心臓病」がテーマの時には話しておりますけれども、心臓病というのは決して他人事ではございませんよ。
(小高)よくドラマで胸をおさえて「ウッ」となって倒れる、なんてシーンがありますが、心臓の血管が破裂したり詰まったりすると、現実問題命に関わってくるんですね。ただ最近では薬も治療法も手術の技術も格段に上がってきているので、早期発見で治療すると助かる心臓病も多くなってきたということなんです。
(つボイ)問題は早期には症状が出てこないこと、これが問題なんですよね。
(小高)澤﨑先生です。
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(澤﨑)症状があっても、患者さんはえらくならないような生活をなさるんですね。つまり、階段を昇るのを避けたり、あるいは自分も年を取ったから階段昇るのもえらくなったなと思ったり。それで医者にはかかってないですよね。ところが、これが聴診器一本で異常がわかるんですね。最近多いのが、大動脈弁狭窄症や僧帽弁閉鎖不全症、これ両方とも弁膜症ですけど。これらは症状が出にくいので、かかりつけの先生に相談されるといいと思うんですがね。あるいは自分のご両親の様子が変だと思ったら一緒に病院に行ってあげるといいんじゃないですかね。かなり治るんですよね。
(小高)先生はいろいろな肩書きをお持ちですが、弁膜症センター長ということですね。専門は弁膜症ということなんでしょうか。
(澤﨑)私はね、心臓外科全般得意です。狭心症のバイパス手術、心筋梗塞の合併症の手術、あとは大血管の手術、動脈瘤とか乖離性とか。弁膜症については特に強い興味を持っていて、30年前にトロントに留学して、当時日本ではあまりなされていなかった弁の形成手術を学んできて、日本で初めてブレイクしたって感じです。自分的には。
(つボイ)ほぉ~。カナダは進んでたってことなんですね。
(澤﨑)全然違います。当たり前のようにやってました。私も興味があったもんだから、その先生の手術見ればすぐわかるんです。あ、こうやってやるんだ。そこから私の弁膜症人生が始まって、
(小高)先生は執刀をものすごくたくさんされてて。
(澤﨑)私は小牧市民病院に30年間おりまして、約2000例の執刀と、あと指導、他所の大学にも手術しに行ったことがあるんですけども、全部で500くらい指導をしております。
(小高)そして、この春からは一宮西病院で若手の育成と、心臓血管外科、循環器内科連携して患者さんに取り組んでいるハートチーム、ここをどんと任されていると。
(澤﨑)これがね内科の治療と外科の治療と、その境界にいる人がいるんですね。これを内科だけで診ても外科だけで診ても誤った治療になる可能性があるので、両方で専門家が議論をしてどっちがこの人にとってよりよい治療かと。それを病院全体としてまとまったコンセンサスのまとまった意見で治療を進めていくというのがハートチームです。
(つボイ)行政でいうと縦割り社会ではなくて。そういう壁を取りながら全体で診ていくと。
(澤﨑)おぉ~その通りです。そういう単語なかなかでないですよ。
(つボイ)ありがとうございます。(笑)
(小高)それから学術誌の査読委員も。この査読委員というのはどういうことされるんですか?
(澤﨑)あの、論文てわかります?私は日本胸腔外科学会と日本心臓血管外科学会の評議員をやっておりますので、そのまま査読委員になるんですけども。著者が書いたそのものを載せるんじゃなくて、それをちゃんと論文として合っているか、それをきちんと見てあげる。そして著作権は著者には残らなくて、その学会誌に著作権は移行するんですね。そうすると、学会誌のメンツを保つためにも立派な論文を載せなくてはいけない。それのお助けをするのが査読者なんです。決して著者を攻撃するのではなくて、ここはこうやって直したほうがいいんじゃないの?とかね、ここは私はこういう意見を持ってるとか、そういうやりとりをしながらいい論文に仕上げて載せると。
(小高)やっぱり論文っていうのはお医者さんにとって大事なものですか?
(澤﨑)非常にね、そのやりとりが勉強になる。
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(小高)論文は書いているお医者さんにとって大切なのはもちろんなんですが、それを読んで、新しい治療法、新しい技術を学んでいく若いお医者さんのためにも、いい論文にしていくことが重要なんだそうです。そのためにも、論文を書いたお医者さんと何度もやりとりするそうですよ。
(つボイ)ねぇ!まぁ、2000例執刀というね、2000回も手術をしたという心臓弁形成手術のパイオニアであります。さらに若いお医者さんの育成とか、論文の査読とか責任重大な澤﨑先生の役割だなぁということがわかりましたね。
(小高)さ、そんな澤﨑先生に来週から心臓病の具体的なお話をうかがっていきます。
(小高)そしてこのコーナーでは、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
(小高)聞きたいところとかありますか?最近気になってるところとか。
(つボイ)はい、質問お待ちいたしております!
(小高)『健康のつボ~心臓病について~』でした。