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第6回 若い人も要注意!


(小高)
今月からこの時間は『健康のつボ~乳がんについて~』です。女性であれば誰でも気になる「乳がん」について、一宮西病院 乳腺外科 部長で「乳腺専門医」の鈴木瞳(すずきひとみ)先生にお話をうかがっていきます。

(小高)
日本人の女性のがん患者の中で一番多いのが「乳がん」です。40代半ばから50代にかけてがピークではあるんですが、若いからと言って、決して侮れないのが「乳がん」なんです。

(塩見)
それは気になるところですね。

(小高)
今日は、そんな『若い人の乳がん』について、つボイさんと私で鈴木先生にお話をうかがっています。お聞きくださ~い!


~~~~~~~


(鈴木)
思春期から30代にかけての若い世代はAYA(あや)世代と呼ばれていて、この若いAYA(あや)世代の乳がん患者を「若年性乳がん」と呼んでいます。罹患数で言えば、乳がん全体の3%弱ですので、決して多い数ではありません。ただ、この年齢の方たちは「妊娠」・「出産」を考えている人や、「妊娠中」の人、出産を終えて「授乳中」の人、忙しく「仕事をされているキャリアウーマン」もいる。もしこういう方々が乳がんと診断されたなら、この年代ならではのライフイベントや就労状況を考慮しながら治療する必要があります。

(つボイ)
そういう年頃ですもんね、30代なんて特に。

(小高)
比較的40代くらいから上の年代の方に多いのかな~・・・なんて思いがちですけど、若い年代の人達もかかることはあって。特に若い年代の方って、「健康診断を定期的に受けよう」とか、そういう意識低いかもしれないですね。ピンピンしてますもん。ハツラツ元気ですし。若い人ってどうやって気を付けていけばよいでしょうか?

(鈴木)
そうですね。一番大事なのは「自己触診」いわゆるセルフチェックが非常に大事で、日本乳癌学会からの報告では、乳癌患者さんの60%は自己発見で乳癌を見つけています。一方、検診で発見される乳癌は30%ほどです。なので「自己触診」は若い人に限らずとても大切なので、また改めて別の回でしっかりお話しようと思います。

(小高)
さて、乳癌の「検診」ですが、どのように実施するんでしょうか?

(鈴木)
はい。乳癌の検診は、40歳以上の人であれば「マンモグラフィー検診」が推奨されています。マンモグラフィ検査で早期発見することによって乳癌死亡率の減少したというデータも出ておりますので、おすすめの検査ですね。一方、40歳未満の若い方に関してはマンモグラフィー検診はおすすめできない状況です。

(つボイ)
えっ、そうなんですか?

(鈴木)
はい。マンモグラフィーというのは、乳腺と脂肪を白黒写真で写し出すんですが、若い方っていうのは乳腺が密なので、写真が全体的に白っぽく写ってしまいます。これを「高濃度乳房」と呼んでいます。一方、検査で見つけ出したい乳癌も白く写ります。高齢の方は、乳腺よりも脂肪の割合が高く、黒く写るので白く写る乳癌を見つけやすいのですが・・・全体的に白く写ってしまう若い方は、例えるなら”雪の中で白いうさぎを探す”ようなもので・・・非常に見えづらい画像になってしまいます。その結果、本当は癌があるのに見つけられなかったり、良性の腫瘍を癌と間違えて、余計な検査など体に負担をかけてしまうこともあるんです。

(つボイ)
なんか、マンモって万能のような気がして・・・救世主のように思ってましたけども。年代によってはそんなこともあるんですね。

(鈴木)
そうですね、リスクも年代によって異なります。

(小高)
若い人がマンモグラフィーがおすすめできない、となると・・・どういう検査を受ければいいんでしょうか?

(鈴木)
はい!若い人ですとか、乳腺密度が濃い方は「超音波検査」いわゆる「エコー検査」が有効です。乳房に超音波の機械を当てて画像を見ながら行う痛みのない検査で、放射線被ばくのリスクもありません。

(つボイ)
ふむふむ。

(小高)
ふむふむ。

(鈴木)
マンモグラフィー検診で要精査となった場合は、乳房の中の精密検査として、実際外来の方でも実施している検査になります。

(つボイ)
へぇ~!

(小高)
へぇ~!

(つボイ)
聞いてみないと分からんもんですね。

(小高)
ね~。よく検診の時に「マンモにしますか?超音波にしますか?」って聞かれますが、そういう時は自分の年齢を考えて選ぶ、っていうのも1つの方法ですね?

(鈴木)
そうですね、2年に1度のマンモグラフィー検診を受けることで、死亡率の減少効果も証明されているので、40歳以降の方は最低2年に1回のマンモグラフィー検診は必ず受けて頂きたくて、若い方ですとか2年に1回の検診以外に何かできる事は無いか?と言われた時にエコー検査をおすすめしています。

(つボイ)
分かりました・・・!

(小高)
ね。しっかり覚えておきましょう!


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(塩見)
若い人はマンモグラフィーではなくって、「超音波検査」なんですね。

(小高)
ね!そして、私、セルフチェックは、マンモグラフィーや超音波検査の補助的な役割かと思っていたんですが!そうではなくて、実はとっても重要なんですね。

(塩見)
みたいですねぇ。

(小高)
なのでこの「セルフチェックの仕方」も別の回で鈴木先生にしっかり教えていただこうと思います!来週は、乳癌の具体的な治療法について、お話をうかがいます。『健康のつボ~乳がんについて~』でした。



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