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第6回 くも膜下出血とは①


(小高)
水曜日のこのコーナーは『健康のつボ!~脳卒中について~』。がん・心臓病と並んで日本人の死因の上位に挙げられる『脳卒中』について専門の先生にお話を伺っています。ゲストは一宮西病院の脳神経外科医長の伊藤圭佑先生です。よろしくお願いします。

(伊藤)
よろしくお願いします。

(小高)
先週までは、特に冬が多いというわけではなく一年中発症する危険があるという『脳梗塞』について教えてもらいました。先生、今日は?

(伊藤)
今日は脳卒中の中でも死亡率が非常に高い『くも膜下出血』についてお話しします。

(つボイ)
ありゃりゃりゃりゃりゃ・・・。

(小高)
くも膜下出血といえば、この間、ジャニー喜多川さんがお亡くなりになったのが『くも膜下出血』で倒れて1ヶ月闘病の後・・・とのことでしたね。

(伊藤)
そうですね。解離性の動脈瘤破裂によるくも膜下出血、ということでしたね。

(小高)
他にもいっぱいお便りいただきましたよね。

(つボイ)
こちらは豊橋市にお住まいのペンネーム「豆」さんという男性の方ですけども、「5年前の6月、車の運転中にくも膜下出血で倒れたんですが、幸いにも交差点の赤信号で止まっているときで病院のすぐ近くだったという幸運が重なり、なんとか助かりました。くも膜下出血はかなりきついです。倒れた時こそ意識を失って痛みはないものの、ベッドで意識が戻ってからが大変で、頭が割れるような強烈な痛みが続き、正直“もう楽にしてくれ!”と何度も思いました。今では後遺症も残らず、ほぼ倒れる前と同じように生活できるようになり、ここ2年ぐらい、ようやくライブやイベントなどにも出かけられるようになりました」というお便りをいただいておりました。

(小高)
先生、「とても痛かった」というような内容でお便りでしたけど、やっぱり痛いんですか?

(伊藤)
そうですね。くも膜下出血の特徴はやっぱり突発する頭痛です。それこそハンマーで殴られたような、その瞬間に一気に痛くなるというのがくも膜下出血の症状の特徴です。

(小高)
「あれ、なんか痛いかな・・・痛いかな・・・・・・いたたたた!!」ではなくて?

(伊藤)
ではなく、もう瞬間に一気にガーンと痛くなります。

(小高)
じゃあ前兆として偏頭痛があったりとかもないんですか?

(伊藤)
前兆はないです。

(つボイ)
突然なんだ・・・。

(小高)
くも膜下出血だという判断はわりとつきやすいんですか?

(伊藤)
CT検査でたいてい診断がつきます。

(小高)
そもそも「くも膜下出血」っていうのはどういう病気ですか?

(伊藤)
脳の表面に「くも膜」と呼ばれる膜があるんですけど、その下に出血しているということで「くも膜下出血」といわれます。脳の表面を走っている比較的太い血管に異常が出ることが多いです。ジャニーさんの場合は「解離性」といわれるちょっと特殊なタイプなんですけれど、多くの場合は「動脈瘤」という血液が溜まって水風船みたいな形でぷくっと膨らんでしまっているものが突然破裂して発症することが多いです。

(つボイ)
膨らんでいるということは、血管は薄くなっているんですか?

(伊藤)
その通りです。

(小高)
くも膜下出血は“死と隣り合わせ”と考えていいんですか?

(伊藤)
くも膜下出血も重症度でだいぶ変わってくるんですけれど、統計的には大体1/3の方が亡くなられます。社会復帰できるくらい元気になられる方もやっぱり1/3くらい。残りの1/3の方は後遺症が残って寝たきりとかになっています。

(小高)
じゃあ、さっきのお便りの方は1/3に入れたということですね。前兆もなくて、事前にくも膜下出血の危険性があるということは分からないんですか?

(伊藤)
症状ではまず分からないのですが、MRI脳ドックなどの検査をしていれば動脈瘤があるかどうかというのは分かります。

(つボイ)
動脈瘤がある人は日頃気をつけておいてね、ってことですか?

(伊藤)
動脈瘤が破裂する前に治療しちゃうこともできます。

(小高)
では来週は、破裂する前の治療と破裂した後の治療も全部含めまして『治療』について教えてください。

(伊藤)
よろしくお願いします。

(小高)
来週もよろしくお願いいたします。一宮西病院の伊藤圭佑先生にお話しを伺いました。ありがとうございました。『健康のつボ~脳卒中について~』でした。


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