第2回 ストロークチームについて
(小高)
水曜日のこのコーナーは『健康のつボ!~脳卒中について~』。日本人の死因第3位となっている『脳卒中』について専門の先生にお話を伺っていきます。ゲストは一宮西病院の脳神経外科医長の伊藤圭佑(けいすけ)先生です。よろしくお願いします。
(伊藤)
よろしくお願いします。
(小高)
先週からお世話になっております伊藤先生ですが、先生は脳神経外科の医長でいらっしゃいますので、外科のお医者さんですね。
(つボイ)
小高さん、外科というのはどういうことをするんかね?
(小高)
薄い手袋をして、両手を挙げて、「メス」というやつですよ。手術室でパーーっと電気がついて、看護師さんにメスを手渡されるやつですよ。
(つボイ)
とにかく小高さんの頭には、外科と言うと「メス」が最初に頭に浮かぶんですね。先生、こういう認識でどうなんですか?
(伊藤)
もちろん僕らもメスは使うんですけど、特に最近増えているのは、頭を開けないで治療する、いわゆる『血管内治療』です。機械の進歩などで適用も広がって、ここ十数年くらいでとても増えています。
(つボイ)
その方が患者としては負担が少ない?
(伊藤)
そうですね。ストレスは少ないです。もちろん治療それぞれにメリット・デメリットがあって、患者さんごとで色々相談しながら判断していきます。
(つボイ)
なんでも切るわけではないんや。
(小高)
「メス」って言わないときもあるんだ・・・。
(伊藤)
あります・・・。
(小高)
先生は脳神経外科の中でも、なにか専門分野はあるんですか?
(伊藤)
血管障害です。血管の病気を専門に診ています。
(つボイ)
なるほど。先週伺いましたけど、最近はチームを組んで、それぞれの先生達が集まって治療にあたっているんですよね。
(伊藤)
そうですね。主に脳神経内科の先生とわれわれ脳神経外科の医師を集めて、やっぱり一人でできることは限られてますんで、みんなのパワーを集めてチームで治療しています。内科の先生はやはりお薬とかでの患者さんの管理や予防的なところを得意にしていますし、我々は急性期の外科的な治療・手術をしたり、あるいは血管内でカテーテルを使って治療したりと、それぞれが分担して行っています。他にも、救急車の受け入れ体制についてもみんなそれぞれが当番を組んで常に院内に誰かが待機していて、いつ患者さんが運ばれて来ても専門の我々が診療できるという体制を整えています。
(つボイ)
“時間との勝負”らしいですね、脳卒中の治療は。
(伊藤)
出血系はそんなに焦って治療を行うことはないんですけれど、脳梗塞、特に大きい血管が詰まっちゃうような重症の脳梗塞は、一部のデータでは3分遅れると予後が良くなる可能性が1%減っていくといわれています。だから30分で1割(10%)ですね、回復の可能性がどんどんどんどん少なくなっていきます。なので、1分でも早く治療を開始し、血流を開通させるまでの時間を短縮するというのが今テーマになっています。
(つボイ)
ということは、救急車の中からいろいろ連絡を取り合うわけですよね?
(伊藤)
そうですね。最初に接触する救急隊と連絡取り合って、救急隊の情報から脳卒中が疑われれば、患者さんが運ばれてくる前に病院側の受け入れ態勢を整えるという体制を作るようにしています。
(つボイ)
大事なことですね。3分で1%ですから、1分2分がとっても大事なことになりますよね。
(小高)
刻一刻と悪くなっていくわけですから、やっぱり治療を開始するまでの時間短縮がすごく大事ですね。
(つボイ)
昔は随分時間がかかったんじゃないですか?
(伊藤)
そうですね。やっぱり院内でも治療を始めるまでだいぶ時間かかってたところが、今だと大体50分くらいで治療が開始されます。以前に比べて大体30~40分くらいは時間を短縮できるようになりました。
(つボイ)
その30~40分は大きいですね。
(小高)
そうですね、さっきのお話からしたら。随分違いますね。
(つボイ)
それだけ進んできたということですね。
(小高)
はい。来週からも、まだまだこの“時間との勝負”の脳梗塞について、さらにさらに詳しく教えていただきますので、先生、来週もよろしくお願いします。
(伊藤)
よろしくお願いします。
(小高)
ありがとうございました。一宮西病院の伊藤圭佑先生でした。『健康のつボ~脳卒中について~』でした。
水曜日のこのコーナーは『健康のつボ!~脳卒中について~』。日本人の死因第3位となっている『脳卒中』について専門の先生にお話を伺っていきます。ゲストは一宮西病院の脳神経外科医長の伊藤圭佑(けいすけ)先生です。よろしくお願いします。
(伊藤)
よろしくお願いします。
(小高)
先週からお世話になっております伊藤先生ですが、先生は脳神経外科の医長でいらっしゃいますので、外科のお医者さんですね。
(つボイ)
小高さん、外科というのはどういうことをするんかね?
(小高)
薄い手袋をして、両手を挙げて、「メス」というやつですよ。手術室でパーーっと電気がついて、看護師さんにメスを手渡されるやつですよ。
(つボイ)
とにかく小高さんの頭には、外科と言うと「メス」が最初に頭に浮かぶんですね。先生、こういう認識でどうなんですか?
(伊藤)
もちろん僕らもメスは使うんですけど、特に最近増えているのは、頭を開けないで治療する、いわゆる『血管内治療』です。機械の進歩などで適用も広がって、ここ十数年くらいでとても増えています。
(つボイ)
その方が患者としては負担が少ない?
(伊藤)
そうですね。ストレスは少ないです。もちろん治療それぞれにメリット・デメリットがあって、患者さんごとで色々相談しながら判断していきます。
(つボイ)
なんでも切るわけではないんや。
(小高)
「メス」って言わないときもあるんだ・・・。
(伊藤)
あります・・・。
(小高)
先生は脳神経外科の中でも、なにか専門分野はあるんですか?
(伊藤)
血管障害です。血管の病気を専門に診ています。
(つボイ)
なるほど。先週伺いましたけど、最近はチームを組んで、それぞれの先生達が集まって治療にあたっているんですよね。
(伊藤)
そうですね。主に脳神経内科の先生とわれわれ脳神経外科の医師を集めて、やっぱり一人でできることは限られてますんで、みんなのパワーを集めてチームで治療しています。内科の先生はやはりお薬とかでの患者さんの管理や予防的なところを得意にしていますし、我々は急性期の外科的な治療・手術をしたり、あるいは血管内でカテーテルを使って治療したりと、それぞれが分担して行っています。他にも、救急車の受け入れ体制についてもみんなそれぞれが当番を組んで常に院内に誰かが待機していて、いつ患者さんが運ばれて来ても専門の我々が診療できるという体制を整えています。
(つボイ)
“時間との勝負”らしいですね、脳卒中の治療は。
(伊藤)
出血系はそんなに焦って治療を行うことはないんですけれど、脳梗塞、特に大きい血管が詰まっちゃうような重症の脳梗塞は、一部のデータでは3分遅れると予後が良くなる可能性が1%減っていくといわれています。だから30分で1割(10%)ですね、回復の可能性がどんどんどんどん少なくなっていきます。なので、1分でも早く治療を開始し、血流を開通させるまでの時間を短縮するというのが今テーマになっています。
(つボイ)
ということは、救急車の中からいろいろ連絡を取り合うわけですよね?
(伊藤)
そうですね。最初に接触する救急隊と連絡取り合って、救急隊の情報から脳卒中が疑われれば、患者さんが運ばれてくる前に病院側の受け入れ態勢を整えるという体制を作るようにしています。
(つボイ)
大事なことですね。3分で1%ですから、1分2分がとっても大事なことになりますよね。
(小高)
刻一刻と悪くなっていくわけですから、やっぱり治療を開始するまでの時間短縮がすごく大事ですね。
(つボイ)
昔は随分時間がかかったんじゃないですか?
(伊藤)
そうですね。やっぱり院内でも治療を始めるまでだいぶ時間かかってたところが、今だと大体50分くらいで治療が開始されます。以前に比べて大体30~40分くらいは時間を短縮できるようになりました。
(つボイ)
その30~40分は大きいですね。
(小高)
そうですね、さっきのお話からしたら。随分違いますね。
(つボイ)
それだけ進んできたということですね。
(小高)
はい。来週からも、まだまだこの“時間との勝負”の脳梗塞について、さらにさらに詳しく教えていただきますので、先生、来週もよろしくお願いします。
(伊藤)
よろしくお願いします。
(小高)
ありがとうございました。一宮西病院の伊藤圭佑先生でした。『健康のつボ~脳卒中について~』でした。