第8回 手術療法② 人工股関節置換術のインプラント
(小高)
水曜日のこの時間は「健康のつボ」。40代・50代から痛みを訴える人が増えはじめ、その痛みをかばうことで、腰や膝に影響が広がることが多いという「股関節の痛み」について、一宮西病院 整形外科 股関節センター長中北吉厚(なかきた・よしあつ)先生にお話をうかがっていきます。
(つボイ)
よく耳にする『人工股関節』。今日はその人工股関節置換術について、ですね。
(小高)
はい。そもそも人工股関節とはどういうものなんでしょうか?中北先生が現物を持って来てくれました。
~~~~~~~~
(つボイ)
初めて見ました先生これ!
(中北)
参考になればと思いまして。
(小高)
今、部品が何個かに分かれて置かれているんですが、どういったものになってくるんでしょうか?
(中北)
はい、(人工股関節置換術は)大腿骨頭という丸い骨がボロボロになっている時に行われる手術で、その部分を切り落とすので、大腿骨頭の代わりになってくれる丸い部分が「ヘッド」と呼ばれるんですが、球状のセラミック製のものが多いです。そして、ヘッドを支える支柱を「ステム」と呼んでいまして、これは太ももの大腿骨の中に差し込む形になります。
(小高)
太ももの骨みたいなところの上に、ポコッと球状のものがくっついているものが1個ありますよね。
(中北)
あとは、それを受けてくれる受け皿の部分が二つのパーツでありまして、まずその骨盤の骨に直接接触する部分が「カップ(あるいはソケット)」という金属製のもので、その中側に「ライナー」と呼ばれるすり減らないように特殊加工された軟骨の代わりになるものが収まるということになります。
(つボイ)
じゃあここに、さっきの骨頭が収まるということですか。
(小高)
そっか、体側の人工股関節の受け口になるものが「カップ」で、そこに軟骨の代わりになる「ライナー」というものが入って、さらにそこにさっき言ってた骨の部分の丸っこい球のところがはまるという形になるということですね。
(中北)
おっしゃる通りですね。
(つボイ)
先生、これは実物なんですか?
(中北)
はい、実物です。
(つボイ)
実際にこれを体の中に入れていると!色もそうなんですか?ピンク色してますけど。
(中北)
そうですね。色はメーカーによってですけど、まぁピンクが多いですかね。
(小高)
先生、この1個1個の部品の素材が全部違うようですが。どれがなんの素材なんですか?
(中北)
「ヘッド」といわれる球状のピンク色の部分はセラミック製ですね。柱になってくれる「ステム」はチタン合金にハイドロキシアパタイトが表面加工されていて、より患者さんの太ももの骨としっかりくっつくようになっているんですね。
(小高)
太ももの実際の骨とくっつくことになる、骨っぽいところということですね。
(中北)
そうですね。骨がどんどん入り込んできて一体化するということですね。そして、「カップ」といわれる屋根の部分、骨盤の骨と直接接触する部分はチタン合金、その中に埋め込まれる「ライナー」はポリエチレンです。
(小高)
「ライナー」って軟骨にあたる部分ですよね。軟骨ってすり減りますけど、こういうものもすり減ってくるんじゃないの?って思いますが…。
(中北)これが長年の科学の進歩もありまして、昔はやはりすり減りやすくて、それが原因で人工股関節は15年とかせいぜい20年くらいで入れ替えが必要と一昔前までは言われてたんですけれども、技術の進歩によりライナーの耐摩耗性が上がったので、20年経っても9割くらいの方がそのまま使えていて、30年よりもっともつだろうと言われていますね。60代の方は、現実的に入れ替える必要がないと思いますね。
(つボイ)
人によって身長やら体の太さやらなんやら違いますけれども、こういうのもサイズっていろいろあるんですか?
(中北)
おっしゃる通りでいろいろあります。その方その方にあった適切なサイズを術前の計画としてレントゲンやCTであたりを付けておけますし、最終的には手術中の判断ですね。手応えを元に、あとは左右の足の長さですとか、様々な条件を総合的に加味していいものを選ぶということですね。
(つボイ)
一番いいサイズのものが使われると!
~~~~~~~~
(つボイ)
はい、進化してきているんですね人工股関節。一度置換手術をすれば、ほぼ一生、大丈夫だということです。実際に股関節もに入れるインプラントも見せていただきました。
(小高)
りすのすけのTwitterにインプラントの写真を載せましたので、そちらもぜひご覧ください。来週はこのインプラントを体内にいれる置換術の具体的な方法を中北先生にうかがいます。
(小高)
さて「健康のつボ」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
(小高)
『健康のつボ~股関節の痛みについて~』でした。
水曜日のこの時間は「健康のつボ」。40代・50代から痛みを訴える人が増えはじめ、その痛みをかばうことで、腰や膝に影響が広がることが多いという「股関節の痛み」について、一宮西病院 整形外科 股関節センター長中北吉厚(なかきた・よしあつ)先生にお話をうかがっていきます。
(つボイ)
よく耳にする『人工股関節』。今日はその人工股関節置換術について、ですね。
(小高)
はい。そもそも人工股関節とはどういうものなんでしょうか?中北先生が現物を持って来てくれました。
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(つボイ)
初めて見ました先生これ!
(中北)
参考になればと思いまして。
(小高)
今、部品が何個かに分かれて置かれているんですが、どういったものになってくるんでしょうか?
(中北)
はい、(人工股関節置換術は)大腿骨頭という丸い骨がボロボロになっている時に行われる手術で、その部分を切り落とすので、大腿骨頭の代わりになってくれる丸い部分が「ヘッド」と呼ばれるんですが、球状のセラミック製のものが多いです。そして、ヘッドを支える支柱を「ステム」と呼んでいまして、これは太ももの大腿骨の中に差し込む形になります。
(小高)
太ももの骨みたいなところの上に、ポコッと球状のものがくっついているものが1個ありますよね。
(中北)
あとは、それを受けてくれる受け皿の部分が二つのパーツでありまして、まずその骨盤の骨に直接接触する部分が「カップ(あるいはソケット)」という金属製のもので、その中側に「ライナー」と呼ばれるすり減らないように特殊加工された軟骨の代わりになるものが収まるということになります。
(つボイ)
じゃあここに、さっきの骨頭が収まるということですか。
(小高)
そっか、体側の人工股関節の受け口になるものが「カップ」で、そこに軟骨の代わりになる「ライナー」というものが入って、さらにそこにさっき言ってた骨の部分の丸っこい球のところがはまるという形になるということですね。
(中北)
おっしゃる通りですね。
(つボイ)
先生、これは実物なんですか?
(中北)
はい、実物です。
(つボイ)
実際にこれを体の中に入れていると!色もそうなんですか?ピンク色してますけど。
(中北)
そうですね。色はメーカーによってですけど、まぁピンクが多いですかね。
(小高)
先生、この1個1個の部品の素材が全部違うようですが。どれがなんの素材なんですか?
(中北)
「ヘッド」といわれる球状のピンク色の部分はセラミック製ですね。柱になってくれる「ステム」はチタン合金にハイドロキシアパタイトが表面加工されていて、より患者さんの太ももの骨としっかりくっつくようになっているんですね。
(小高)
太ももの実際の骨とくっつくことになる、骨っぽいところということですね。
(中北)
そうですね。骨がどんどん入り込んできて一体化するということですね。そして、「カップ」といわれる屋根の部分、骨盤の骨と直接接触する部分はチタン合金、その中に埋め込まれる「ライナー」はポリエチレンです。
(小高)
「ライナー」って軟骨にあたる部分ですよね。軟骨ってすり減りますけど、こういうものもすり減ってくるんじゃないの?って思いますが…。
(中北)これが長年の科学の進歩もありまして、昔はやはりすり減りやすくて、それが原因で人工股関節は15年とかせいぜい20年くらいで入れ替えが必要と一昔前までは言われてたんですけれども、技術の進歩によりライナーの耐摩耗性が上がったので、20年経っても9割くらいの方がそのまま使えていて、30年よりもっともつだろうと言われていますね。60代の方は、現実的に入れ替える必要がないと思いますね。
(つボイ)
人によって身長やら体の太さやらなんやら違いますけれども、こういうのもサイズっていろいろあるんですか?
(中北)
おっしゃる通りでいろいろあります。その方その方にあった適切なサイズを術前の計画としてレントゲンやCTであたりを付けておけますし、最終的には手術中の判断ですね。手応えを元に、あとは左右の足の長さですとか、様々な条件を総合的に加味していいものを選ぶということですね。
(つボイ)
一番いいサイズのものが使われると!
~~~~~~~~
(つボイ)
はい、進化してきているんですね人工股関節。一度置換手術をすれば、ほぼ一生、大丈夫だということです。実際に股関節もに入れるインプラントも見せていただきました。
(小高)
りすのすけのTwitterにインプラントの写真を載せましたので、そちらもぜひご覧ください。来週はこのインプラントを体内にいれる置換術の具体的な方法を中北先生にうかがいます。
(小高)
さて「健康のつボ」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
(小高)
『健康のつボ~股関節の痛みについて~』でした。