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第5回 解熱剤の使い方


(小高)
水曜日のこの時間は「健康のつボ」。風邪やインフルエンザはもとより、急な発熱などで常に心配事が絶えない子どもの病気。特に注意をしなければならない病気を中心に、親ならドキドキしてしまう「子どもの病気」について一宮西病院 小児科部長 元野憲作(もとの けんさく)先生にお話をうかがっています。先週は肺の病気として、ウイルスによる感染、大きく「風邪」と括られる病気が取り上げられました

(つボイ)
風邪というといろいろな症状がありますが、中でも気になるのが高熱が出た時ですよね。

(小高)
熱が出て元気がない子どもを見ていると、ついつい解熱剤で熱を下げて楽にしてあげたいと思うのですが、
子どもの熱にはどう対処したらいいのでしょうか?元野先生です。

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(元野)
結構高熱がお子さんの場合出ますので、例えば39℃とか40℃とか、数字だけ見ると親としてはびっくりするような数字が出てくると思いますし、お子さんもフーフー苦しそうに息をしていると、どうしてもすぐに熱を下げてあげたいと思いがちだと思うんですけど、一方で、熱っていうのは大事なサインでもあるので、そのサインを大切にするってこともお伝えしたいと思います。具体的には、もし熱が出て苦しそうだった場合、(すぐに解熱剤を使うのではなく)全身を濡れたタオルで拭いてあげるだけでも、それが蒸発して帰化する時に体温を下げてくれて、0.5℃とか1℃くらい下げてくれることもあるので、そういうのを試してもらうのもいいかなと思いますね。

(つボイ)
これ覚えとかなかんね。

(小高)
そのくらい拭くだけで違うんですか!

(元野)
だいぶ違うと思います。

(小高)
今のお話を聞きますと、むやみやたらにお医者さんに行く前に解熱剤をバンバン飲ませるのはよくないということですかね。

(元野)
例えばですね、高熱が出ていて元気な子いますよね。高熱が出ているが元気な子と、逆に熱はないけれどいつもとちょっと違う子では、どっちが危険か怖いかというとやっぱり後者なんですよね。熱がないけどいつもと違うことのほうが、圧倒的に僕らは怖いというか気を付けなくてはいけない症状かなと思っていまして、熱があっても基本元気な場合は、積極的に解熱剤を使う必要はないかなと思います。

(小高)
そもそも熱だけで判断してる親はそうじゃないよって、熱だけの判断ではないこともあるってことですかね。

(元野)
そうですね、例えばウイルス感染、前言った風邪の話もそうですけど、風邪をひいて熱が出た時に、すぐ解熱剤を使うのではなくて。風邪の治療としては、よく休んで水分を取って食事で栄養を取ることが治療になるわけなんですけど。休養や栄養がお子さんが取れていれば、熱っていうのは必ずしも下げる必要はなくて、ただ一方でお熱が高いと、寝ようと思っても熱のせいで寝ぐずっちゃって苦しそうにしてるよとか、水分や食事を取って欲しいのに、熱のせいでぐったりしてそれを嫌がってしまう、受け付けないというような時に、初めて解熱剤っていうのは登場して使って頂くと、例えば1℃でもお熱が下がれば、よく眠れたり、水分が取れるようになることが期待できるので、そういう時に解熱剤を使うことは効果的かなと思います。

(小高)
だから熱の数値ではなく、こないだから先生が頻繁におっしゃっているいつもと違う様子なのかどうかってことが大事ってことですかね。

(元野)
そうですね、すごく言えると思います。



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(つボイ)
わたしも熱の出方で何の病気かを判断することがあるので、むやみに解熱剤は飲ませない方がいい、と聞いたことはあります。

(小高)
全身を濡れたタオルで拭くだけでも、ちょっと体が楽になるよっていうのは参考になりましたね。

(つボイ)
風邪の場合、休養が何よりの治療なので、高熱でよく睡眠が取れなかったり、水分や栄養を取りたがらないという時には、解熱剤を使って体温を下げることにより、眠れるようにしたり、水分や栄養も取りやすくなることがあるそうですから、そんな場合には解熱剤を使うこともひとつの方法だということです。

(小高)
使い方を覚えておくといいですよね。来週も元野先生にお話をうかがいます。

(小高)
さて「健康のつボ」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。

(つボイ)
はい、質問お待ちいたしております!

(小高)
『健康のつボ~子どもの病気について~』でした。


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