第6回 形成外科のお仕事①-3~眼瞼下垂の治療法
(小高)
毎週この時間は「健康のつボ~形成外科について」。形成外科ではどんな疾患を診てもらえるのか?一宮西病院 形成外科部長の野田慧(のだ けい)先生に教えていただいています。
(小高)
先先週、先週と「眼瞼下垂はどんな病気か」、そして「眼瞼下垂の原因とはなんなのか」について教えていただきました。
(つボイ)
はい。メッセージをいただいています。
ラジオネーム ボンゴレ・ロソ子さん より
「手術しましたよ、6年ぐらい前に。定期的に行っている眼科で『治した方がいい』と言われ、形成外科に行きました。瞳孔にまぶたがかかり、視野を妨げそうになっていました。手術は局所麻酔で、先生とお話ししながら受けました」
ということでありました。
(小高)
やっぱり眼科から形成外科に行ったわけですね~。今日は、「眼瞼下垂の治療法」について野田先生にお聞きします。
~~~~~~~~
(野田)
眼瞼下垂症では、視野に異常がないケースに関しては、保険適用の治療は行わないんですけれども、視野が欠損してしまっているようなケースでは手術で治療を行います。
(小高)
なんか目の周りの手術って、ちょっと怖っ!って思ったりするんですけど(笑)
(つボイ)
ねぇ~。
(野田)
結構緊張される方が多いですね。ちなみにまぶたを閉じたり開けたりするまばたきは、人間はどれくらいの回数していると思いますか?
(つボイ)
まばたきな~。
(小高)
あのね、前に1分間まばたきをしないっていうのをやってみたことがあるんですよ。すごい辛いですよ!1分がめちゃくちゃ長いんですよ!(笑)
(つボイ)
あんた暇か。どんな時にそんなこと試すん。(笑)
(小高)
今度やってみてくださいよ!なかなか目が痛いですよ。
(野田)
目がすごく乾きそうですね(笑)
(つボイ)
1分が辛いってことは、1分間に10回くらいは最低でもしてるんじゃないでしょうか。
(小高)
スタートって言ってからすぐ辛くなりましたから、5、6秒に1回くらいはしてるんじゃないかな!?
(野田)
そうですね。大体20回くらいです。
(小高)(つボイ)
20回!
(野田)
1分間に20回となると、1時間では1200回、起きている時間を1日16時間とすると約2万回、それを1年重ねると約720万回、なので80歳まで生きるとしたら、なんと6億回近くまばたきをすることになります。
(つボイ)
それだけ使ってるということですよね。
(野田)
そうですね。まぶたを開けたり閉じたりっていうところで、目の回りの筋肉はたくさん使われていることになります。
(小高)(つボイ)
はい。
(野田)
構造は結構複雑でですね。いろいろなものが関連しあって、目が開いたり閉じたりしています。簡単に言うと目を閉じる筋肉が眼輪筋(がんりんきん)、目の周りにぐるっと囲っているような筋肉になります。そして、目を開けるための筋肉が眼瞼挙筋(がんけんきょきん)、そのまぶたの引き上げを補助するのがミュラー筋、この2種類の筋肉が目を開けるために使われます。
(つボイ)
ふんふん。
(野田)
眼瞼挙筋、ミュラー筋というのは、目の際の所に軟骨のような組織、瞼の板と書いて瞼板(けんばん)というんですけど、これに膜状になってくっついて、筋肉が目の奥でキュッと収縮することで目がくっと開くという仕組みになっています。
(つボイ)
なるほど~。
(野田)
後天的な眼瞼下垂の治療法としては、まず手術でたるんだ皮膚を取ります。これだけでかなり見やすくなる方もいます。
(小高)
はい。
(野田)
大抵は、筋肉から伸びている膜が緩んだり外れたりして眼瞼下垂が起こっています。くっついていることが多いので、癒着をしっかりはがしてあげて、その目を開けるための筋肉の膜をグッと張った状態にする。びよ~んと伸びているものをピシッと張った状態にしてあげる。ピシっと膜を伸びた状態で瞼板に糸で固定することで、目を開ける機能をもう一度回復させるというような手術をしています。
(つボイ)
これは日帰りでできる手術なんですか?
(野田)
日帰りでもできるんですけれども、結構多くの方が血をサラサラにするお薬とかを飲んでいらっしゃるので、念のため1泊2日の入院をお勧めすることが多いです。
(小高)
両目同時にやるんですか?
(野田)
同時にやることが多いです。別のタイミングでやると、なかなか左右のバランスを取るのが難しいので、両目一気にやらせていただいています。でも結構腫れるので、1泊はしましょうねっていうお話です。
(つボイ)
手術のすぐ後というのは、瞼は動くんですか?どんな状況なんですか。
(小高)
腫れているんですよね?
(野田)
腫れてはいるので、完全に開きやすくなった、術後3ヶ月頃の状態ほどきれいにパッとは開かないんですけども、術前よりはパっと開きやすくなって、全然明るさが違いますと皆さんおっしゃいます。
(小高)
腫れていても前より見えるようになるんだ。
(野田)
術後すぐから目に入る光の量がかなり変わってくるので、見やすくなったということですね。1晩寝ると結構腫れちゃうので、またちょっと見えにくくなるんですけれども。
(小高)
でも腫れが引いたら世界はこんなによく見えてたのね。ってことになるわけですよね。
(野田)
そうですね。かなり明るくなりましたという方が多いです。
~~~~~~~~
(つボイ)
というわけでございましてね、この冒頭のメッセージでボンゴレさんも言ってましたけども、手術は局所麻酔ということらしいですね。
(小高)
だから意識があるままなので、目の手術って意識があるとちょっと怖いような気もするんですが、術後開け方の確認をしたりするので、局所麻酔で行うということでした。
(つボイ)
なるほど~。
(小高)
来週も、形成外科が扱う症状について野田先生にお聞きします。
(小高)
さて「健康のつボ」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
(つボイ)
はい、質問お待ちいたしております!
(小高)
『健康のつボ~形成外科について』でした。
毎週この時間は「健康のつボ~形成外科について」。形成外科ではどんな疾患を診てもらえるのか?一宮西病院 形成外科部長の野田慧(のだ けい)先生に教えていただいています。
(小高)
先先週、先週と「眼瞼下垂はどんな病気か」、そして「眼瞼下垂の原因とはなんなのか」について教えていただきました。
(つボイ)
はい。メッセージをいただいています。
ラジオネーム ボンゴレ・ロソ子さん より
「手術しましたよ、6年ぐらい前に。定期的に行っている眼科で『治した方がいい』と言われ、形成外科に行きました。瞳孔にまぶたがかかり、視野を妨げそうになっていました。手術は局所麻酔で、先生とお話ししながら受けました」
ということでありました。
(小高)
やっぱり眼科から形成外科に行ったわけですね~。今日は、「眼瞼下垂の治療法」について野田先生にお聞きします。
~~~~~~~~
(野田)
眼瞼下垂症では、視野に異常がないケースに関しては、保険適用の治療は行わないんですけれども、視野が欠損してしまっているようなケースでは手術で治療を行います。
(小高)
なんか目の周りの手術って、ちょっと怖っ!って思ったりするんですけど(笑)
(つボイ)
ねぇ~。
(野田)
結構緊張される方が多いですね。ちなみにまぶたを閉じたり開けたりするまばたきは、人間はどれくらいの回数していると思いますか?
(つボイ)
まばたきな~。
(小高)
あのね、前に1分間まばたきをしないっていうのをやってみたことがあるんですよ。すごい辛いですよ!1分がめちゃくちゃ長いんですよ!(笑)
(つボイ)
あんた暇か。どんな時にそんなこと試すん。(笑)
(小高)
今度やってみてくださいよ!なかなか目が痛いですよ。
(野田)
目がすごく乾きそうですね(笑)
(つボイ)
1分が辛いってことは、1分間に10回くらいは最低でもしてるんじゃないでしょうか。
(小高)
スタートって言ってからすぐ辛くなりましたから、5、6秒に1回くらいはしてるんじゃないかな!?
(野田)
そうですね。大体20回くらいです。
(小高)(つボイ)
20回!
(野田)
1分間に20回となると、1時間では1200回、起きている時間を1日16時間とすると約2万回、それを1年重ねると約720万回、なので80歳まで生きるとしたら、なんと6億回近くまばたきをすることになります。
(つボイ)
それだけ使ってるということですよね。
(野田)
そうですね。まぶたを開けたり閉じたりっていうところで、目の回りの筋肉はたくさん使われていることになります。
(小高)(つボイ)
はい。
(野田)
構造は結構複雑でですね。いろいろなものが関連しあって、目が開いたり閉じたりしています。簡単に言うと目を閉じる筋肉が眼輪筋(がんりんきん)、目の周りにぐるっと囲っているような筋肉になります。そして、目を開けるための筋肉が眼瞼挙筋(がんけんきょきん)、そのまぶたの引き上げを補助するのがミュラー筋、この2種類の筋肉が目を開けるために使われます。
(つボイ)
ふんふん。
(野田)
眼瞼挙筋、ミュラー筋というのは、目の際の所に軟骨のような組織、瞼の板と書いて瞼板(けんばん)というんですけど、これに膜状になってくっついて、筋肉が目の奥でキュッと収縮することで目がくっと開くという仕組みになっています。
(つボイ)
なるほど~。
(野田)
後天的な眼瞼下垂の治療法としては、まず手術でたるんだ皮膚を取ります。これだけでかなり見やすくなる方もいます。
(小高)
はい。
(野田)
大抵は、筋肉から伸びている膜が緩んだり外れたりして眼瞼下垂が起こっています。くっついていることが多いので、癒着をしっかりはがしてあげて、その目を開けるための筋肉の膜をグッと張った状態にする。びよ~んと伸びているものをピシッと張った状態にしてあげる。ピシっと膜を伸びた状態で瞼板に糸で固定することで、目を開ける機能をもう一度回復させるというような手術をしています。
(つボイ)
これは日帰りでできる手術なんですか?
(野田)
日帰りでもできるんですけれども、結構多くの方が血をサラサラにするお薬とかを飲んでいらっしゃるので、念のため1泊2日の入院をお勧めすることが多いです。
(小高)
両目同時にやるんですか?
(野田)
同時にやることが多いです。別のタイミングでやると、なかなか左右のバランスを取るのが難しいので、両目一気にやらせていただいています。でも結構腫れるので、1泊はしましょうねっていうお話です。
(つボイ)
手術のすぐ後というのは、瞼は動くんですか?どんな状況なんですか。
(小高)
腫れているんですよね?
(野田)
腫れてはいるので、完全に開きやすくなった、術後3ヶ月頃の状態ほどきれいにパッとは開かないんですけども、術前よりはパっと開きやすくなって、全然明るさが違いますと皆さんおっしゃいます。
(小高)
腫れていても前より見えるようになるんだ。
(野田)
術後すぐから目に入る光の量がかなり変わってくるので、見やすくなったということですね。1晩寝ると結構腫れちゃうので、またちょっと見えにくくなるんですけれども。
(小高)
でも腫れが引いたら世界はこんなによく見えてたのね。ってことになるわけですよね。
(野田)
そうですね。かなり明るくなりましたという方が多いです。
~~~~~~~~
(つボイ)
というわけでございましてね、この冒頭のメッセージでボンゴレさんも言ってましたけども、手術は局所麻酔ということらしいですね。
(小高)
だから意識があるままなので、目の手術って意識があるとちょっと怖いような気もするんですが、術後開け方の確認をしたりするので、局所麻酔で行うということでした。
(つボイ)
なるほど~。
(小高)
来週も、形成外科が扱う症状について野田先生にお聞きします。
(小高)
さて「健康のつボ」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
(つボイ)
はい、質問お待ちいたしております!
(小高)
『健康のつボ~形成外科について』でした。