第3回 形成外科はきれいになおる?
(小高)
毎週この時間は「健康のつボ~形成外科について」。形成外科ではどんな疾患を診てもらえるのか?一宮西病院 形成外科部長の野田慧(のだ けい)先生に教えていただきます。
(つボイ)
整形外科とも美容外科ともちがう形成外科。
(小高)
病気や怪我が原因で身体表面が見た目のよくない状態になったものを治療する外科、ということでしたね。手術後の縫合などは普通の外科でも当然行われますが、形成外科ではなぜきれいに治るのでしょうか?野田先生です。
~~~~~~~~
(野田)
例えば、怪我をしてしまって傷跡ができたときに、その傷をなるべく細く目立たないようにしてあげたりとか、ちょっと技術を使って目立たない方向に変えてあげたりして、よりわからなくすることは可能です。
(小高)
はい。日常生活で隠れてるところだったら、多少の傷があっても命助かるんだったらいいやってなりますけど、見えてるところで場所が場所だと、やっぱりなんとかしてほしいなって方もいらっしゃいますよね。
(野田)
そうですね。特にお顔の傷は、目立ちやすい方向に傷がついてしまう場合がありますので、お顔のシワと直交してしまうと目立つので、なるだけシワに合った傷を増やして、縫い直してあげたりすることで目立ちにくくすることができます。あとは、よりきれいに治すためには、よりピッタリ傷を合わせて縫う必要があるので、そこをより丁寧に縫っていくことが大切かなと思います。
(小高)
やっぱり技術とか使う機器類も進歩しているんですかね?
(野田)
そうですね。皮膚をガチッと掴まないようにするためのピンセットがあったり、より傷にダメージを与えないようにしながら縫っていくということを意識するだけでも全然仕上がりが変わってきます。
(つボイ)
外科の中でも最新の細かいことをやってらっしゃる。こういう言い方をしたらなんですけど、外科の先生がバーっと切って、バーっと治して、これで命助かった!っていうところを、きれーいにする役割を果たしているんですかね。
(野田)
そうですね。他の科の患者さんで、よりきれいに傷を治してほしいという方の縫合をさせてもらうこともたまにあります。
(つボイ)
なるほど。縫合はわたしに任せて!ってことね。
(野田)
それだけではないんですけど、傷がケロイドになってしまった方や帝王切開の方を縫ったりすることも形成外科でやったりします。
(小高)
う~ん!全般的に形成外科の先生はいろんなことをされるわけですか?
(野田)
基本的には、いろんなことができるように教育していますし、数が多くないので、ある程度一人でなんでもできるようにはなっていきたいというところです。
(つボイ)
傷痕を目立たなくする技術がいろいろあるんですよね。
(野田)
そうですね。コツですね。それはもう直接、手術の時に伝えていかなければならないことも沢山あります。
(つボイ)
ないところから持ってきたり、余ってるのをどかしたりする作業ですか?
(野田)
そうですね。欠損などがあると、近くから目立たない方向に傷ができるようにしつつ、移動させてくる。皮弁(ひべん)と呼ばれる、皮膚と皮下組織をセットで持って来る術式で、近ければ局所皮弁、遠ければ一回切り離して持ってきて、血管をつなぐ形で治したりすることもあります。
(小高)
皮の弁…
(野田)
そうですね。皮弁(ひべん)っていいます。
(小高)
なんかお聞きしてると、他の外科の手術とかは目的があって、ここまでやったらよしOK!ってのがあるけど、形成外科は千差万別で、この患者さんの場合は、いつものこの方法できないなとかっていうのが多くないんですか?
(野田)
そうですね。患者さんごとに、どういうふうに皮膚を持って来るか、どういう縫い方をするかというのも、同じ場所でもぜんぜん違ったりするので、オーダーメイドのように一人一人に合わせて、計画を立てていく必要があります。
(つボイ)
なるほどね~。
(小高)
なんか資料見てると、骨を伸ばす?手術があるんですか?
(野田)
例えば、顎がとても小さく生まれてしまった子というのは、呼吸の問題が生じてくるので、顎を一回切って、そこに延長器というものを付けて、毎日キュルキュルキュルって少しずつ少しずつ顎を前に出していって、少しずつ伸ばすことによって、間に骨が埋まっていくようにします。
(つボイ)
ほぉ~。
(野田)
これは頭の骨もあるんですけど、頭の形が異常の子も、頭蓋骨を一回パーツごとに分けて、そこに延長器を付けて、少しずつ1日何ミリという単位で動かして伸ばしていくような、そういう技術もあります。
~~~~~~~~
(つボイ)
患者さんが日常生活に戻ったときに、傷跡とかを極力気にすることなく生活して行けるように、形成外科の先生たちの力が必要なんですね。
(小高)
はい。来週からは、そんな形成外科が扱う具体的な症例をお聞きしていきます。
(小高)
さて「健康のつボ」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
(つボイ)
はい、質問お待ちいたしております!
(小高)
『健康のつボ~形成外科について』でした。
毎週この時間は「健康のつボ~形成外科について」。形成外科ではどんな疾患を診てもらえるのか?一宮西病院 形成外科部長の野田慧(のだ けい)先生に教えていただきます。
(つボイ)
整形外科とも美容外科ともちがう形成外科。
(小高)
病気や怪我が原因で身体表面が見た目のよくない状態になったものを治療する外科、ということでしたね。手術後の縫合などは普通の外科でも当然行われますが、形成外科ではなぜきれいに治るのでしょうか?野田先生です。
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(野田)
例えば、怪我をしてしまって傷跡ができたときに、その傷をなるべく細く目立たないようにしてあげたりとか、ちょっと技術を使って目立たない方向に変えてあげたりして、よりわからなくすることは可能です。
(小高)
はい。日常生活で隠れてるところだったら、多少の傷があっても命助かるんだったらいいやってなりますけど、見えてるところで場所が場所だと、やっぱりなんとかしてほしいなって方もいらっしゃいますよね。
(野田)
そうですね。特にお顔の傷は、目立ちやすい方向に傷がついてしまう場合がありますので、お顔のシワと直交してしまうと目立つので、なるだけシワに合った傷を増やして、縫い直してあげたりすることで目立ちにくくすることができます。あとは、よりきれいに治すためには、よりピッタリ傷を合わせて縫う必要があるので、そこをより丁寧に縫っていくことが大切かなと思います。
(小高)
やっぱり技術とか使う機器類も進歩しているんですかね?
(野田)
そうですね。皮膚をガチッと掴まないようにするためのピンセットがあったり、より傷にダメージを与えないようにしながら縫っていくということを意識するだけでも全然仕上がりが変わってきます。
(つボイ)
外科の中でも最新の細かいことをやってらっしゃる。こういう言い方をしたらなんですけど、外科の先生がバーっと切って、バーっと治して、これで命助かった!っていうところを、きれーいにする役割を果たしているんですかね。
(野田)
そうですね。他の科の患者さんで、よりきれいに傷を治してほしいという方の縫合をさせてもらうこともたまにあります。
(つボイ)
なるほど。縫合はわたしに任せて!ってことね。
(野田)
それだけではないんですけど、傷がケロイドになってしまった方や帝王切開の方を縫ったりすることも形成外科でやったりします。
(小高)
う~ん!全般的に形成外科の先生はいろんなことをされるわけですか?
(野田)
基本的には、いろんなことができるように教育していますし、数が多くないので、ある程度一人でなんでもできるようにはなっていきたいというところです。
(つボイ)
傷痕を目立たなくする技術がいろいろあるんですよね。
(野田)
そうですね。コツですね。それはもう直接、手術の時に伝えていかなければならないことも沢山あります。
(つボイ)
ないところから持ってきたり、余ってるのをどかしたりする作業ですか?
(野田)
そうですね。欠損などがあると、近くから目立たない方向に傷ができるようにしつつ、移動させてくる。皮弁(ひべん)と呼ばれる、皮膚と皮下組織をセットで持って来る術式で、近ければ局所皮弁、遠ければ一回切り離して持ってきて、血管をつなぐ形で治したりすることもあります。
(小高)
皮の弁…
(野田)
そうですね。皮弁(ひべん)っていいます。
(小高)
なんかお聞きしてると、他の外科の手術とかは目的があって、ここまでやったらよしOK!ってのがあるけど、形成外科は千差万別で、この患者さんの場合は、いつものこの方法できないなとかっていうのが多くないんですか?
(野田)
そうですね。患者さんごとに、どういうふうに皮膚を持って来るか、どういう縫い方をするかというのも、同じ場所でもぜんぜん違ったりするので、オーダーメイドのように一人一人に合わせて、計画を立てていく必要があります。
(つボイ)
なるほどね~。
(小高)
なんか資料見てると、骨を伸ばす?手術があるんですか?
(野田)
例えば、顎がとても小さく生まれてしまった子というのは、呼吸の問題が生じてくるので、顎を一回切って、そこに延長器というものを付けて、毎日キュルキュルキュルって少しずつ少しずつ顎を前に出していって、少しずつ伸ばすことによって、間に骨が埋まっていくようにします。
(つボイ)
ほぉ~。
(野田)
これは頭の骨もあるんですけど、頭の形が異常の子も、頭蓋骨を一回パーツごとに分けて、そこに延長器を付けて、少しずつ1日何ミリという単位で動かして伸ばしていくような、そういう技術もあります。
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(つボイ)
患者さんが日常生活に戻ったときに、傷跡とかを極力気にすることなく生活して行けるように、形成外科の先生たちの力が必要なんですね。
(小高)
はい。来週からは、そんな形成外科が扱う具体的な症例をお聞きしていきます。
(小高)
さて「健康のつボ」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
(つボイ)
はい、質問お待ちいたしております!
(小高)
『健康のつボ~形成外科について』でした。