第5回 四十肩・五十肩(拘縮肩)とは?
(小高)水曜日は『健康のつボ~肩の痛みについて~』。一宮西病院 整形外科部長 兼 肩関節センターセンター長の梶田 幸宏(かじた ゆきひろ)先生にお話を伺っていきます。
(小高)肩の痛みの原因やどんな状態だったら病院へ行った方がいいのかなど、肩の痛みについて色々と伺ってきました。今週からは個別的な肩の痛みとその治療法についてお聞きしてきますよ。
(つボイ)まぁなんと言いましても一定の年齢になりますと、気になる『四十肩』『五十肩』と、そう言われる肩の痛み。こちらの方からちょっと教えていただきましょう。
(小高)梶田先生です!
~~~~~~~~
(梶田)四十肩・五十肩というのは正式な名称じゃなく、俗称なんですけども。
(つボイ)どう見てもそんな感じですね。
(小高)正式な名前はあるんですか?
(梶田)一昔前までは「肩関節周囲炎(かたかんせつしゅういえん)」という言い方をしてたんですけども、ここ数年で病名をしっかりしましょうという風に学会の方で話がありまして、今は『凍結肩(とうけつがた)』もしくは『拘縮肩(こうしゅくがた)』というような病名になります。拘縮肩の方が正式な病名になると思います。
(小高)『拘縮』はちょっと難しい字ですね。
(梶田)肩が固まる拘縮ですね。肩が拘縮してしまう(固まってしまう)というのが正式な病名になります。
(小高)固まるわけですか?
(梶田)そうですね。固まるんですが、骨が固まるってわけじゃなくて、関節を包んでいる袋、間接包(かんせつほう)という袋が固まるのが病態になります。
(小高)筋肉が固まるんじゃないんですね!?
(梶田)筋肉ではなく、関節を包んでいる関節包が固まります。
(つボイ)そこが固まると動くときに痛みが出てくるんですか?
(梶田)関節が固まっちゃってるのでそれを無理して動かそうとすると痛みが出て、余計動かさなくなって…というような悪循環になってしまいます。
(小高)(関節包は)クッションのような役割を本来はするんですか?
(梶田)関節を包んでいて、関節が脱臼しないようになど、本来は守るような袋になります。
(つボイ)ふんふんふん。年を取ってくると必ず起こってくる、と。
(梶田)四十肩・五十肩と呼びますけど、一番多いのは60代ですね。年をとってくると多くなってくるような病気です。
(小高)四十肩・五十肩というような俗称だと、一定の年齢ぐらいになってくると誰もが通る道で、ちょっと我慢して期間を過ぎると良くなるよ、みたいに思ってる人もいると思うんですけど。
(梶田)そうですね。一番多いのは自分で様子を見て、だんだん良くなって行くパターンが一番多いと思います。ただすごく個人差があるので、痛みがすごく強い人から、痛みが軽度で終わるパターンと、いろんなパターンがあります。
(つボイ)そしたら、こういうことになったらどうしたらよろしいんでしょうか?
(梶田)まずは診断をしっかりつけたほうが良いと思いますね。拘縮肩だと思っていても違う病気だったりする可能性がありますから。まずは病院に受診して頂いて、本当に拘縮肩かどうか調べるのは一つポイントかなと思います。
(小高)そうじゃない病気というのは、例えばどんなものがあるんですか?
(梶田)1つ一番怖いのは『腱板断裂』といって筋肉が切れてしまって肩があがらないというのは1つ心配なところです。
(小高)私いま言い訳のつもりで、「四十肩違うわ!腱板断裂だわ!」って言おうと思ったら、そっち(腱板断裂)の方が怖いんですね。
(つボイ)腱板断裂…。これこそ放っておいたらあかんやつですよ。
(梶田)そうですね。腱板断裂は筋肉がきれちゃう怪我なんですけど、ちょうど二つともレントゲンでは正常に写ってしまうんですが、腱板断裂の方は手術になってしまう可能性があるような、そういう怪我になります。
(小高)やっぱり症状が似ていて間違われることがあるということですか?最初の症状は「肩があがらない」?
(梶田)そうですね。肩が痛くて上がらないというのが2つとも共通した症状になります。保存療法といって、最初は注射とかで経過をみるんですけど、痛みが長引いて手術になることが多いです。
(小高)どうしてもさっき言ったように「四十肩かな?五十肩かな?最近肩が上がらないな…」と思うと、なんとなく、先生もおっしゃっていましたけど、しばらく様子をみて…って思っちゃうんですけど、これは正しいんですか?
(梶田)肩の痛みに関して言うと、出来るだけ動かしたほうがいいのは間違いないんですけども、たとえそれが腱板が切れていたとしてもを動かしたほうがいいと思います。
(小高)肩が痛いのもちょっと侮ってては、結構重い病気だったらそのままほっといても治らない場合だってあるんだよ、ということなんですね。
(つボイ)なんにしてもちょっと診てもらうということが大事なことですよね。
(梶田)そうですね。まずは本当に四十肩・五十肩かというのは一つポイントだと思いますので、診断をしっかりした方が良いと思います。
(小高)先生は診断名をいうときは正式名で伝えているんですか?
(梶田)そうですね。患者さんには「肩関節の拘縮肩」と僕は伝えていますけれど、やっぱりそれだと分かりにくいので、年配の人には「四十肩・五十肩ですよ」といいます。
(小高)四十肩・五十肩を分けていうときはあるんですか?
(梶田)えっと…50代の人には四十肩っていいます。
(小高)あはははは!!
~~~~~~~~
(つボイ)やっぱそういう配慮がね!いりますよね!
(小高)でもよく似た病気もあるからやっぱりちゃんと診てもらった方がいいですね。
(つボイ)そういう分ける必要があるよ、ということですよね。
(小高)そして来週はこの拘縮肩、いわゆる四十肩・五十肩の治療法をお聞きして行きます。『健康のつボ~肩の痛みについて~』でした。
(小高)肩の痛みの原因やどんな状態だったら病院へ行った方がいいのかなど、肩の痛みについて色々と伺ってきました。今週からは個別的な肩の痛みとその治療法についてお聞きしてきますよ。
(つボイ)まぁなんと言いましても一定の年齢になりますと、気になる『四十肩』『五十肩』と、そう言われる肩の痛み。こちらの方からちょっと教えていただきましょう。
(小高)梶田先生です!
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(梶田)四十肩・五十肩というのは正式な名称じゃなく、俗称なんですけども。
(つボイ)どう見てもそんな感じですね。
(小高)正式な名前はあるんですか?
(梶田)一昔前までは「肩関節周囲炎(かたかんせつしゅういえん)」という言い方をしてたんですけども、ここ数年で病名をしっかりしましょうという風に学会の方で話がありまして、今は『凍結肩(とうけつがた)』もしくは『拘縮肩(こうしゅくがた)』というような病名になります。拘縮肩の方が正式な病名になると思います。
(小高)『拘縮』はちょっと難しい字ですね。
(梶田)肩が固まる拘縮ですね。肩が拘縮してしまう(固まってしまう)というのが正式な病名になります。
(小高)固まるわけですか?
(梶田)そうですね。固まるんですが、骨が固まるってわけじゃなくて、関節を包んでいる袋、間接包(かんせつほう)という袋が固まるのが病態になります。
(小高)筋肉が固まるんじゃないんですね!?
(梶田)筋肉ではなく、関節を包んでいる関節包が固まります。
(つボイ)そこが固まると動くときに痛みが出てくるんですか?
(梶田)関節が固まっちゃってるのでそれを無理して動かそうとすると痛みが出て、余計動かさなくなって…というような悪循環になってしまいます。
(小高)(関節包は)クッションのような役割を本来はするんですか?
(梶田)関節を包んでいて、関節が脱臼しないようになど、本来は守るような袋になります。
(つボイ)ふんふんふん。年を取ってくると必ず起こってくる、と。
(梶田)四十肩・五十肩と呼びますけど、一番多いのは60代ですね。年をとってくると多くなってくるような病気です。
(小高)四十肩・五十肩というような俗称だと、一定の年齢ぐらいになってくると誰もが通る道で、ちょっと我慢して期間を過ぎると良くなるよ、みたいに思ってる人もいると思うんですけど。
(梶田)そうですね。一番多いのは自分で様子を見て、だんだん良くなって行くパターンが一番多いと思います。ただすごく個人差があるので、痛みがすごく強い人から、痛みが軽度で終わるパターンと、いろんなパターンがあります。
(つボイ)そしたら、こういうことになったらどうしたらよろしいんでしょうか?
(梶田)まずは診断をしっかりつけたほうが良いと思いますね。拘縮肩だと思っていても違う病気だったりする可能性がありますから。まずは病院に受診して頂いて、本当に拘縮肩かどうか調べるのは一つポイントかなと思います。
(小高)そうじゃない病気というのは、例えばどんなものがあるんですか?
(梶田)1つ一番怖いのは『腱板断裂』といって筋肉が切れてしまって肩があがらないというのは1つ心配なところです。
(小高)私いま言い訳のつもりで、「四十肩違うわ!腱板断裂だわ!」って言おうと思ったら、そっち(腱板断裂)の方が怖いんですね。
(つボイ)腱板断裂…。これこそ放っておいたらあかんやつですよ。
(梶田)そうですね。腱板断裂は筋肉がきれちゃう怪我なんですけど、ちょうど二つともレントゲンでは正常に写ってしまうんですが、腱板断裂の方は手術になってしまう可能性があるような、そういう怪我になります。
(小高)やっぱり症状が似ていて間違われることがあるということですか?最初の症状は「肩があがらない」?
(梶田)そうですね。肩が痛くて上がらないというのが2つとも共通した症状になります。保存療法といって、最初は注射とかで経過をみるんですけど、痛みが長引いて手術になることが多いです。
(小高)どうしてもさっき言ったように「四十肩かな?五十肩かな?最近肩が上がらないな…」と思うと、なんとなく、先生もおっしゃっていましたけど、しばらく様子をみて…って思っちゃうんですけど、これは正しいんですか?
(梶田)肩の痛みに関して言うと、出来るだけ動かしたほうがいいのは間違いないんですけども、たとえそれが腱板が切れていたとしてもを動かしたほうがいいと思います。
(小高)肩が痛いのもちょっと侮ってては、結構重い病気だったらそのままほっといても治らない場合だってあるんだよ、ということなんですね。
(つボイ)なんにしてもちょっと診てもらうということが大事なことですよね。
(梶田)そうですね。まずは本当に四十肩・五十肩かというのは一つポイントだと思いますので、診断をしっかりした方が良いと思います。
(小高)先生は診断名をいうときは正式名で伝えているんですか?
(梶田)そうですね。患者さんには「肩関節の拘縮肩」と僕は伝えていますけれど、やっぱりそれだと分かりにくいので、年配の人には「四十肩・五十肩ですよ」といいます。
(小高)四十肩・五十肩を分けていうときはあるんですか?
(梶田)えっと…50代の人には四十肩っていいます。
(小高)あはははは!!
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(つボイ)やっぱそういう配慮がね!いりますよね!
(小高)でもよく似た病気もあるからやっぱりちゃんと診てもらった方がいいですね。
(つボイ)そういう分ける必要があるよ、ということですよね。
(小高)そして来週はこの拘縮肩、いわゆる四十肩・五十肩の治療法をお聞きして行きます。『健康のつボ~肩の痛みについて~』でした。