第9回 様々な不整脈④ 心房細動以外の頻脈
(小高)
水曜日のこの時間は『健康のつボ~不整脈について~』。一宮西病院 不整脈センター センター長の古川善郎(ふるかわ よしお)先生にお話を伺っております!
(小高)
ここのところ、治療が必要な不整脈というものについて伺ってきました。脈が遅くなる洞不全症候群や房室ブロックなどは、場合によってはペースメーカーを入れることもあるそうですね。また逆に脈が早くなる頻脈としては、これは私も治療してもらった心房細動なんていうものがあります。
(つボイ)
うん。脈が乱れ打つような振動細動。これはカテーテルアブレーションで、原因であると思われる箇所を焼いて治療するということでありました。
(小高)
今日は心房細動以外の頻脈について教えていただきます。古川善郎先生です。
~~~~~~~~
(古川)
不整脈って起こる舞台によってその名前が変わるんですね。心房で起これば心房頻拍、心室で起これば心室頻拍とか心室細動とかがあるんですけど、心室性不整脈に関してはまた後日ということにさせてもらいます。今日は上室性不整脈の中でも、発作性上室性頻拍症(ほっさせい じょうしつせい ひんぱく しょう)っていうことでお話ししたいなと思ってます。
(つボイ)
ほぉほぉ!また難しそうな…これはどんな症状なんですか?
(古川)
名前も簡単なんです。まず、「発作性」っていうのは普段は正常でも発作が起こった時はドキドキドキドキする。止まるとまた正常になる。結構症状もはっきりしていて、突然始まって突然止まる。そんな不整脈が発作性上室性頻拍症なんです。次の「上室性」っていうのの室というのは心室の室なんですけども、その上、つまり上室性というのは結局心房性ってことなんですけども、昔から慣習的に上室性という言い方をします。それで脈が100以上あるものを上室性頻拍というわけなんです。
(つボイ)
なるほど~。
(小高)
そうすると、発作性の、心房で起こる頻脈ということですか?
(古川)
そうです。心房が舞台となっている頻脈です。心房から心室には1本の通り道で電気信号が通るんですね。
(小高)
はい。上から下。
(古川)
心臓というのうまくできていまして、1度電気が通ったら0.2秒とか0.3秒間は通れないんです、基本的に一方通行で、わずかな間は通れない。これが例えば1本の通り道以外にもう1本と内道がある人がもしいたとしたら、その人は(電気信号が)片っぽは降りてて片っぽは上る、そこでくるくる回る回路ができてしまうんです。その回路を1分間に150回とか180回とか回るとそういった頻拍が起こるんです。
(小高)
そこでぐるぐるしちゃうんだ。
(古川)
そうです。
(つボイ)
それは患者さんにとって苦しい状況なんですか?
(古川)
そうなんです。だから突然始まる動悸で、その回路が回っているのが突然止まれば正常に戻るわけですから、突然始まって突然止まる。そういう動機を感じることが多いです。
(つボイ)
どのくらいの時間そんなことになってるんですか?
(古川)
それ人によります。数秒という人もいれば、数時間続きますという方もいます。
(小高)
症状としてはすごいドキドキするんですか?
(古川)
そうですね。そういう方が多いと思います。
(小高)
これは治療法はどういうものがあるんですか?
(古川)
治療法は、結局はそういう回路があることが問題ですから、回路の電気の流れを止めてしまうのが一つ大事なことなんです。房室結節という通り道と、もう1個の通り道、副伝導というののどっちかを遮断すれば頻拍は止まるわけですから、例えば房室結節に効くようなお薬を使って頻拍を止めてしまう、このような治療があります。
(小高)
ぐるぐる回っている回路の、一番適切なところをブロックして、ぐるぐるを止めるということですね。
(古川)
そうです。ただ治るわけじゃないです。あくまでもその時に止まってるだけで、結局は回路としては存在しますので、再発の恐れはあるわけなんです。結局2本あることが原因ですので、必要な方は残して不必要な方をなくししまえば二度と起こらなくなりますので、そこでアブレーションっていうのが効くんです。
(小高)
根治しようとなるとやっぱブレーションが出てくるわけですね。
(古川)
その通りです。
~~~~~~~~
(小高)
ということでね、頻脈と一口に言っても起こる場所によって色々な不整脈があるわけですね。一宮西病院の古川先生でした。『健康のつボ~不整脈について~』でした。
水曜日のこの時間は『健康のつボ~不整脈について~』。一宮西病院 不整脈センター センター長の古川善郎(ふるかわ よしお)先生にお話を伺っております!
(小高)
ここのところ、治療が必要な不整脈というものについて伺ってきました。脈が遅くなる洞不全症候群や房室ブロックなどは、場合によってはペースメーカーを入れることもあるそうですね。また逆に脈が早くなる頻脈としては、これは私も治療してもらった心房細動なんていうものがあります。
(つボイ)
うん。脈が乱れ打つような振動細動。これはカテーテルアブレーションで、原因であると思われる箇所を焼いて治療するということでありました。
(小高)
今日は心房細動以外の頻脈について教えていただきます。古川善郎先生です。
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(古川)
不整脈って起こる舞台によってその名前が変わるんですね。心房で起これば心房頻拍、心室で起これば心室頻拍とか心室細動とかがあるんですけど、心室性不整脈に関してはまた後日ということにさせてもらいます。今日は上室性不整脈の中でも、発作性上室性頻拍症(ほっさせい じょうしつせい ひんぱく しょう)っていうことでお話ししたいなと思ってます。
(つボイ)
ほぉほぉ!また難しそうな…これはどんな症状なんですか?
(古川)
名前も簡単なんです。まず、「発作性」っていうのは普段は正常でも発作が起こった時はドキドキドキドキする。止まるとまた正常になる。結構症状もはっきりしていて、突然始まって突然止まる。そんな不整脈が発作性上室性頻拍症なんです。次の「上室性」っていうのの室というのは心室の室なんですけども、その上、つまり上室性というのは結局心房性ってことなんですけども、昔から慣習的に上室性という言い方をします。それで脈が100以上あるものを上室性頻拍というわけなんです。
(つボイ)
なるほど~。
(小高)
そうすると、発作性の、心房で起こる頻脈ということですか?
(古川)
そうです。心房が舞台となっている頻脈です。心房から心室には1本の通り道で電気信号が通るんですね。
(小高)
はい。上から下。
(古川)
心臓というのうまくできていまして、1度電気が通ったら0.2秒とか0.3秒間は通れないんです、基本的に一方通行で、わずかな間は通れない。これが例えば1本の通り道以外にもう1本と内道がある人がもしいたとしたら、その人は(電気信号が)片っぽは降りてて片っぽは上る、そこでくるくる回る回路ができてしまうんです。その回路を1分間に150回とか180回とか回るとそういった頻拍が起こるんです。
(小高)
そこでぐるぐるしちゃうんだ。
(古川)
そうです。
(つボイ)
それは患者さんにとって苦しい状況なんですか?
(古川)
そうなんです。だから突然始まる動悸で、その回路が回っているのが突然止まれば正常に戻るわけですから、突然始まって突然止まる。そういう動機を感じることが多いです。
(つボイ)
どのくらいの時間そんなことになってるんですか?
(古川)
それ人によります。数秒という人もいれば、数時間続きますという方もいます。
(小高)
症状としてはすごいドキドキするんですか?
(古川)
そうですね。そういう方が多いと思います。
(小高)
これは治療法はどういうものがあるんですか?
(古川)
治療法は、結局はそういう回路があることが問題ですから、回路の電気の流れを止めてしまうのが一つ大事なことなんです。房室結節という通り道と、もう1個の通り道、副伝導というののどっちかを遮断すれば頻拍は止まるわけですから、例えば房室結節に効くようなお薬を使って頻拍を止めてしまう、このような治療があります。
(小高)
ぐるぐる回っている回路の、一番適切なところをブロックして、ぐるぐるを止めるということですね。
(古川)
そうです。ただ治るわけじゃないです。あくまでもその時に止まってるだけで、結局は回路としては存在しますので、再発の恐れはあるわけなんです。結局2本あることが原因ですので、必要な方は残して不必要な方をなくししまえば二度と起こらなくなりますので、そこでアブレーションっていうのが効くんです。
(小高)
根治しようとなるとやっぱブレーションが出てくるわけですね。
(古川)
その通りです。
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(小高)
ということでね、頻脈と一口に言っても起こる場所によって色々な不整脈があるわけですね。一宮西病院の古川先生でした。『健康のつボ~不整脈について~』でした。