第6回 様々な不整脈① 洞不全症候群
(小高)
水曜日のこの時間は『健康のつボ~不整脈について~』。一宮西病院 不整脈センター センター長の古川善郎(ふるかわ よしお)先生にお話を伺っております!
(つボイ)
はいっ!というわけで不整脈~!いろんな治療法があるということを教えていただきました。
(小高)
そもそもこの不整脈というのも、脈が正常でない打ち方をした時の総称ですから、原因によって症状も違えば治療法も変わってくるわけですね。
(つボイ)
はい!
(小高)
今週からは、それぞれの不整脈のタイプ別に詳しく教えていただきます。古川先生のお話、今日はまずどんなタイプの不整脈からでしょうか?
~~~~~~~~
(古川)
今日は洞不全症候群(どうふぜんしょうこうぐん)についてお話ししたいなと思います
(小高)
洞不全症候群??
(つボイ)
どんなもんなんですか?
(古川)
徐脈、脈が遅くなる病気の1つなんです。人間は60~100でずっと心臓を打っているわけなんですけども、運動すれば脈が早くなるし、寝ていれば遅くなる。それは洞結節(どうけっせつ)という心臓の元々持ってるペースメーカーがコントロールしています。その洞結節自体が調子が悪い、つまり洞結節の不全を洞不全症候群といいます。
(小高)
ほぉ~。そうすると”発電所”の異常、ということですか?
(古川)
そうですね。
(つボイ)
適切な心臓の動きをしなくなるということですかね?
(古川)
極端に脈が遅くなります。例えば心拍数が30~40とか、運動しても脈拍が上がらないとか。あるいは徐脈頻脈症候群というタイプもありまして、これはの心房細動とセットになることが多いんですけど、心房の心拍数が300回~400回ぐらいとすごく早くなるのが心房細動なんですよね。すごく早いと、洞結節自体はもずっとそれに引っ張られて、無理やり動かされているような状況なんですね。すると、洞不全の人はそれで洞結節がへたっちゃうんです。そうなると心房細動がいざ止まった時に、正常の人は1秒から2秒後に自然と正常の脈が出てくるもんなんですけど、洞不全の人は心房細動止まった後に5秒とか6秒、あるいはもっと長く心臓止まってしまうんです。
(つボイ)
めちゃくちゃ不安じゃないですか !感じるんですか?
(古川)
感じるというよりも、気が遠くなって目の前が暗くなって、もっとひどければ失神します。
(つボイ)
ありゃりゃりゃ~…。
(小高)
ふらついたり気が遠くなったりするってことは、患者さんの感じ方として、心臓の症状だなというのはわかるもんなんですか?
(古川)
心房細動が一緒の方は、動悸を感じる方はいらっしゃいます。ただ感じていない人もいます。感じていなくて気を失って初めて気づくっていう人もいらっしゃいます。そのまま心臓が止まり続けて死んだりするってことは、まず考えなくてもいいくらいほとんどないんですけど、5秒~10秒止まってるうちに目の前が暗くなって、僕らは「眼前暗黒感(がんぜんあんこくかん)」って言うんですけど、だんだん目の前が暗くなって意識を失って失神してしまう・気を失ってしまうのがこの病気の特徴です。
(つボイ)
不安ですよね、そんなことになったら。
(小高)
ふわ~って急に意識がなくなるってことは、車を運転してる最中ってこともありえますよね。
(古川)
そうですね。失神するっていう状況がわかれば、車の運転はできなくなります。なのでこういう人たちはぺースメーカーを埋め込みます。ペースメーカーを埋め込むことによって失神をほぼ100%防げると思います。
(小高)
そっかそっか。洞結節という本来のペースメーカーがなかなかうまく働かないということなので、人工のペースメーカーに変える、ということですね。
(古川)
はい。先ほどの心房細動とセットの方は、心房細動を治療することでペースメーカーを埋め込まない、という方もいらっしゃいます。心房細動が起こらなければ失神もしない、ということであれば、心房細動の治療でうまくいく場合もあります。
(小高)
こういった状態になりやすい人とか、あとならないように何かこういうことすると予防になるよとかってあるんですか?
(古川)
この洞結節の加齢による変性と言われてますので高齢者に多いのは事実なんですけど、どういう人に多いかっていうのはなかなかわからないというか、はっきりしないです。逆に不整脈を抑えるための薬物を飲むことで、こういった洞不全が出てくる場合もあります。その場合はお薬を辞めるというのも必要なってくると思います。
(小高)
一般的には高齢化に伴っていうことだったら…予防できないですね。
(つボイ)
なんやら心配になってきましたよ。
(古川)
皆が皆なるわけではありませんが、ごくごく軽い頻度ではなるのが現状だと思います。
(小高)
この洞不全症候群も心電図で判明するんですか?
(古川)
そうですね。脈が極端に遅い人は心電図をとればわかりますし、例えば運動負荷をして心電図をとってみても拍数が全然上がらなくて分かることもありますけども、なかなか捕まらないと思うんです。やっぱりさっき言った失神ですとか、目の前が暗くなる、あるいは動作時の息切れから判明する、というのはあります。運動したときに脈が上がらなく息が切れやすくなっている。そういった方に24時間心電図をとって、運動時心拍数はどうなってるのかっての見ることで発見する場合もあります。
(つボイ)
そしてペースメーカーで治療をするという話ですね。
(古川)
はい。
~~~~~~~~
(つボイ)
ほんとこれね、気が遠くなったり失神したりするのが運転中だったら危険ですし、歩行中でもちょっと土手や堤防のとこでふらふらして川に落ちたりとかしたら本当に危ないですね。
(小高)
だから原因を取り除くための治療をしなきゃいけないし、場合によってはペースメーカーが必要ってこともあるということですね。来週も古川先生に不整脈について教えていただきます。『健康のつボ~不整脈について~』でした。
水曜日のこの時間は『健康のつボ~不整脈について~』。一宮西病院 不整脈センター センター長の古川善郎(ふるかわ よしお)先生にお話を伺っております!
(つボイ)
はいっ!というわけで不整脈~!いろんな治療法があるということを教えていただきました。
(小高)
そもそもこの不整脈というのも、脈が正常でない打ち方をした時の総称ですから、原因によって症状も違えば治療法も変わってくるわけですね。
(つボイ)
はい!
(小高)
今週からは、それぞれの不整脈のタイプ別に詳しく教えていただきます。古川先生のお話、今日はまずどんなタイプの不整脈からでしょうか?
~~~~~~~~
(古川)
今日は洞不全症候群(どうふぜんしょうこうぐん)についてお話ししたいなと思います
(小高)
洞不全症候群??
(つボイ)
どんなもんなんですか?
(古川)
徐脈、脈が遅くなる病気の1つなんです。人間は60~100でずっと心臓を打っているわけなんですけども、運動すれば脈が早くなるし、寝ていれば遅くなる。それは洞結節(どうけっせつ)という心臓の元々持ってるペースメーカーがコントロールしています。その洞結節自体が調子が悪い、つまり洞結節の不全を洞不全症候群といいます。
(小高)
ほぉ~。そうすると”発電所”の異常、ということですか?
(古川)
そうですね。
(つボイ)
適切な心臓の動きをしなくなるということですかね?
(古川)
極端に脈が遅くなります。例えば心拍数が30~40とか、運動しても脈拍が上がらないとか。あるいは徐脈頻脈症候群というタイプもありまして、これはの心房細動とセットになることが多いんですけど、心房の心拍数が300回~400回ぐらいとすごく早くなるのが心房細動なんですよね。すごく早いと、洞結節自体はもずっとそれに引っ張られて、無理やり動かされているような状況なんですね。すると、洞不全の人はそれで洞結節がへたっちゃうんです。そうなると心房細動がいざ止まった時に、正常の人は1秒から2秒後に自然と正常の脈が出てくるもんなんですけど、洞不全の人は心房細動止まった後に5秒とか6秒、あるいはもっと長く心臓止まってしまうんです。
(つボイ)
めちゃくちゃ不安じゃないですか !感じるんですか?
(古川)
感じるというよりも、気が遠くなって目の前が暗くなって、もっとひどければ失神します。
(つボイ)
ありゃりゃりゃ~…。
(小高)
ふらついたり気が遠くなったりするってことは、患者さんの感じ方として、心臓の症状だなというのはわかるもんなんですか?
(古川)
心房細動が一緒の方は、動悸を感じる方はいらっしゃいます。ただ感じていない人もいます。感じていなくて気を失って初めて気づくっていう人もいらっしゃいます。そのまま心臓が止まり続けて死んだりするってことは、まず考えなくてもいいくらいほとんどないんですけど、5秒~10秒止まってるうちに目の前が暗くなって、僕らは「眼前暗黒感(がんぜんあんこくかん)」って言うんですけど、だんだん目の前が暗くなって意識を失って失神してしまう・気を失ってしまうのがこの病気の特徴です。
(つボイ)
不安ですよね、そんなことになったら。
(小高)
ふわ~って急に意識がなくなるってことは、車を運転してる最中ってこともありえますよね。
(古川)
そうですね。失神するっていう状況がわかれば、車の運転はできなくなります。なのでこういう人たちはぺースメーカーを埋め込みます。ペースメーカーを埋め込むことによって失神をほぼ100%防げると思います。
(小高)
そっかそっか。洞結節という本来のペースメーカーがなかなかうまく働かないということなので、人工のペースメーカーに変える、ということですね。
(古川)
はい。先ほどの心房細動とセットの方は、心房細動を治療することでペースメーカーを埋め込まない、という方もいらっしゃいます。心房細動が起こらなければ失神もしない、ということであれば、心房細動の治療でうまくいく場合もあります。
(小高)
こういった状態になりやすい人とか、あとならないように何かこういうことすると予防になるよとかってあるんですか?
(古川)
この洞結節の加齢による変性と言われてますので高齢者に多いのは事実なんですけど、どういう人に多いかっていうのはなかなかわからないというか、はっきりしないです。逆に不整脈を抑えるための薬物を飲むことで、こういった洞不全が出てくる場合もあります。その場合はお薬を辞めるというのも必要なってくると思います。
(小高)
一般的には高齢化に伴っていうことだったら…予防できないですね。
(つボイ)
なんやら心配になってきましたよ。
(古川)
皆が皆なるわけではありませんが、ごくごく軽い頻度ではなるのが現状だと思います。
(小高)
この洞不全症候群も心電図で判明するんですか?
(古川)
そうですね。脈が極端に遅い人は心電図をとればわかりますし、例えば運動負荷をして心電図をとってみても拍数が全然上がらなくて分かることもありますけども、なかなか捕まらないと思うんです。やっぱりさっき言った失神ですとか、目の前が暗くなる、あるいは動作時の息切れから判明する、というのはあります。運動したときに脈が上がらなく息が切れやすくなっている。そういった方に24時間心電図をとって、運動時心拍数はどうなってるのかっての見ることで発見する場合もあります。
(つボイ)
そしてペースメーカーで治療をするという話ですね。
(古川)
はい。
~~~~~~~~
(つボイ)
ほんとこれね、気が遠くなったり失神したりするのが運転中だったら危険ですし、歩行中でもちょっと土手や堤防のとこでふらふらして川に落ちたりとかしたら本当に危ないですね。
(小高)
だから原因を取り除くための治療をしなきゃいけないし、場合によってはペースメーカーが必要ってこともあるということですね。来週も古川先生に不整脈について教えていただきます。『健康のつボ~不整脈について~』でした。