第13回 不整脈のおさらい
(小高)
水曜日のこの時間は『健康のつボ~不整脈について~』。一宮西病院 不整脈センター センター長の古川善郎(ふるかわ よしお)先生にお話を伺っております!
(小高)
不整脈について先生に教えてもらってきましたが、今日が最終回ということになります。ですので今日は改めて『不整脈 総まとめ』でございますよ。では古川先生です !
~~~~~~~~
(古川)
不整脈というのは一番初めに言いました、正常な脈以外を「不整脈」と言います。代表的なのは、一発だけ出る期外収縮(きがいしゅうしゅく)、脈が少し早くなる頻拍(ひんぱく)、さらにもっと早くなる細動(さいどう)、それが心房や心室で起こるわけです。もう一つは脈が遅くなる不整脈です。元々持ってるペースメーカーが悪くなる洞不全症候群(どうふぜんしょうこうぐん)、途中の経路が遮断される房室ブロック、というのが代表的なものだと思います。
(小高)
まず不整脈を発見して、その不整脈がどれにあたるのかというのを診断する。
(古川)
はい。それには症状がある時には受診するってはもちろんですけども、症状がなくても年に1回は心電図をとるというのも大事なことだと思います。
(つボイ)
心電図をとればどういう不整脈かというのもわかってくるんですか?
(古川)
心電図があればわかります。ただ不整脈って難しいことに起こっているときしか心電図に現れないんです。ずっと不整脈が起こっていても心電図をとる5秒前に止まったとしたら、発見できなくなっちゃうんです。(心電図を)とらないとなかなか診断できないものであります。
(つボイ)(小高)
ほぉ~。
(古川)
心房細動に関しては脈がバラバラなりますので、これは心電図だけじゃなくて自分で脈をとる、これだけでもわかることがあります。日本の不整脈心電学会っていうのも、3月9日を脈の日として『脈をとりましょう』っていうことを推奨しています。
(小高)
自分でもとってみましょう、ということですね。
(古川)
そうですね。そこでちょっと脈が乱れていれば心房細動が早く発見できます。心房細動というのは脳梗塞の原因になったりしますので、早く見つけるのは重要なことだと思います。
(つボイ)
脈をとるのはお医者さんの役割みたいな感じがしますけど、僕ら素人が触ってどんなものが分かるんですか?
(古川)
自分で今触ってみたら、多分一定のリズムだと思うんですけれど、期外収縮の人は何発かに1回脈が飛びます。心房細動の人は完全に乱れます。バラバラになる。
(つボイ)
素人でもわかる?
(古川)
わかります。
(小高)
なんかね、心房細動は脈がトトントントントーン・トトトトンみたいになるよ。
(つボイ)
モールス信号やん!
(小高)
へへへへへ(笑) 心房細動はわかりやすいですけど、自分で感じないけれど脈をはかってみると「なんだこれ!」という人も結構いるみたいですよ。
(古川)
そうですね。
(小高)
そういった健康診断などで心電図をとってみたり、時々自分の脈を確かめてみたり、そういったところで不整脈っていうのが感知できると、今度はその不整脈がどんなものなのかっていうの診断できる。
(つボイ)
診断できると、今度はそれに合わせて治療法が分かれてくる、と。
(小高)
治療法もいろいろありましたもんね。
(古川)
一番よく昔からされているのが「薬物治療」です。でも最近は薬物よりも、とくに心房細動に関しては「アブレーション」ってのが大きな役割を果たすようになってきています。これは安全性が高くなりましたし、有効性も高くなったってことだと思います。
(小高)
アブレーションというのは改めてめてどういうのでした?
(古川)
アブレーションはカテーテルを心臓にまで持って行って、不整脈の原因となるところを焼くことでその不整脈を根治させる。それをアブレーションといいます。
(小高)
ずっと心臓まで管を通して、それでジュっと焼くという。
(古川)
はい。最近では焼くだけでなく、冷やすというタイプのアブレーションもあります。
(小高)
真逆ですね。
(つボイ)
これは暑がりのひとは冷やす、寒がりの人は焼くというね。
(小高)
そうではないでしょ(笑)
(古川)
そうではないです(笑)
(小高)
本当にジュッて焼くか、凍傷じゃないですけど…。
(古川)
そうですね。凍傷と同じような原理で細胞を障害させるか、焼くことによって細胞を障害するかの違いです。
(小高)
で、不整脈によってはペースメーカーとか、除細動器を体に埋め込むというときもありましたね。
(古川)
ペースメーカーはあくまでも脈が遅くなったときに働くもので、よく患者さんも「ペースメーカーを入れているのに脈が設定されている以上の脈です」と不安がる方もいるんですけど、ペースメーカーはあくまでも脈が遅くなったときだけ働くものなんです。脈が遅くなってその患者さんが気を失うだとかフラフラするというのを防ぐためのものがペースメーカーであって、自分の脈が速くなったりすることもあります。なので、「ペースメーカーの私の設定は脈拍60なんです。なのに脈が70です」というのはよくあることです。異常なことではないです
(小高)
はい。そういったいろんな治療法なんかもあるわけですけれども、私たちが自分でできることって言ったらやっぱり、定期的な検診で心電図を測ってもらうことっていうのと、それから時々自分で脈をチェックしてみましょうということですね。
~~~~~~~~
(つボイ)
不整脈にも色々あるということを教えていただきましたけどね、ここでもやっぱり大切なのは『早期発見・早期治療』ということでしたね。
(小高)
そうでしたね。そしてそのためには普段から自分でちょっと脈を測ってみたりに、40歳を過ぎたら年に1回は心電図の検査も受けましょう。そしてすべての病気の元になると言っても過言ではない生活習慣病にも、やっぱり心臓も不整脈に関しても気をつけてくださいよ、ということでした。一宮西病院の古川善郎(ふるかわ よしお)先生でした!
(つボイ)
3か月間、本当にありがとうございました!!
(小高)
『健康のつボ~不整脈について~』でした。
水曜日のこの時間は『健康のつボ~不整脈について~』。一宮西病院 不整脈センター センター長の古川善郎(ふるかわ よしお)先生にお話を伺っております!
(小高)
不整脈について先生に教えてもらってきましたが、今日が最終回ということになります。ですので今日は改めて『不整脈 総まとめ』でございますよ。では古川先生です !
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(古川)
不整脈というのは一番初めに言いました、正常な脈以外を「不整脈」と言います。代表的なのは、一発だけ出る期外収縮(きがいしゅうしゅく)、脈が少し早くなる頻拍(ひんぱく)、さらにもっと早くなる細動(さいどう)、それが心房や心室で起こるわけです。もう一つは脈が遅くなる不整脈です。元々持ってるペースメーカーが悪くなる洞不全症候群(どうふぜんしょうこうぐん)、途中の経路が遮断される房室ブロック、というのが代表的なものだと思います。
(小高)
まず不整脈を発見して、その不整脈がどれにあたるのかというのを診断する。
(古川)
はい。それには症状がある時には受診するってはもちろんですけども、症状がなくても年に1回は心電図をとるというのも大事なことだと思います。
(つボイ)
心電図をとればどういう不整脈かというのもわかってくるんですか?
(古川)
心電図があればわかります。ただ不整脈って難しいことに起こっているときしか心電図に現れないんです。ずっと不整脈が起こっていても心電図をとる5秒前に止まったとしたら、発見できなくなっちゃうんです。(心電図を)とらないとなかなか診断できないものであります。
(つボイ)(小高)
ほぉ~。
(古川)
心房細動に関しては脈がバラバラなりますので、これは心電図だけじゃなくて自分で脈をとる、これだけでもわかることがあります。日本の不整脈心電学会っていうのも、3月9日を脈の日として『脈をとりましょう』っていうことを推奨しています。
(小高)
自分でもとってみましょう、ということですね。
(古川)
そうですね。そこでちょっと脈が乱れていれば心房細動が早く発見できます。心房細動というのは脳梗塞の原因になったりしますので、早く見つけるのは重要なことだと思います。
(つボイ)
脈をとるのはお医者さんの役割みたいな感じがしますけど、僕ら素人が触ってどんなものが分かるんですか?
(古川)
自分で今触ってみたら、多分一定のリズムだと思うんですけれど、期外収縮の人は何発かに1回脈が飛びます。心房細動の人は完全に乱れます。バラバラになる。
(つボイ)
素人でもわかる?
(古川)
わかります。
(小高)
なんかね、心房細動は脈がトトントントントーン・トトトトンみたいになるよ。
(つボイ)
モールス信号やん!
(小高)
へへへへへ(笑) 心房細動はわかりやすいですけど、自分で感じないけれど脈をはかってみると「なんだこれ!」という人も結構いるみたいですよ。
(古川)
そうですね。
(小高)
そういった健康診断などで心電図をとってみたり、時々自分の脈を確かめてみたり、そういったところで不整脈っていうのが感知できると、今度はその不整脈がどんなものなのかっていうの診断できる。
(つボイ)
診断できると、今度はそれに合わせて治療法が分かれてくる、と。
(小高)
治療法もいろいろありましたもんね。
(古川)
一番よく昔からされているのが「薬物治療」です。でも最近は薬物よりも、とくに心房細動に関しては「アブレーション」ってのが大きな役割を果たすようになってきています。これは安全性が高くなりましたし、有効性も高くなったってことだと思います。
(小高)
アブレーションというのは改めてめてどういうのでした?
(古川)
アブレーションはカテーテルを心臓にまで持って行って、不整脈の原因となるところを焼くことでその不整脈を根治させる。それをアブレーションといいます。
(小高)
ずっと心臓まで管を通して、それでジュっと焼くという。
(古川)
はい。最近では焼くだけでなく、冷やすというタイプのアブレーションもあります。
(小高)
真逆ですね。
(つボイ)
これは暑がりのひとは冷やす、寒がりの人は焼くというね。
(小高)
そうではないでしょ(笑)
(古川)
そうではないです(笑)
(小高)
本当にジュッて焼くか、凍傷じゃないですけど…。
(古川)
そうですね。凍傷と同じような原理で細胞を障害させるか、焼くことによって細胞を障害するかの違いです。
(小高)
で、不整脈によってはペースメーカーとか、除細動器を体に埋め込むというときもありましたね。
(古川)
ペースメーカーはあくまでも脈が遅くなったときに働くもので、よく患者さんも「ペースメーカーを入れているのに脈が設定されている以上の脈です」と不安がる方もいるんですけど、ペースメーカーはあくまでも脈が遅くなったときだけ働くものなんです。脈が遅くなってその患者さんが気を失うだとかフラフラするというのを防ぐためのものがペースメーカーであって、自分の脈が速くなったりすることもあります。なので、「ペースメーカーの私の設定は脈拍60なんです。なのに脈が70です」というのはよくあることです。異常なことではないです
(小高)
はい。そういったいろんな治療法なんかもあるわけですけれども、私たちが自分でできることって言ったらやっぱり、定期的な検診で心電図を測ってもらうことっていうのと、それから時々自分で脈をチェックしてみましょうということですね。
~~~~~~~~
(つボイ)
不整脈にも色々あるということを教えていただきましたけどね、ここでもやっぱり大切なのは『早期発見・早期治療』ということでしたね。
(小高)
そうでしたね。そしてそのためには普段から自分でちょっと脈を測ってみたりに、40歳を過ぎたら年に1回は心電図の検査も受けましょう。そしてすべての病気の元になると言っても過言ではない生活習慣病にも、やっぱり心臓も不整脈に関しても気をつけてくださいよ、ということでした。一宮西病院の古川善郎(ふるかわ よしお)先生でした!
(つボイ)
3か月間、本当にありがとうございました!!
(小高)
『健康のつボ~不整脈について~』でした。