第13回 余計なところを切らない手術
(小高)
水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~ひざ関節痛について~』。多くの日本人が悩んでいるひざ関節の痛みについて、一宮西病院・整形外科部長兼、人工関節センター長の巽一郎(たつみいちろう)先生にお話を伺っています。人工関節のお話をずっと聞いてますが、人工関節の手術にも2種類あって、一つが関節全てを置き換える全置換術、軟骨のすり減った片側だけを置き換える半置換術、この二つがあるよっていうことでした。
(つボイ)
中でも半置換術というのは切る部分も少ないですし、手術にかかる時間も短いので、患者さんの身体への負担も少ない、という話でした。
(小高)
今日はさらにさらにですが、全置換術であれ半置換術であれ、より身体に負担をかけないという「低侵襲手術」、これについて伺います。
(つボイ)
このコーナー、心臓手術であれ脳手術であれ、低侵襲手術というこの手術方法よく出てきますよね?膝の手術にも低侵襲手術、これがあるということですね。
(小高)
そのあたりのお話、巽先生です。
~~~~~~~
(巽)
MISっていうんですけど、ミニマム=最小の、インベイジョン=やっつける、サージェリー=手術…っていうんですけど、結局は余計なところを切らんっていうことなんです。
(つボイ)
僕らみたいに手術が怖い人間にとっては、諸手を挙げてお願いしたいわ~って思いますけどね。
(巽)
でも最初のうちはね、ちっちゃい傷でやってね、よく見えないからよけい時間がかかったりしている、最初の創始期はそうやったんです。特に膝は難しんで、ようけあけんとダメやっていう学会のね、お話もあります。
(つボイ)
ようさん開けた方がやりやすいですもんね。
(小高)
さっき言ってた人工関節の、悪いところだけ半分でっていうよりは、がばっと全部、はいガシーンの方が、手術的には間違いない。
(巽)
そういう先生はいっぱいいます。
(小高)
それと同じように低侵襲の手術も患者さんの負担は少なくなるけど、先生の負担は大きい。
(つボイ)
だけどもやっぱりだんだん発達してきて、がばっとせんでもええようになってきたわけですよね?
(巽)
そこにはね、コンピューターをつこうたりね、要するにまだ切ってない、見えへんところも見えるようにする技術とかね、それはコンピューターアシストっていうんですけどね、術前計画って言って、手術する前に「この後ろにはこれがあるはずや」って、全部僕ら一回、コンピューターの中で手術終わっちゃうんですよ。どの患者さんも。で、メス入れてから切る間は考え事しないで、「この患者さんはこことこことここがポイント」ってわかってやることで早くなって、筋肉を傷つけんと手術できるようになってきてるんです。
(つボイ)
筋肉を切ると切らんとではだいぶ違うんですか?
(巽)
そうなんですね、筋肉っていうよりも、筋肉の膜が大事なんです。筋膜ってね、透明な薄っぺらい膜なんですよ。でもそこに血管と神経がいっぱい入ってるんですよ。その筋膜を少し切っただけで、腫れが長いんです。筋膜を全く切らんでできたら、患者さん、術後の腫れがものすごく少ないんですよ。
(つボイ)
そうするとやはり、回復も早いということですよね?
(巽)
筋肉も力が入るから、早期の筋力が違うんですね。
~~~~~~~
(小高)
低侵襲手術は術後の治りが早いっていうのは、患者さんにとってはこれはありがたいですよね?
(つボイ)
先週ね、テレビのドキュメンタリーで見たというメッセージご紹介しましたけども、テレビで取り上げられるくらい画期的で、すごい技の手術だということが言えますかね。
(小高)
全置換術、そして靱帯を切らないという半置換術、そして今日ご紹介した筋膜を切らない低侵襲手術、色々な選択肢があることは患者にとっても嬉しいことですね。さあ来週も、巽先生に膝関節痛に関するお話を伺います。『健康のつボ~ひざ関節痛について~』でした。
水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~ひざ関節痛について~』。多くの日本人が悩んでいるひざ関節の痛みについて、一宮西病院・整形外科部長兼、人工関節センター長の巽一郎(たつみいちろう)先生にお話を伺っています。人工関節のお話をずっと聞いてますが、人工関節の手術にも2種類あって、一つが関節全てを置き換える全置換術、軟骨のすり減った片側だけを置き換える半置換術、この二つがあるよっていうことでした。
(つボイ)
中でも半置換術というのは切る部分も少ないですし、手術にかかる時間も短いので、患者さんの身体への負担も少ない、という話でした。
(小高)
今日はさらにさらにですが、全置換術であれ半置換術であれ、より身体に負担をかけないという「低侵襲手術」、これについて伺います。
(つボイ)
このコーナー、心臓手術であれ脳手術であれ、低侵襲手術というこの手術方法よく出てきますよね?膝の手術にも低侵襲手術、これがあるということですね。
(小高)
そのあたりのお話、巽先生です。
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(巽)
MISっていうんですけど、ミニマム=最小の、インベイジョン=やっつける、サージェリー=手術…っていうんですけど、結局は余計なところを切らんっていうことなんです。
(つボイ)
僕らみたいに手術が怖い人間にとっては、諸手を挙げてお願いしたいわ~って思いますけどね。
(巽)
でも最初のうちはね、ちっちゃい傷でやってね、よく見えないからよけい時間がかかったりしている、最初の創始期はそうやったんです。特に膝は難しんで、ようけあけんとダメやっていう学会のね、お話もあります。
(つボイ)
ようさん開けた方がやりやすいですもんね。
(小高)
さっき言ってた人工関節の、悪いところだけ半分でっていうよりは、がばっと全部、はいガシーンの方が、手術的には間違いない。
(巽)
そういう先生はいっぱいいます。
(小高)
それと同じように低侵襲の手術も患者さんの負担は少なくなるけど、先生の負担は大きい。
(つボイ)
だけどもやっぱりだんだん発達してきて、がばっとせんでもええようになってきたわけですよね?
(巽)
そこにはね、コンピューターをつこうたりね、要するにまだ切ってない、見えへんところも見えるようにする技術とかね、それはコンピューターアシストっていうんですけどね、術前計画って言って、手術する前に「この後ろにはこれがあるはずや」って、全部僕ら一回、コンピューターの中で手術終わっちゃうんですよ。どの患者さんも。で、メス入れてから切る間は考え事しないで、「この患者さんはこことこことここがポイント」ってわかってやることで早くなって、筋肉を傷つけんと手術できるようになってきてるんです。
(つボイ)
筋肉を切ると切らんとではだいぶ違うんですか?
(巽)
そうなんですね、筋肉っていうよりも、筋肉の膜が大事なんです。筋膜ってね、透明な薄っぺらい膜なんですよ。でもそこに血管と神経がいっぱい入ってるんですよ。その筋膜を少し切っただけで、腫れが長いんです。筋膜を全く切らんでできたら、患者さん、術後の腫れがものすごく少ないんですよ。
(つボイ)
そうするとやはり、回復も早いということですよね?
(巽)
筋肉も力が入るから、早期の筋力が違うんですね。
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(小高)
低侵襲手術は術後の治りが早いっていうのは、患者さんにとってはこれはありがたいですよね?
(つボイ)
先週ね、テレビのドキュメンタリーで見たというメッセージご紹介しましたけども、テレビで取り上げられるくらい画期的で、すごい技の手術だということが言えますかね。
(小高)
全置換術、そして靱帯を切らないという半置換術、そして今日ご紹介した筋膜を切らない低侵襲手術、色々な選択肢があることは患者にとっても嬉しいことですね。さあ来週も、巽先生に膝関節痛に関するお話を伺います。『健康のつボ~ひざ関節痛について~』でした。