第5回 早期発見のためには肺がん健診を!
(小高)
「健康のつボ~肺がんについて~」。日本人の死因第1位の「がん」の中でも、死亡者数が一番多い「肺がん」について、一宮西病院副院長 呼吸器内科部長 竹下正文(たけしたまさふみ)先生に教えていただきます。
(小高)
はい、そのあたり竹下先生に教えて頂きます。肺がんの死亡者数は多いのですが、最近ではステージⅠでの生存率は80%以上、ステージⅡでも50%以上というデータが出ているそうです。
(つボイ)
とはいえ初期症状があまりないということすから、早期発見するためにはどうしたら良いのか、そこが問題ですよね。
(小高)
はい、そのあたり竹下先生に教えて頂きます。
~~~~~~~~
(竹下)
肺ってもともと痛みの神経がないんですよね。肺を包んでいる膜には神経があるので、痛みが出てしまっていると拡がりがある可能性があります。
(つボイ)
痛みを感じるころにはちょっと進んでるってことですか。
(竹下)
そうですね、肺の膜の方まで浸潤しちゃってるってことなので、進行してる可能性が高いんですよね。
(小高)
そうすると、やっぱり検診でってことになってくるんですかね?
(竹下)
そうですね。検診で早期発見して、治療をすることで寿命を延ばせることがあるので、
肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がんは検診を行うことで早期発見し、死亡率を下げることができるがんと言われてますね。
(小高)
全くの無症状だったけど、検診を受けて見つかったという例は結構あるんですか?
(竹下)
それはたくさんありますね。
(つボイ)
大事なことやね~。
(小高)
そうですね~。
(つボイ)
レントゲンとかで結核とかと一緒でわかるわけですか。
(竹下)
そうですね、レントゲンを撮ることで、レントゲンに異常があれば肺がんだけじゃなくて、結核とか肺炎とかそれ以外の呼吸器の病気も見つかる可能性があります。
(小高)
肺がんの検診って、今皆さんどれくらいやってるんですかね?
(竹下)
そうですね、肺がん検診の受診率っていうのは、愛知県で40%くらいで、日本で一番いいところで60%を超えているところもあります。
(小高)
でも、半分きっているってことは、もっとこれが50、60、70、80ってなってくると、おそらく隠れ肺がんの人が早めに見つかって、生存率も上がってくるってことですよね。
(竹下)
その可能性は十分あると思いますので、そういった意味で検診率を上げるのは大事かなって思いますね。
(つボイ)
なるほどね~。
(竹下)
40歳以上の方は男女を問わず年に1回検診を受ける。問診とレントゲンが基本的にやることになります。
(つボイ)
やったほうがいいですよねぇ。というのはね、いろんな検査がありますけど、中には苦しい検査もあるわけじゃないですか。レントゲンの検査なんて一番楽ですから、ヒョイとやったらええのにってわたしは思いますよ。
(竹下)
全くその通りですね。撮るだけだったら数十秒で終わる検査なので。
(つボイ)
そうですよね、時間もかからないし苦痛もない。こりゃやらないかんですよ!
(小高)
レントゲン以外でやったほうがいい検査なんてのはあるんですか?
(竹下)
50歳以上でたばこを沢山吸っている方は、痰の細胞診といって痰を出してもらって、その中に悪い細胞、がん細胞がいないかどうか診るような検査も一緒にやりますね。
(小高)
かぁー--っぺっ!て出すんですか?(笑)
(竹下)
そうですね(笑)たばこを吸ってる方って常に分泌物が多いので、出しやすいんですね。容器に出してもらって、それを顕微鏡で見るっていう検査になります。
(小高)
じゃあこれも痛くない。
(竹下)
はい、待ったく痛みはないです。
(つボイ)
これはレントゲンで見つからなかったけど、痰で見つかったということがあるからなんですか?
(竹下)
レントゲンで見えない肺の真ん中のあたりのところ、ちょうどいろんな臓器と重なってわからないんですけれども、それが痰で見つかることもあるし、あと喉のがん、口頭とか咽頭のがんでも痰で見つかることがあるんです。食道とかもですね、他のがんが見つかっちゃうこともあるんですけど、肺がんでレントゲンではわからないものが見つかることもあります。
(小高)
検診でレントゲンとか痰の検査で異常なかったですって言われたら、1年分安心できるんですか?
(竹下)
ただですねレントゲンって限界があって、小さい病変とかはなかなか難しくて、1cmをきるような病変とかは濃度が薄いとわかりにくいので、検査を受けたから1年間大丈夫ということではなくて、その1年の中でも咳とか痰とか症状がずーっと続くようでしたら、その時点で医療機関をもう一度受診することはとても大切なことになりますね。
(小高)
なりますし、やっぱり『年に1度定期的に検診は受ける』ということですね。
(竹下)
そうですね。
(小高)
異常が出た場合、次はどんな段階に進むんですか?
(竹下)
次は二次検査になってくるので、総合病院に行って、CTといって肺を輪切りにした写真を撮る。これは全スライス見るので、ほとんど肺の全体が見れるので、そのCTで本当にがんかどうか画像上の特徴をちゃんと見て、もしそれががんであると疑われる場合には、拡がりをみる検査ですね。肺がんって見つかった時点で3割から4割は転移していると言われているので、転移してるかどうかみるために、頭の検査とか全身をみる検査ということでPET検査とか頭のMRIという検査を追加します。
~~~~~~~~
(小高)
早期発見すれば根治も可能、というのが肺がんなんですね。ですから!そのためには、40歳を過ぎたら年に1回の検診をしてください。
(つボイ)
しかもこの検査は痛くない!痛かったり、苦しい検査はいっぱいあるけど、レントゲンはせいぜい数十秒息を止めるだけ。これでとりあえずはがんないことに安心できたり、あるいは初期のがんが見つかるのであれば、これまたラッキーということですよね!
(小高)
会社の検診で忙しいとか言ってる人いますけど、そこで発見できたら命が助かるわけですから。ありがたいと思って受けなきゃですよね。会社の検診は会社が段取ってくれますからね。自営業の方なんかは、なかなか時間に追われて行かなくなっちゃうってこともあるかもしれませんけど。ほんと大事なことなので、愛知県の検診率も上がっていくといいですよね。
そしてこのコーナーでは、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
(つボイ)
質問、お待ちしていますよ!!
(小高)
『健康のつボ~肺がんについて~』でした。
「健康のつボ~肺がんについて~」。日本人の死因第1位の「がん」の中でも、死亡者数が一番多い「肺がん」について、一宮西病院副院長 呼吸器内科部長 竹下正文(たけしたまさふみ)先生に教えていただきます。
(小高)
はい、そのあたり竹下先生に教えて頂きます。肺がんの死亡者数は多いのですが、最近ではステージⅠでの生存率は80%以上、ステージⅡでも50%以上というデータが出ているそうです。
(つボイ)
とはいえ初期症状があまりないということすから、早期発見するためにはどうしたら良いのか、そこが問題ですよね。
(小高)
はい、そのあたり竹下先生に教えて頂きます。
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(竹下)
肺ってもともと痛みの神経がないんですよね。肺を包んでいる膜には神経があるので、痛みが出てしまっていると拡がりがある可能性があります。
(つボイ)
痛みを感じるころにはちょっと進んでるってことですか。
(竹下)
そうですね、肺の膜の方まで浸潤しちゃってるってことなので、進行してる可能性が高いんですよね。
(小高)
そうすると、やっぱり検診でってことになってくるんですかね?
(竹下)
そうですね。検診で早期発見して、治療をすることで寿命を延ばせることがあるので、
肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がんは検診を行うことで早期発見し、死亡率を下げることができるがんと言われてますね。
(小高)
全くの無症状だったけど、検診を受けて見つかったという例は結構あるんですか?
(竹下)
それはたくさんありますね。
(つボイ)
大事なことやね~。
(小高)
そうですね~。
(つボイ)
レントゲンとかで結核とかと一緒でわかるわけですか。
(竹下)
そうですね、レントゲンを撮ることで、レントゲンに異常があれば肺がんだけじゃなくて、結核とか肺炎とかそれ以外の呼吸器の病気も見つかる可能性があります。
(小高)
肺がんの検診って、今皆さんどれくらいやってるんですかね?
(竹下)
そうですね、肺がん検診の受診率っていうのは、愛知県で40%くらいで、日本で一番いいところで60%を超えているところもあります。
(小高)
でも、半分きっているってことは、もっとこれが50、60、70、80ってなってくると、おそらく隠れ肺がんの人が早めに見つかって、生存率も上がってくるってことですよね。
(竹下)
その可能性は十分あると思いますので、そういった意味で検診率を上げるのは大事かなって思いますね。
(つボイ)
なるほどね~。
(竹下)
40歳以上の方は男女を問わず年に1回検診を受ける。問診とレントゲンが基本的にやることになります。
(つボイ)
やったほうがいいですよねぇ。というのはね、いろんな検査がありますけど、中には苦しい検査もあるわけじゃないですか。レントゲンの検査なんて一番楽ですから、ヒョイとやったらええのにってわたしは思いますよ。
(竹下)
全くその通りですね。撮るだけだったら数十秒で終わる検査なので。
(つボイ)
そうですよね、時間もかからないし苦痛もない。こりゃやらないかんですよ!
(小高)
レントゲン以外でやったほうがいい検査なんてのはあるんですか?
(竹下)
50歳以上でたばこを沢山吸っている方は、痰の細胞診といって痰を出してもらって、その中に悪い細胞、がん細胞がいないかどうか診るような検査も一緒にやりますね。
(小高)
かぁー--っぺっ!て出すんですか?(笑)
(竹下)
そうですね(笑)たばこを吸ってる方って常に分泌物が多いので、出しやすいんですね。容器に出してもらって、それを顕微鏡で見るっていう検査になります。
(小高)
じゃあこれも痛くない。
(竹下)
はい、待ったく痛みはないです。
(つボイ)
これはレントゲンで見つからなかったけど、痰で見つかったということがあるからなんですか?
(竹下)
レントゲンで見えない肺の真ん中のあたりのところ、ちょうどいろんな臓器と重なってわからないんですけれども、それが痰で見つかることもあるし、あと喉のがん、口頭とか咽頭のがんでも痰で見つかることがあるんです。食道とかもですね、他のがんが見つかっちゃうこともあるんですけど、肺がんでレントゲンではわからないものが見つかることもあります。
(小高)
検診でレントゲンとか痰の検査で異常なかったですって言われたら、1年分安心できるんですか?
(竹下)
ただですねレントゲンって限界があって、小さい病変とかはなかなか難しくて、1cmをきるような病変とかは濃度が薄いとわかりにくいので、検査を受けたから1年間大丈夫ということではなくて、その1年の中でも咳とか痰とか症状がずーっと続くようでしたら、その時点で医療機関をもう一度受診することはとても大切なことになりますね。
(小高)
なりますし、やっぱり『年に1度定期的に検診は受ける』ということですね。
(竹下)
そうですね。
(小高)
異常が出た場合、次はどんな段階に進むんですか?
(竹下)
次は二次検査になってくるので、総合病院に行って、CTといって肺を輪切りにした写真を撮る。これは全スライス見るので、ほとんど肺の全体が見れるので、そのCTで本当にがんかどうか画像上の特徴をちゃんと見て、もしそれががんであると疑われる場合には、拡がりをみる検査ですね。肺がんって見つかった時点で3割から4割は転移していると言われているので、転移してるかどうかみるために、頭の検査とか全身をみる検査ということでPET検査とか頭のMRIという検査を追加します。
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(小高)
早期発見すれば根治も可能、というのが肺がんなんですね。ですから!そのためには、40歳を過ぎたら年に1回の検診をしてください。
(つボイ)
しかもこの検査は痛くない!痛かったり、苦しい検査はいっぱいあるけど、レントゲンはせいぜい数十秒息を止めるだけ。これでとりあえずはがんないことに安心できたり、あるいは初期のがんが見つかるのであれば、これまたラッキーということですよね!
(小高)
会社の検診で忙しいとか言ってる人いますけど、そこで発見できたら命が助かるわけですから。ありがたいと思って受けなきゃですよね。会社の検診は会社が段取ってくれますからね。自営業の方なんかは、なかなか時間に追われて行かなくなっちゃうってこともあるかもしれませんけど。ほんと大事なことなので、愛知県の検診率も上がっていくといいですよね。
そしてこのコーナーでは、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
(つボイ)
質問、お待ちしていますよ!!
(小高)
『健康のつボ~肺がんについて~』でした。