第11回 まとめ2~自覚がないからこそ検診を!
(小高)
「健康のつボ~肺がんについて~」。日本人の死因第1位の「がん」の中でも、死亡者数が一番多い「肺がん」について、一宮西病院副院長 呼吸器内科部長 竹下正文(たけしたまさふみ)先生に教えていただきます。
(つボイ)
がんの中でも死亡者数が一番多い肺がんですが、治療法も進歩してきて最近は5年生存率も格段に上がって来ていると聞きましたね。
(小高)
5年生存率を上げるためには、ステージⅠ、遅くともステージⅡの段階で発見したいところなんです。そのためにはどうしたらいいのか、竹下先生です。
~~~~~~~~
(竹下)
「肺がん」の治療は本当に、放射線、手術、抗がん剤とすごく進歩していて、5年生存率も肺がん全体で3割から4割とどんどん高くなってきています。その中でも根治が期待できるのは、ステージⅠとかⅡであって、ステージⅠでは8割、ステージⅡでも5割から6割 根治が期待できるということなんで、こういった数字からも早い段階で早く見つけることが大事になってきます。
(小高)
だからやっぱり、ⅠとかせめてⅡで見つけたいなって感じですよね。でも、このあたりって確か自覚症状があまりでないっておっしゃってましたよね?
(竹下)
そうですね肺がんってなかなか肺がん特有の症状がなくって、あったとしても他の呼吸器系の症状と見分けがつかないんですね。
(つボイ)
咳とか痰とかね。軽く風邪とかひいてもそれくらいなりますからね。
(竹下)
そうですね、咳も痰もだし、ちょっと動いて息苦しいなとかも、他の呼吸器疾患でも出てくる症状なので。肺には痛みの神経がないので、痛みが出るようなとき、その痛みの原因が肺がんであれば、症状が出てしまうってことは進行した肺がんになってくるんですよね。
(つボイ)
そうか~。痛みがないってことを僕らも自覚しとかなあかんですね。歯とかはすぐ痛くなるから、すぐ(病院)行くから!痛いからすぐ行くんだけど、それがないんだ!
(小高)
咳とか痰とかも風邪やらなんやらでわりとあるけど、全く違う咳や痰でもない。
(竹下)
はっきり言って区別がつかないんですけど、区別するとしたら長引くこと。普通の風邪であれば1週間もすれば大体よくなりますけど、1か月も2か月も長引く咳となったら、ちょっと検査したほうがいいですね。
(小高)
だから、なかなか自分の体があれっ?って思うところで見つけるのは初期は難しいんですね。
(竹下)
そうですね~。そういった意味で健康診断は大事になってきますね。
(つボイ)
そこで見つけると。
(小高)
どのくらいの間隔でいいんでしょうか?
(竹下)
肺がんの検診は、40歳以上であれば男女を問わず、年に一回は検診を受ける。検診の内容はお話をすることと、胸のレントゲン撮影が必須ですね。50歳以上のたばこを多く吸っている方は、喀痰の細胞診を組み合わせるっていうのが肺がん検診になりますね。
(小高)
そこであれっ?てことになったら、次の段階は?
(竹下)
そうですね、レントゲン異常などあれば、もう少し細かく検査するためにCT撮影で検査して、CT撮影で肺がんが疑われるときは、拡がりを調べるための検査としてPETによる全身の検査や脳のMRⅠ検査をして拡がりを見つけるというのが通常の診療の流れになりますね。
(小高)
この通常の流れの検診を受けていれば、しっかりと発見してもらうことができるということですか?
(竹下)
そうですね、レントゲンは前からカシャっと撮っているので、ちょうど心臓や肋骨と重なる部分で分かりにくいところもあるんですけど、明らかなものはちゃんと捉えられると思いますし、肺の端にできるものも、1㎝くらいあればちゃんと検診でひっかけられる可能性があると思います。
(つボイ)
レントゲンは人によってもありますが、痰の検査で見逃すってことはないですか?
(竹下)
痰の検査は、痰を出した時に細胞診の先生が見て下さるんですけど、痰で出た場合は肺なのか、喉なのか、口頭とか咽頭からという可能性も出てくるんですけど、喀痰細胞診で明らかにがんの細胞が出ていればどこかにがんがあるということなので、調べるために次に進めると思います。
(小高)
何も症状がない中で見つかった時は、やはり初期の場合が多いんですか?
(竹下)
そうですね。毎年検査を受けている中で肺がんが見つかったとなれば、一年前はなかったのに今回あるということになるので、比較的早い段階のがんが見つけられる可能性が高いと思います。
(つボイ)
1年前に調べてて、いきなりⅣ期!!ってことはないですよね?
(竹下)
それがですね、1年前のレントゲンで見えない場所にあったとかだとあるんですけど。ただ2、3年空いてしまうと一気に進行して発見されるということもあるので、確実に1年毎にちゃんと検診を受けるということが大事になってくると思います。
~~~~~~~~
(つボイ)40歳を過ぎたら検診。I期で見つかったら、5年生存率は80%ですからね!
(小高)なのに愛知県の検診率は40%ということで半分きってますから、もっともっと高い数字にしていきたいですね。
(つボイ)生活習慣を変えるのは努力がいりますけど、検診は簡単です!
(小高)受ければいい!まずは受けましょう。
自分の健康のことですので。検診、ぜひ受けてください!
(小高)さて「健康のつボ」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
(つボイ)質問、お待ちいたしております!!
(小高)『健康のつボ~肺がんについて~』でした。
「健康のつボ~肺がんについて~」。日本人の死因第1位の「がん」の中でも、死亡者数が一番多い「肺がん」について、一宮西病院副院長 呼吸器内科部長 竹下正文(たけしたまさふみ)先生に教えていただきます。
(つボイ)
がんの中でも死亡者数が一番多い肺がんですが、治療法も進歩してきて最近は5年生存率も格段に上がって来ていると聞きましたね。
(小高)
5年生存率を上げるためには、ステージⅠ、遅くともステージⅡの段階で発見したいところなんです。そのためにはどうしたらいいのか、竹下先生です。
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(竹下)
「肺がん」の治療は本当に、放射線、手術、抗がん剤とすごく進歩していて、5年生存率も肺がん全体で3割から4割とどんどん高くなってきています。その中でも根治が期待できるのは、ステージⅠとかⅡであって、ステージⅠでは8割、ステージⅡでも5割から6割 根治が期待できるということなんで、こういった数字からも早い段階で早く見つけることが大事になってきます。
(小高)
だからやっぱり、ⅠとかせめてⅡで見つけたいなって感じですよね。でも、このあたりって確か自覚症状があまりでないっておっしゃってましたよね?
(竹下)
そうですね肺がんってなかなか肺がん特有の症状がなくって、あったとしても他の呼吸器系の症状と見分けがつかないんですね。
(つボイ)
咳とか痰とかね。軽く風邪とかひいてもそれくらいなりますからね。
(竹下)
そうですね、咳も痰もだし、ちょっと動いて息苦しいなとかも、他の呼吸器疾患でも出てくる症状なので。肺には痛みの神経がないので、痛みが出るようなとき、その痛みの原因が肺がんであれば、症状が出てしまうってことは進行した肺がんになってくるんですよね。
(つボイ)
そうか~。痛みがないってことを僕らも自覚しとかなあかんですね。歯とかはすぐ痛くなるから、すぐ(病院)行くから!痛いからすぐ行くんだけど、それがないんだ!
(小高)
咳とか痰とかも風邪やらなんやらでわりとあるけど、全く違う咳や痰でもない。
(竹下)
はっきり言って区別がつかないんですけど、区別するとしたら長引くこと。普通の風邪であれば1週間もすれば大体よくなりますけど、1か月も2か月も長引く咳となったら、ちょっと検査したほうがいいですね。
(小高)
だから、なかなか自分の体があれっ?って思うところで見つけるのは初期は難しいんですね。
(竹下)
そうですね~。そういった意味で健康診断は大事になってきますね。
(つボイ)
そこで見つけると。
(小高)
どのくらいの間隔でいいんでしょうか?
(竹下)
肺がんの検診は、40歳以上であれば男女を問わず、年に一回は検診を受ける。検診の内容はお話をすることと、胸のレントゲン撮影が必須ですね。50歳以上のたばこを多く吸っている方は、喀痰の細胞診を組み合わせるっていうのが肺がん検診になりますね。
(小高)
そこであれっ?てことになったら、次の段階は?
(竹下)
そうですね、レントゲン異常などあれば、もう少し細かく検査するためにCT撮影で検査して、CT撮影で肺がんが疑われるときは、拡がりを調べるための検査としてPETによる全身の検査や脳のMRⅠ検査をして拡がりを見つけるというのが通常の診療の流れになりますね。
(小高)
この通常の流れの検診を受けていれば、しっかりと発見してもらうことができるということですか?
(竹下)
そうですね、レントゲンは前からカシャっと撮っているので、ちょうど心臓や肋骨と重なる部分で分かりにくいところもあるんですけど、明らかなものはちゃんと捉えられると思いますし、肺の端にできるものも、1㎝くらいあればちゃんと検診でひっかけられる可能性があると思います。
(つボイ)
レントゲンは人によってもありますが、痰の検査で見逃すってことはないですか?
(竹下)
痰の検査は、痰を出した時に細胞診の先生が見て下さるんですけど、痰で出た場合は肺なのか、喉なのか、口頭とか咽頭からという可能性も出てくるんですけど、喀痰細胞診で明らかにがんの細胞が出ていればどこかにがんがあるということなので、調べるために次に進めると思います。
(小高)
何も症状がない中で見つかった時は、やはり初期の場合が多いんですか?
(竹下)
そうですね。毎年検査を受けている中で肺がんが見つかったとなれば、一年前はなかったのに今回あるということになるので、比較的早い段階のがんが見つけられる可能性が高いと思います。
(つボイ)
1年前に調べてて、いきなりⅣ期!!ってことはないですよね?
(竹下)
それがですね、1年前のレントゲンで見えない場所にあったとかだとあるんですけど。ただ2、3年空いてしまうと一気に進行して発見されるということもあるので、確実に1年毎にちゃんと検診を受けるということが大事になってくると思います。
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(つボイ)40歳を過ぎたら検診。I期で見つかったら、5年生存率は80%ですからね!
(小高)なのに愛知県の検診率は40%ということで半分きってますから、もっともっと高い数字にしていきたいですね。
(つボイ)生活習慣を変えるのは努力がいりますけど、検診は簡単です!
(小高)受ければいい!まずは受けましょう。
自分の健康のことですので。検診、ぜひ受けてください!
(小高)さて「健康のつボ」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
(つボイ)質問、お待ちいたしております!!
(小高)『健康のつボ~肺がんについて~』でした。