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第3回 動脈硬化は「沈黙の殺人者」


(小高)
水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~足は第二の心臓~』。血管が専門の先生に血管の病気についてお話を伺います。ゲストは一宮西病院・循環器内科医長の市橋敬(いちはしけい)先生です。よろしくお願いします。

(つボイ)
よろしくお願いいたします。

(市橋)
よろしくお願いします。

(小高)
先週、先生には血管の構造を教えてもらいましたね。覚えていますか?

(つボイ)
分かりやすかった。バームクーヘン。血管を輪切りにするとバームクーヘンのような三層になっているということでしたね?

(市橋)
合ってます。

(つボイ)
バームクーヘンやちくわは穴が小さくてもいいけど、血管の穴は大きい方がいいぞということでしたね。

(小高)
血管の「穴が小さくなる」というのはどういう状況ですか?

(市橋)
血管の一番内側のいわゆる「内膜」と呼ばれる部分に、コレステロールやカルシウム(骨と同じ成分)が沈着する…そうすると中にどんどん分厚くなった皮が張り出し、血管の中を狭めてしまい、血液の流れるところを阻害する。それが動脈硬化という病気になります。

(つボイ)
血液が流れにくくなると。詰まることもあるんですか?

(市橋)
内膜が剥がれていわゆるニキビが潰れたような状態になり、そこに血の塊がくっつきます。そうすると、それまでわずかながら血液が流れていた場所を血栓(血の塊)が占拠してしまうことで、一気に血管の中が詰まってしまうことがあります。

(小高)
詰まってしまうと、その先には血液が行かなくなるから大変なことが起こると。

(市橋)
それが頭で起これば脳梗塞になりますし、心臓で起こりますと心筋梗塞という病気になります。

(小高)
足で起こると?

(市橋)
足の場合は、足の先が真っ青になり痛くて歩けなくなります。ただし徐々に血液が詰まっていく人の場合は、こいういった症状がある人もいれば、ない人もいます。

(小高)
ちなみに詰まるとすごく痛いですか?

(市橋)
急激に詰まった場合は、大の大人が叫び声をあげるぐらい痛いですね。

(つボイ)
あら…怖いですね。でも、痛い方がすぐ分かって回避できますもんね。痛くない場合もあるわけでしょう?

(市橋)
そうですね。動脈硬化というのは慢性疾患(ゆっくり進んでいくもの)ですので、歩いていれば症状が分かるのですが、歩かなくなるお歳になると、症状が出ず気づかないことがあります。

(つボイ)
気づいたときにはえらいことになると。

(市橋)
そうですね。そのときには足も脳も心臓も…という方がおられます。

(小高)
先生…『歩かなくなるお年頃』と言われるとドキドキするんですけれども、私くらいの年齢の人は血管が悪いのかどうか調べる方法はあるんでしょうか?

(市橋)
簡単な方法があります。手と足の血圧を測る「エービーアイ」という検査があります。それと「CAVI(キャビ)」といって血管年齢が測れる方法があります。

(つボイ)
私はレントゲンなどの検査を経験してきましたけど、CAVIはどうやって測るんですか?

(市橋)
横になっていただいて、手と足の血管を一度に測ります。大体時間は5分くらい。血圧計を巻くだけですので痛みを感じることはありません。

(小高)
血管年齢が分かると具体的に何が分かってくるのですか?

(市橋)
血管の硬さです。どれくらい硬くなっているのかをみます。

(小高)
どのくらいの年齢になると気になりますか?

(市橋)
大体、男性は70歳以上、女性は75歳以上がこのような病気が多くなります。

(小高)
あ…よかった。まだ大丈夫だ。もう歩かなくなってきているからと思ったけど年齢的にはまだ大丈夫だ。

(つボイ)
本当に我々のためのコーナーですね、これは。

(小高)
ちなみに血管年齢が分かるとのことでしたが、CAVIは実年齢は計れませんよね?

(市橋)
実年齢は自己申告ですね。

(小高)
ははは。そっかそっか。

(つボイ)
この人嘘ばっかり言ってるんですよ。まったく~。

(小高)
はい、ということで。

(つボイ)
やはり血管の病気というのは怖いものですよね。

(小高)
しっかりとチェックしていきましょう。今日も一宮西病院の市橋敬先生にお話を伺いました!来週も宜しくお願いします。皆さんも、血管にまつわる質問があればこのコーナーにお寄せください。新生活フロッピー『健康のつボ~足は第二の心臓~』でした。


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