第2回 動脈は3層のバームクーヘン
(小高)
水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~足は第二の心臓~』。血管が専門の先生に血管の病気についてお話を伺います。ゲストは一宮西病院・循環器内科医長の市橋敬(いちはしけい)先生です。よろしくお願いします。
(つボイ)
よろしくお願いいたします。
(市橋)
よろしくお願いします。
(小高)
先生には先週からお話を伺っています。専門が足の血管ということでした。足の血管が悪いということは、心臓の血管とか脳の血管でも悪くなっている可能性が大きいんだよということでした。
(つボイ)
身体をめぐっている血管ですから、いろんなところに症状が表れてくると。
(市橋)
そういうことですね。突然ですが、心臓から出る動脈(血管)は何本あるかご存知ですか?
(小高)
動脈ですか…多分、1本。動脈は身体へきれいな血を送る血管でしょ?だから1本かな。
(市橋)
正解です!
(つボイ)
おっ!やりました。当たりました~!
(市橋)
肺動脈という動脈もありますが、これは静脈血を運ぶ動脈です。新鮮な血液を送り出す動脈は新鮮な上行大動脈(じょうこうだいどうみゃく)という名前の1本だけです。そこから大木のように何本も枝分かれをして、頭のてっぺんから足の爪先まで血液を送ります。
(小高)
脈を測るときにドクドクするのは動脈?
(市橋)
それも動脈です。いわゆる「橈骨動脈(とうこつどうみゃく)」というものです。
(小高)
よく手首で脈を測りますが、あれがそうですか?
(市橋)
そうです。我々、循環器内科のカテーテル専門医は橈骨動脈から細いチューブを入れて、心臓へ持っていくという作業をしています。
(つボイ)
手首から入れるときはそこを使うわけですね。
(市橋)
そうですね。親指の少し下のあたりを触っていただくと脈を触れることができますので、「ここを使うんだな」と確認していただけると思います。
(小高)
分かりやすいですね。つボイさんはどこからカテーテルを入れたのですか?
(つボイ)
私は足の付け根です。
(市橋)
足の付け根の血管は大体1cm弱ありまして、橈骨動脈は2mmです。ですので太めのチューブを使った治療をするときは、足の動脈を使わなければいけないときもあります。検査で使われる細いカテーテルは橈骨動脈で十分ですね。
(小高)
その…首にも動脈がありますよね。脳の手術なら、そこから入れた方が近い気がしますがそうでもないのですか?
(市橋)
確かに近いですが、そこでもしトラブルが起きてしまうと大きなトラブルになりますので、やはりチューブを入れる場所というのは手首か足の付け根ということになります。
(小高)
それは首は遠慮しておきます。やっぱ怖いもんね。
(つボイ)
ただね、チューブは短くて済むから経費は浮くよね。
(小高)
ははは。
(市橋)
短いと逆にやりにくいので、ある程度距離があった方がいいです。
(小高)
そういうことなんですね。ちなみに血管の構造はどうなっているのですか?
(市橋)
血管の構造はですね、お菓子のバームクーヘンみたいな形になってまして三層になっております。
(小高)
3つの層に分かれているのですね。
(市橋)
そうです。
(小高)
おっ…そうですと言われるとは。だじゃれ好きですか?
(つボイ)
ははは。わかりやすい。
(小高)
3つの層ってどういう層なのですか?
(市橋)
内膜といわれる一番内側の層、そして中膜と呼ばれる真ん中の層、そして外膜と呼ばれる一番外側の層があります。
(小高)
で、真ん中に穴が開いていたら確かにバームクーヘンですね。
(市橋)
そうですね。バームクーヘンは穴が小さくて身がいっぱい詰まっているほうがお得感がありますけども。
(つボイ)
身がいっぱいですからね。
(市橋)
ただ血管もそうだと、血管の中が細くなりますので、その場合は病気になりやすくなってしまいます。
(小高)
血管が詰まったら動脈硬化を起こしているということですよね。じゃあバームクーヘンは穴が大きい方が美味しい、血管は穴が大きい方がいいということですね。
(市橋)
そのとおりです。
(つボイ)
わかりやすいお話ありがとうございました。
(小高)
ということで、段々と血管の本質に迫ってきました。来週もぐいぐいといきますのでお願いいたします。一宮西病院の市橋敬先生にお話を伺いました!ありがとうございました。新生活フロッピー『健康のつボ~足は第二の心臓~』でした。
水曜日のこのコーナーは『健康のつボ~足は第二の心臓~』。血管が専門の先生に血管の病気についてお話を伺います。ゲストは一宮西病院・循環器内科医長の市橋敬(いちはしけい)先生です。よろしくお願いします。
(つボイ)
よろしくお願いいたします。
(市橋)
よろしくお願いします。
(小高)
先生には先週からお話を伺っています。専門が足の血管ということでした。足の血管が悪いということは、心臓の血管とか脳の血管でも悪くなっている可能性が大きいんだよということでした。
(つボイ)
身体をめぐっている血管ですから、いろんなところに症状が表れてくると。
(市橋)
そういうことですね。突然ですが、心臓から出る動脈(血管)は何本あるかご存知ですか?
(小高)
動脈ですか…多分、1本。動脈は身体へきれいな血を送る血管でしょ?だから1本かな。
(市橋)
正解です!
(つボイ)
おっ!やりました。当たりました~!
(市橋)
肺動脈という動脈もありますが、これは静脈血を運ぶ動脈です。新鮮な血液を送り出す動脈は新鮮な上行大動脈(じょうこうだいどうみゃく)という名前の1本だけです。そこから大木のように何本も枝分かれをして、頭のてっぺんから足の爪先まで血液を送ります。
(小高)
脈を測るときにドクドクするのは動脈?
(市橋)
それも動脈です。いわゆる「橈骨動脈(とうこつどうみゃく)」というものです。
(小高)
よく手首で脈を測りますが、あれがそうですか?
(市橋)
そうです。我々、循環器内科のカテーテル専門医は橈骨動脈から細いチューブを入れて、心臓へ持っていくという作業をしています。
(つボイ)
手首から入れるときはそこを使うわけですね。
(市橋)
そうですね。親指の少し下のあたりを触っていただくと脈を触れることができますので、「ここを使うんだな」と確認していただけると思います。
(小高)
分かりやすいですね。つボイさんはどこからカテーテルを入れたのですか?
(つボイ)
私は足の付け根です。
(市橋)
足の付け根の血管は大体1cm弱ありまして、橈骨動脈は2mmです。ですので太めのチューブを使った治療をするときは、足の動脈を使わなければいけないときもあります。検査で使われる細いカテーテルは橈骨動脈で十分ですね。
(小高)
その…首にも動脈がありますよね。脳の手術なら、そこから入れた方が近い気がしますがそうでもないのですか?
(市橋)
確かに近いですが、そこでもしトラブルが起きてしまうと大きなトラブルになりますので、やはりチューブを入れる場所というのは手首か足の付け根ということになります。
(小高)
それは首は遠慮しておきます。やっぱ怖いもんね。
(つボイ)
ただね、チューブは短くて済むから経費は浮くよね。
(小高)
ははは。
(市橋)
短いと逆にやりにくいので、ある程度距離があった方がいいです。
(小高)
そういうことなんですね。ちなみに血管の構造はどうなっているのですか?
(市橋)
血管の構造はですね、お菓子のバームクーヘンみたいな形になってまして三層になっております。
(小高)
3つの層に分かれているのですね。
(市橋)
そうです。
(小高)
おっ…そうですと言われるとは。だじゃれ好きですか?
(つボイ)
ははは。わかりやすい。
(小高)
3つの層ってどういう層なのですか?
(市橋)
内膜といわれる一番内側の層、そして中膜と呼ばれる真ん中の層、そして外膜と呼ばれる一番外側の層があります。
(小高)
で、真ん中に穴が開いていたら確かにバームクーヘンですね。
(市橋)
そうですね。バームクーヘンは穴が小さくて身がいっぱい詰まっているほうがお得感がありますけども。
(つボイ)
身がいっぱいですからね。
(市橋)
ただ血管もそうだと、血管の中が細くなりますので、その場合は病気になりやすくなってしまいます。
(小高)
血管が詰まったら動脈硬化を起こしているということですよね。じゃあバームクーヘンは穴が大きい方が美味しい、血管は穴が大きい方がいいということですね。
(市橋)
そのとおりです。
(つボイ)
わかりやすいお話ありがとうございました。
(小高)
ということで、段々と血管の本質に迫ってきました。来週もぐいぐいといきますのでお願いいたします。一宮西病院の市橋敬先生にお話を伺いました!ありがとうございました。新生活フロッピー『健康のつボ~足は第二の心臓~』でした。