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第5回 検査方法①~便潜血検査


小高 毎週この時間は「健康のつボ!~大腸がんの検査~」、一宮西病院 消化器内科部長で消化器内視鏡センター長の東 玲治先生に教えていただきます。
大腸がんは早期発見がとても重要ということで、その早期発見のためには検診がすごく大切なんですよということでしたね。

つボイ がんごとにいろいろな早期発見の仕方がありますけれども、今回で言うならば、第1歩は便潜血検査。

小高 はい。40歳以上の方はほとんど体験してるんじゃないかと思います。今日はこの便潜血検査がなぜ重要なのかというのを教えていただきます。東先生です。

 大腸がんは早期に発見して治療することができれば治りますし、また5年生存率も早期に治療すると上がります。

小高 早期に発見することが必要になってくると言うことですね。

 大腸がんの場合、初期には症状がないというのが一番のポイントでして、それをいかにして見つけるかというのが検診の重要なところかなと思います。

小高 だから、症状がない時に検診で見つける。その検査が便潜血検査であると言うことですね。

つボイ 便の中に血があればがんを疑う。

 がん全般にそうなんですけど、がんは非常にもろいです。大腸がんの場合は便とかで擦れて、便の中に血が混じっていきます。大量に混じっていたら見ればわかるんですが、がんの血といってもごく少量ですので、それを見つけるために特殊な、いわゆる大腸の便潜血検査が非常に有用だと言われています。

小高 はい。

 二日法(2日間の便を調べる方法)で毎年便潜血検査を行うことで、大腸がんの死亡率というのが約60%ぐらい低減できるという報告も中にはあります。ただ、毎年検査しないとそこまでの成績を出せませんので、毎年受けていただくというのが一つのポイントになるかなと思います。

小高 2日取ること多いですけど、やっぱり必要なんですか?

 進んだがんがあって、便潜血検査1回で陽性になる確率って大体6割ぐらいなんです。ですので、それを2回繰り返すことで、どちらかプラスに出る人を計算すると、大体9割ぐらいの人は引っかけれます。

つボイ 精度が上がってくるわけですね。

 毎年やってればどこかで引っかかりますので。早期発見につながると思います。

小高 2回やるっていうのはちゃんと意味があるんですね。その便潜血検査で、私も過去1、2回陽性出たことありますけれども、陽性が出ると次の検査ということになるわけですよね。

 はい。1回でも引っかかれば、次の二次検査を受けていただくのをお勧めしています。

小高 私も引っかかって陽性だったときは、1回だけでもって言われました。そして、この二次検査で最終的に大腸がんかどうかというのがわかるということですか。

 最終的な診断にやはり大腸カメラの検査になります。近年は大腸CTというのを間に挟んだりすることがありますが、最終的な診断はやはり大腸カメラになります。

小高 便血検査で陽性が出ても、必ずしもがんというわけではないからということですよね。

つボイ がんによらず出血することだってあるんですよね。

 その通りで、多いのが痔ですね。痔でおしりが切れたり、硬い便でよくおしりが痛くなったりするんですけど、そういうのでも血液を拾いますので、そういう方がやはり多いのかなと思います。

小高 便潜血検査で陽性になった人の中で、実際に大腸がんだった人というのは大体どのぐらいになるんですか?

 大体3%ぐらいですね。

小高 数字からすると、陽性になったからといってすごく心配はしなくていいのかなって思いますね。でも、やっぱり3%の人は大腸がんだったって、逆にそれもあるわけですね。

 そういうことです。

小高 これね、なかなかここが難しいところで、そうやって言われると便検査が陽性でもいいかっていう人たちもいますよね。

つボイ 3%だったら二次検査を受けるのやめとこという人もいるんじゃないでしょうか。

 若い女性の方で、ちょっと恥ずかしいから控えとこうとか、もともと痔があるからと自己判断されてという方もいらっしゃいます。

小高 あと過去ね、2回ぐらいちょっと陽性でで再検査して、大丈夫やったから3回目4回目はもういいかって方もいそうですよね。

 そういう方もいらっしゃいます。

つボイ でもそこで、落とし穴というかね。ピタッと来る場合だってあるわけですから。

小高 便潜血検査が陽性だったのに、二次検査に行かない人っていうのはどのぐらいいるんでしょうか?

 大体14~15%ぐらいとは言われてます。

小高 結構いますね。でもやっぱり自己判断っていうのはすごく怖いですよね。

 やはりどうしても検査を受けたくない方向に普通働きますからね。医者をしていますと、何回も便潜血陽性なのに自己判断で検査を受けられずに、受けた時にはもう手遅れだったという方がいらっしゃいます。そういうちょっと苦い経験というか、そういう患者さんを見ていますので、やはり二次検査はぜひぜひ受けてくださいという話はします。

つボイ はい。今年の検査で陰性だったから、次の年はまぁ検査しなくていいか!というのもよくないと。

小高 そうなんですよ。再検査行かないって人も多いって話今日ありましたけども、今年陰性だったから来年はいいかって言うのもダメなんですね。

つボイ 1年のうちにいろいろ進行するかも分からんもんね。

小高 何年も間が空くとその間に進行していることもあるんで。だから1年に1回、毎年検診する。そして、陽性が出たらその次の二次検査に移ると言うのが、大腸がんの早期発見への道なんだそうです。来週は便潜血検査で陽性になった場合。二次検査を受けるということなんですが、その二次検査として代表的な大腸内視鏡検査について、同じく東先生にうかがっていきます。
そしてこのコーナー「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。

つボイ はい、質問お待ちいたしております!

小高 「健康のつボ!~大腸がんの検査~」でした。

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