第11回 膵臓の病気②~膵炎とその治療法
小高 水曜日のこの時間は「健康のつボ!」。生命を維持するために重要な役割を果たしている「肝胆膵領域」の病気について、一宮西病院 消化器内科 肝臓内科部長の矢田雅佳先生に教えていただいています。
先週から「膵臓」のお話をうかがっています。
つボイ 膵臓の病気も厄介そうですよね。
小高 今日から具体的な膵臓の病気について教えていただきます。まず、よく聞きますよね。「膵炎」。膵臓の炎症ということなのでしょうが、どんな病気でどんなことになるんでしょうね。矢田先生です。
先週から「膵臓」のお話をうかがっています。
つボイ 膵臓の病気も厄介そうですよね。
小高 今日から具体的な膵臓の病気について教えていただきます。まず、よく聞きますよね。「膵炎」。膵臓の炎症ということなのでしょうが、どんな病気でどんなことになるんでしょうね。矢田先生です。
矢田 膵炎は、一言で言うと膵臓に炎症が起きている状態なんですが、急性膵炎と慢性膵炎というのがあります。これらは全然違う病気で、急性というのは本当に急激な炎症で、アルコールや胆石、高脂血症などの原因によって、膵臓の膵液の流れが悪くなることで起こります。
小高 はい。
矢田 膵液というのは消化液で、それ自体が膵臓そのものを分解してしまうんですね。要は自分の消化液で自分が溶けてしまう。そして、周囲にひどい炎症が起こることによって激しい痛みが出ます。場合によっては、炎症が全身に及んで腎臓や他の臓器がやられることで、最終的には多臓器不全になって命を落とすというケースもあります。非常に怖い病気ですね。
小高 何かをやっちゃうと、そういうことが起こり得るってことですか?
矢田 まず高脂血症があるとか、あとは胆石ですね。胆のうにある石が転がり出て、膵管の下に詰まることで起きることがあります。もちろん大量飲酒も一つの原因になります。脂肪分の多い食事というのも一つの原因なんですが、特に注意しないといけないのはアルコールの大量飲酒だと思います。
つボイ やっぱりお酒か~。
小高 これは激しい痛みとおっしゃてましたが、お腹が痛いんですか?
矢田 背中が痛かったり、お腹が痛かったりします。痛すぎてエビみたいに、前かがみになって痛みを表現する方が多いですね。救急車で運ばれる人も結構多いです。
つボイ 僕らのイメージですと、急性と慢性とあって、急性の方は激しいけど割と早く治りますよと。慢性は治りにくいぞって思うのですが、これ聞いているとちょっと恐ろしいですね。
矢田 軽い急性膵炎であれば、ちょっとご飯を止めて、安静にして点滴を受けることで治ります。ですが重症ですと、膵臓が広範囲に障害を受けてしまっていて、そこに例えば菌が入って感染を起こしてしまったりすると、全身の状態が悪くなって命を落としてしまうこともあります。本当に一回きりの病気がきっかけで命を落とすことがあります。
小高 これはお腹が痛くて運び込まれると、病院では何をするんですか?
矢田 病院では血液検査だったり、CTやエコーで膵臓の腫れを診ます。特にCTで詳しく見ることで、炎症が及んでいる範囲を診て重症度を判断します。
小高 軽くてもやっぱり入院ですか?
矢田 特に急性膵炎の時というのは、ご飯を食べることが一番良くないので、お腹を休めないといけないので、入院して点滴で治療をするというのが基本ですね。
小高 一方、慢性膵炎はどうでしょう?
矢田 多くの場合はアルコールが原因のことが多いんです。肝臓もそうでしたが、炎症が起きることでどんどん線維化して硬くなって、正常な細胞がどんどん減ってくるんですね。急性膵炎のように激しい痛みがあるわけではないんですが、何となく不快感があったり、背中の痛みがあったり、体重が減ってきたり、あと下痢が続くというのがあります。これは消化が不十分だから起きてくるんですね。そうやって徐々に進んでいくうちに、膵臓がホルモンを作れなくなってきて、インスリンが不足して糖尿病になったりします。その場合はインスリンが足りないので、注射で補充してあげなくてはいけなくなります。
小高 アルコールによってって、最初先生がおっしゃいましたけど、結構自分はアルコール飲むんで・・・膵臓が線維化してきてるかどうか事前に調べるってことはできないんですか?
矢田 エコーとかでも膵臓の状態を見ることはできるんですけど、なかなか奥にあって見えづらかったりもするので、症状があれば病院で診てもらうっていうことになると思いますね。
小高 はい。
矢田 膵液というのは消化液で、それ自体が膵臓そのものを分解してしまうんですね。要は自分の消化液で自分が溶けてしまう。そして、周囲にひどい炎症が起こることによって激しい痛みが出ます。場合によっては、炎症が全身に及んで腎臓や他の臓器がやられることで、最終的には多臓器不全になって命を落とすというケースもあります。非常に怖い病気ですね。
小高 何かをやっちゃうと、そういうことが起こり得るってことですか?
矢田 まず高脂血症があるとか、あとは胆石ですね。胆のうにある石が転がり出て、膵管の下に詰まることで起きることがあります。もちろん大量飲酒も一つの原因になります。脂肪分の多い食事というのも一つの原因なんですが、特に注意しないといけないのはアルコールの大量飲酒だと思います。
つボイ やっぱりお酒か~。
小高 これは激しい痛みとおっしゃてましたが、お腹が痛いんですか?
矢田 背中が痛かったり、お腹が痛かったりします。痛すぎてエビみたいに、前かがみになって痛みを表現する方が多いですね。救急車で運ばれる人も結構多いです。
つボイ 僕らのイメージですと、急性と慢性とあって、急性の方は激しいけど割と早く治りますよと。慢性は治りにくいぞって思うのですが、これ聞いているとちょっと恐ろしいですね。
矢田 軽い急性膵炎であれば、ちょっとご飯を止めて、安静にして点滴を受けることで治ります。ですが重症ですと、膵臓が広範囲に障害を受けてしまっていて、そこに例えば菌が入って感染を起こしてしまったりすると、全身の状態が悪くなって命を落としてしまうこともあります。本当に一回きりの病気がきっかけで命を落とすことがあります。
小高 これはお腹が痛くて運び込まれると、病院では何をするんですか?
矢田 病院では血液検査だったり、CTやエコーで膵臓の腫れを診ます。特にCTで詳しく見ることで、炎症が及んでいる範囲を診て重症度を判断します。
小高 軽くてもやっぱり入院ですか?
矢田 特に急性膵炎の時というのは、ご飯を食べることが一番良くないので、お腹を休めないといけないので、入院して点滴で治療をするというのが基本ですね。
小高 一方、慢性膵炎はどうでしょう?
矢田 多くの場合はアルコールが原因のことが多いんです。肝臓もそうでしたが、炎症が起きることでどんどん線維化して硬くなって、正常な細胞がどんどん減ってくるんですね。急性膵炎のように激しい痛みがあるわけではないんですが、何となく不快感があったり、背中の痛みがあったり、体重が減ってきたり、あと下痢が続くというのがあります。これは消化が不十分だから起きてくるんですね。そうやって徐々に進んでいくうちに、膵臓がホルモンを作れなくなってきて、インスリンが不足して糖尿病になったりします。その場合はインスリンが足りないので、注射で補充してあげなくてはいけなくなります。
小高 アルコールによってって、最初先生がおっしゃいましたけど、結構自分はアルコール飲むんで・・・膵臓が線維化してきてるかどうか事前に調べるってことはできないんですか?
矢田 エコーとかでも膵臓の状態を見ることはできるんですけど、なかなか奥にあって見えづらかったりもするので、症状があれば病院で診てもらうっていうことになると思いますね。
つボイ はい。膵炎というのは急性も慢性も厄介だということですね。
小高 胆石は検診でもわかるでしょうから、経過観察をしっかり行っていくことと、あとは食生活、特に無茶な飲酒などをしないように心がけるというとこからでしょうかね。はい。ということで、来週は膵臓がんについて矢田先生に教えていただきます。
そしてこのコーナー「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
つボイ 質問お待ちいたしております!
小高 「健康のつボ!~肝胆膵の病気~」でした。
小高 胆石は検診でもわかるでしょうから、経過観察をしっかり行っていくことと、あとは食生活、特に無茶な飲酒などをしないように心がけるというとこからでしょうかね。はい。ということで、来週は膵臓がんについて矢田先生に教えていただきます。
そしてこのコーナー「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
つボイ 質問お待ちいたしております!
小高 「健康のつボ!~肝胆膵の病気~」でした。