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第13回 頭痛対策のポイント


小高 毎週この時間は「健康のつボ!~頭痛について」、怖い頭痛の見分け方、つらい頭痛の治し方について、一宮西病院 副院長 脳神経内科部長の山口敬二先生に教えていただいてきました。

小高 このシリーズは今日が最終回です。

つボイ いろいろ教えていただきましたね。

小高 最終回の今日は、頭痛についてどんなことに気をつけていけばいいのか、改めて教えていただきます。山口先生です。

山口 最後ですので、ぜひ2つのポイントをご理解いただきたいと思います。1つ目は、危険な頭痛で後悔してほしくない。もう1つは、つらい頭痛を我慢して、つらい思いを抱えたまま生きていってほしくないという2点でございます。

小高 まずは危険な頭痛の後悔しないためのポイント。これをもう一度説明していただけますか?

山口 頭痛というのは本当にありふれた症状ですので、検査を受ける必要があるのかと思われるかもしれませんが、とにかく後悔しないためには、病気になる前に、病気が悪化する前に検査を受けて、危険の芽がないか確認しておくことが大事になります。

つボイ はい。

山口 頭の検査ではCTよりもMRIの方が圧倒的に優れておりますので、できるならば一度はMRIの検査を受けておいた方がいいと思います。症状があれば、病院を受診して検査を受けることができるかもしれませんが、症状がない場合は医療保険では検査はできません。そういう場合には脳ドックという方法がございますので、仮に症状がなくても心配であれば脳ドックを活用することで検査を受けることもできます。

小高 事前に脳の状態を知っておくことで、いわゆる死に直結するような、倒れてすぐに救急車で運ばれるような、そういう頭痛を事前に見極めることができるということですね。

山口 そこが重要なポイントで、以前にもお話ししましたが、くも膜下出血は脳動脈瘤が破裂することで起きる病気で、動脈瘤が大きくなっても破裂するまで症状が出ない方が大部分です。何も症状がないから安全だというわけではないんですね。

小高 かなり破裂したときは痛いって言いますよね。

山口 すごく痛いです。場合によっては手遅れになることもありますし、後遺症が残ってしまうこともありますので、破裂する前に手を打たなければいけません。ですから、症状が出る前に検査を受けておくことが重要になります。

小高 それでも突然の激しい頭痛が起こってしまった場合は、すぐに救急車を呼ぶ。

山口 くも膜下出血は早期に対応すればなんとかなるケースもありますが、ためらっているうちに、再破裂してドカーンと来ることがあります。ためらったせいで手遅れになってしまうことがありますので、やはり呼ばないで後悔しないためにも、これは危ないと思ったらためらわずに救急車を呼んでいただくといいと思います。

小高 これは自分の場合もそうですし、家族の場合もそうですよね。

山口 そうですね。

小高 それでは、つらい頭痛を我慢しないという点についてはどうでしょうか。

山口 つらい頭痛を我慢していると生活に支障が出てしまっている可能性があります。仕事や家庭生活にも影響してるかもしれない。自分がつらいだけじゃなくて、周りにも影響が出ている可能性があるわけです。そうすると痛み止めをたくさん飲んでしまい、乱用に陥ってしまう危険性があります。乱用に陥ると、頭痛はかえってひどくなってしまうことがあるので、何とか止めなきゃいけない。そうなった場合に、専門的な治療が必要になることが多いです。

つボイ はい。

山口 病院で専門的な治療を受けると、普通の薬ではなかなか良くならなくても、頭痛を軽くすることができたり、予防にも役立つ薬も出てきておりますので、人生が変わるといった経験ができる可能性もあります。ですから、つらい頭痛を1人で我慢しないで、専門医の外来を受診して少しでも良くなるようにということを心がけていただきたいですね。

小高 突然のひどい頭痛や、いつもと違う激しい頭痛の時は、迷わず救急車をということですね。

つボイ そして、慢性的なつらい頭痛も、最近は予防薬があるということなんで、専門医に診てもらうと生活が一変するかもわかりませんね。

小高 ですね。そうすると生活に光が見えてきますよね。このシリーズでは日常的に困っている人が多い頭痛について、一宮西病院 副院長 脳神経内科部長の山口敬二先生に教えていただきました。ありがとうございました。
来週からは新しいシリーズが始まりますよ。

さて、「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。

つボイ はい、質問お待ちいたしております!

小高 「健康のつボ!~頭痛について~」でした。

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