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第10回 片頭痛について


小高 毎週この時間は「健康のつボ!~頭痛について」、怖い頭痛の見分け方、つらい頭痛の治し方について、一宮西病院 副院長 脳神経内科部長の山口敬二先生に教えていただいています。

小高 ここのところ、慢性的な頭痛について、そしてつい使い過ぎてしまうおそれのある頭痛薬の危険性のお話をうかがってきました。

つボイ この辛い頭痛からは解放されたいし、頭痛薬の使い過ぎには注意しなければならない。普段、頭痛に悩まされている方にとっては悩ましい状態だと思います。

小高 頭が痛い状態です。今週からは慢性の頭痛の中でも悩んでいる方、一番多いんじゃないでしょうか。“片頭痛”について詳しく教えていただきます。山口先生です。

山口 片頭痛は文字通り頭の片側、主にこめかみの辺りがずきんずきんと脈打つように痛むような頭痛である場合が多いです。時には、両側にくる片頭痛もあります。

つボイ 両側でも片頭痛というんですね。

山口 そうなんです。痛みが強い場合が多いんですが、数時間から数日続く場合もあります。

小高 ほぉ~。

山口 痛みが出ている間に、吐き気が出たり、光や音あるいは匂いに非常に敏感になったりします。体を動かすと頭痛が悪化することが多いので、暗くて静かな場所で、動かないでじっとしていたいというような状態になります。

つボイ 僕は未経験ですけども、聞いてみたら結構これ深刻な症状ですよね。

山口 そうですよね。このような頭痛ですので、やはり日常生活や仕事にも支障が出ることが多いので、しっかりと治療することが必要な病気ではあります。

小高 片頭痛の患者さんというのは、どのくらいいらっしゃるんでしょうか。

山口 日本人の場合ですと、成人の約1割弱が片頭痛持ちだと言われています。男性よりも女性の方が多くて、思春期頃から増え始めて、20代から40代にかけて多くなっていきます。この世代の女性だけで見ると、実に6人に1人が片頭痛持ちになっていると言われています。

つボイ あらま~。多いですね。

小高 6人に1人はやっぱりかなりの数ですよね。20代から40代の女性に多いということになりますと、20代は学業とか、あと仕事なんかも20、30、40代全てに当てはまってきますよね。それからちょうどこの時期、出産っていう大きいことも女性の場合はある方も多いですし、家庭でもやっぱり大変忙しい時期になってきますから、その時期に慢性的に片頭痛というのはかなりしんどいですよね。

山口 おっしゃる通りです。多くの方は忙しい時期に頭痛が起きますと、なかなか病院に行けないので、痛くても我慢したり、市販の頭痛薬を使うという対応の仕方をされるかと思います。軽い痛みの場合はまだいいんですが、片頭痛の痛みというのは非常に強い場合が多いので、普通に手に入るような頭痛薬では、痛みが十分に改善しない場合も少なくありません。そのため、仕事や家庭生活に支障をきたしたまま、痛み止めを服用しながら過ごされてる方が非常に多いというのが現状です。

小高 やっぱりお薬で乗り切るというか、ごまかすというか、そういう状況がちょっと続くようなら、専門の先生に相談した方がいいですね。

山口 やはりなかなか行きづらいとは思うんですね。お忙しいですし、命に直接かかるわけではないので、こんなことで病院に行くのかと思うかもしれません。傍目には分かりづらいですが、非常に辛い頭痛は知らない間に仕事に支障が出たり、家庭の人間関係にも影響することがあります。患者さんも若い方、働き盛りの方に非常に多いわけですから、日本の活力を奪っていると言ってもおかしくないんです。

つボイ 国体の危機!

山口 今回のラジオをきっかけに、一人でも多くの方がというものを理解して、しっかりと治療して片頭痛いただけるといいなと思っております。

つボイ 1つだけ質問してよろしいでしょうか。どうして女性に多いんですかね。

山口 女性ホルモンの変動とも関連していて、ホルモンの値が変動した時に頭痛が起きやすくなるという特徴があります。ですから、生理周期とも関係してくることも多々ありますので、逆に言うと、だからこそ20代から40代までが多くなるということです。

小高 たくさんの人がかかってるし、しかもそんなに命に関わるっていうイメージもないからいいのかなと思いがちですけど、これだけ多くの人がかかってて、仕事に支障をきたして日本のマンパワーが削られてるって考えると、かなりこれ重要な感じがしますよね。

つボイ 片頭痛の本当の辛さは経験した人でないと分からないかもしれませんけどもね。なんとかならんもんかなと思うんですよね。

小高 はい。ということで、片頭痛の治療法、そして予防法などを来週以降、山口先生に教えていただく予定となっております。
さて、「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。

つボイ はい、質問お待ちいたしております!

小高 「健康のつボ!~頭痛について~」でした。

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