第5回 眼瞼下垂の原因
小高 毎週この時間は「健康のつボ!~形成外科について」。形成外科ではどんな疾患を診てもらえるのか? 一宮西病院 形成外科部長の野田 慧先生に教えていただいています。
先週からは、形成外科で扱う代表的な疾患のひとつ、眼瞼下垂についてうかがっています。榊原さん、眼瞼下垂って知ってる?
榊原 がんけん…だから目ですか?
小高 眼瞼下垂は、上まぶたが垂れてきてしまう状態です。だんだん目に被さっちゃうから見えにくくなっちゃう。
榊原 ああ、聞いたことある!
小高 第三者から見た、見た目の問題もありますが、視野が狭くなってものが見えにくくなったり、時には頭痛や肩こりの原因にもなるということですから、放っておいていいというものではありませんね。今日はその眼瞼下垂の原因についてお聞きしていきます。
榊原 勉強します。
小高 野田先生につボイさんと私でうかがっています。
先週からは、形成外科で扱う代表的な疾患のひとつ、眼瞼下垂についてうかがっています。榊原さん、眼瞼下垂って知ってる?
榊原 がんけん…だから目ですか?
小高 眼瞼下垂は、上まぶたが垂れてきてしまう状態です。だんだん目に被さっちゃうから見えにくくなっちゃう。
榊原 ああ、聞いたことある!
小高 第三者から見た、見た目の問題もありますが、視野が狭くなってものが見えにくくなったり、時には頭痛や肩こりの原因にもなるということですから、放っておいていいというものではありませんね。今日はその眼瞼下垂の原因についてお聞きしていきます。
榊原 勉強します。
小高 野田先生につボイさんと私でうかがっています。
野田 大きく分けると先天的なものと後天的なものがあります。先天的=生まれつきのものは、上まぶたを上げるための筋肉(眼瞼挙筋)の力が非常に弱かったり、あるいはそれを動かすために必要な動眼神経の動きが悪かったりすることにより引き起こされることが多いです。
つボイ はい。
野田 それに対して後天的なものは、加齢などで目を開ける筋肉そのものが衰えたり、目の縁の所に膜状にくっついているその筋肉の膜が伸びてしまったり、くっついているところが外れたりする、筋肉の動きがうまく目の先まで伝わらなくなって、目が開かなくなってしまう。あるいは、上まぶたの皮膚がべろんとたるんでしまって、目を覆ってしまうことが主な原因となります。
つボイ 加齢ということですね。
野田 加齢性変化によるものとなりますね。例えば80代・90代の加齢性の変化ではなく、40代・50代でも後天的に眼瞼下垂が起きてくることがあります。長時間に渡ってハードコンタクトレンズを使い続けることによって、挙筋を支える腱膜などが慢性的に刺激されて緩んでしまい、眼瞼下垂を発症することもあります。
小高 若い人たちはよくコンタクトを使用してますけど、こういったことを全く知らない人もいるでしょうね。
野田 そうですね。若い方で(診察に)来た方に「ハードコンタクト使ったことありますか?」って聞くと、結構あるんですけど、聞いたことなかったという方が多いです。
つボイ 私、ハードコンタクトですから。
小高 あら、ずっと若い時からですか?
つボイ 乱視は矯正できんのです、ソフトコンタクトでは。また別の話になりますけど(笑)、気をつけないかんなぁ。
小高 リスクとしてこういうことがあるというのは、本当は知っておいたほうがいいでしょうね。
野田 物理的な筋や膜の問題ではなく、頭の中で何かが起きていて、眼瞼下垂のような状態になることがあります。例えば脳梗塞や、脳動脈瘤が動眼神経を圧迫することで動眼神経が麻痺して眼瞼下垂が起きている場合もあります。
小高 脳の中で、目に関わる神経を圧迫するということですか。
野田 それで動きが悪くなって、目が開かなくなったりということもあります。腫瘍も同じようなことがあります。
つボイ へぇ~、これまでは軽いと言っちゃなんですけど…。
小高 命にはあんまり関わらなさそうと思ってたら、最後に!
つボイ 年取ったらしょうがないかなって思ったりしてたけど、最後のほうはちょっと原因としては深刻ですよね。
野田 あとは、重症筋無力症という全身の筋肉が弱る病気が隠れていることもあるので、診察で気になることがあれば、脳神経内科の先生などと協力していくことになります。調べて何もなければ物理的なものということで、形成外科で手術をするという流れになります。
小高 最初に先生がご覧になった時に、これは加齢によるものだなというのと、これはちょっと脳とか中の関係かなっていうのは、パッと見て違いがわかるものなんですか?
野田 まぶたの右と左で明らかに下がり方が違うとか、目の動きが悪かったりというのとともにまぶたが下がっている場合は、頭の中で何かが起きている可能性があるので、詳しく調べることになります。
つボイ 左右差があると頭の中で何か起こっている!
野田 ないこともあるんですけど、その可能性を頭に入れて、細かく画像検査などをしていくことが多いです。隠れている場合もあるので、急に症状が進行したりということがあれば、早めに医療機関を受診していただけるといいかなと思います。
つボイ はい。
野田 それに対して後天的なものは、加齢などで目を開ける筋肉そのものが衰えたり、目の縁の所に膜状にくっついているその筋肉の膜が伸びてしまったり、くっついているところが外れたりする、筋肉の動きがうまく目の先まで伝わらなくなって、目が開かなくなってしまう。あるいは、上まぶたの皮膚がべろんとたるんでしまって、目を覆ってしまうことが主な原因となります。
つボイ 加齢ということですね。
野田 加齢性変化によるものとなりますね。例えば80代・90代の加齢性の変化ではなく、40代・50代でも後天的に眼瞼下垂が起きてくることがあります。長時間に渡ってハードコンタクトレンズを使い続けることによって、挙筋を支える腱膜などが慢性的に刺激されて緩んでしまい、眼瞼下垂を発症することもあります。
小高 若い人たちはよくコンタクトを使用してますけど、こういったことを全く知らない人もいるでしょうね。
野田 そうですね。若い方で(診察に)来た方に「ハードコンタクト使ったことありますか?」って聞くと、結構あるんですけど、聞いたことなかったという方が多いです。
つボイ 私、ハードコンタクトですから。
小高 あら、ずっと若い時からですか?
つボイ 乱視は矯正できんのです、ソフトコンタクトでは。また別の話になりますけど(笑)、気をつけないかんなぁ。
小高 リスクとしてこういうことがあるというのは、本当は知っておいたほうがいいでしょうね。
野田 物理的な筋や膜の問題ではなく、頭の中で何かが起きていて、眼瞼下垂のような状態になることがあります。例えば脳梗塞や、脳動脈瘤が動眼神経を圧迫することで動眼神経が麻痺して眼瞼下垂が起きている場合もあります。
小高 脳の中で、目に関わる神経を圧迫するということですか。
野田 それで動きが悪くなって、目が開かなくなったりということもあります。腫瘍も同じようなことがあります。
つボイ へぇ~、これまでは軽いと言っちゃなんですけど…。
小高 命にはあんまり関わらなさそうと思ってたら、最後に!
つボイ 年取ったらしょうがないかなって思ったりしてたけど、最後のほうはちょっと原因としては深刻ですよね。
野田 あとは、重症筋無力症という全身の筋肉が弱る病気が隠れていることもあるので、診察で気になることがあれば、脳神経内科の先生などと協力していくことになります。調べて何もなければ物理的なものということで、形成外科で手術をするという流れになります。
小高 最初に先生がご覧になった時に、これは加齢によるものだなというのと、これはちょっと脳とか中の関係かなっていうのは、パッと見て違いがわかるものなんですか?
野田 まぶたの右と左で明らかに下がり方が違うとか、目の動きが悪かったりというのとともにまぶたが下がっている場合は、頭の中で何かが起きている可能性があるので、詳しく調べることになります。
つボイ 左右差があると頭の中で何か起こっている!
野田 ないこともあるんですけど、その可能性を頭に入れて、細かく画像検査などをしていくことが多いです。隠れている場合もあるので、急に症状が進行したりということがあれば、早めに医療機関を受診していただけるといいかなと思います。
榊原 まぶたが下がってきて、視野が狭くなっているだけでも日常生活に不便を生じますが、原因が頭の中の病気から来ているとなると、命にも関わって来るので大変ですよね。
小高 ね、そういう場合もあるということですので、しっかり診断してもらうことが大切ですね。来週は、眼瞼下垂の治療法を野田先生にお聞きしていきます。
さて、「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
榊原 はい、質問お待ちいたしております!
小高 「健康のつボ!~形成外科について~」でした。
小高 ね、そういう場合もあるということですので、しっかり診断してもらうことが大切ですね。来週は、眼瞼下垂の治療法を野田先生にお聞きしていきます。
さて、「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
榊原 はい、質問お待ちいたしております!
小高 「健康のつボ!~形成外科について~」でした。