第2回 美容外科との違いと形成外科の歴史
野田 美容外科と形成外科の施術内容というか、根っこは同じものだと思っています。ただ、同じ技術をもって、美容外科はもっと美しく、形態は普通であるんだけどもより美しくなりたいという目的。それに対して、怪我や病気で機能や形態が以前よりも悪くなってしまった方を、正常にするためにその技術を使うのが形成外科という認識です。
つボイ 美容外科は保険がきかないんですよね。
野田 そうですね、美容外科は自費になります。保険病名が付くものを扱っているのが形成外科で、その枠から外れたところでより綺麗になりたいとか改善したいとなると美容外科になってきます。
つボイ・小高 はい。
野田 より普通に生きていくために形態などを整えていく。組織が足りなくなったり、変形してしまっているところに対して、形成外科的な技術をもって、普通に普通の人と同じように生きていけるようにする。QOL(生活の質)を上げることに貢献していくのが形成外科の役割かなと思っています。
小高 形成外科の歴史でいくと、比較的考え方としては新しい考え方なんですかね?
野田 そうですね。外科の分野では比較的新しくて、学会が設立されたのは1960年頃です。
つボイ あら、そう。
野田 60年ちょっとの歴史というところで、比較的新しい科になります。科として形成外科は60年ちょっとなんですけれども、実は形成外科で使っている手術方法というのは、インドで紀元前600年に描かれた絵に、おでこでお鼻を再建している図が載っているんですね。
つボイ なになに?
小高 おでこの皮膚をってことですか?
野田 おでこの皮膚をはがしておろしてきて、お鼻のところの欠損を補填する術式があるんですけれども、それが絵で残っているので、形成外科の技術は結構昔からあったと考えられています。
つボイ インドすごいですね! 今でも難しいですよね?(笑)
野田 難しいです(笑)。ほんとに綺麗に絵に残っていて、形成外科の教科書にも載っています。昔の人はすごいですよね。
小高 その形成外科のお医者さんである野田先生。なんでまた?とか言ったらあれですけど、なんで形成外科に?
野田 お医者さんって命を助けるというイメージが強いと思うんですけど、生きるというのは必ずしも“死なないようにするため”だけじゃなくて、明日を生きていくためにプラスになるようなことをするのもお医者さんの仕事かなと思います。学生時代に、小耳病という耳が小さい子の耳を作ってあげる技術の動画を授業で見たときに、当たり前にあるべきところに“ない”という状態から“ある”という状態にしてあげることって、すごく大きなことだなと感じました。
つボイ ほぉ~。
小高 お医者さんの外科って、人間のある器官を“取る”というほうが多いですけど、“つくる”っていうね!
野田 そうですね。作って普通の見た目にしてあげる、ということのすごさをその時に感じて感動しまして、こんなことができたらなと思って形成外科を目指しました。
小高 形成外科の中でも、先生のご専門ってあるんですか?
野田 ピンポイントの専門というのはないんですけど。得意というか力を入れてやっているのが眼瞼下垂症と乳房再建ですね。眼瞼下垂症は瞼が下がっている方が、見やすくなるように目を整えてあげるということ。乳房再建は乳がんで失った方のおっぱいを、なるべく元通りに近いものを作ってあげるということですね。この2つは特に力を入れてやっています。
つボイ 私もこないだ目の眼圧を測る時に「目をもっと開いてください」って、「開いてますけど!」って(笑)。これ眼瞼下垂かもわからんなと…。
小高 瞼が下がってきて見えにくくなるってことですか?
野田 そうですね。大体みなさん多かれ少なかれ、年を取ってくるとあるものなんですけれども。程度の問題で、あまりにも著しく生活に支障がある方は治療をさせていただいています。
つボイ 美容外科は保険がきかないんですよね。
野田 そうですね、美容外科は自費になります。保険病名が付くものを扱っているのが形成外科で、その枠から外れたところでより綺麗になりたいとか改善したいとなると美容外科になってきます。
つボイ・小高 はい。
野田 より普通に生きていくために形態などを整えていく。組織が足りなくなったり、変形してしまっているところに対して、形成外科的な技術をもって、普通に普通の人と同じように生きていけるようにする。QOL(生活の質)を上げることに貢献していくのが形成外科の役割かなと思っています。
小高 形成外科の歴史でいくと、比較的考え方としては新しい考え方なんですかね?
野田 そうですね。外科の分野では比較的新しくて、学会が設立されたのは1960年頃です。
つボイ あら、そう。
野田 60年ちょっとの歴史というところで、比較的新しい科になります。科として形成外科は60年ちょっとなんですけれども、実は形成外科で使っている手術方法というのは、インドで紀元前600年に描かれた絵に、おでこでお鼻を再建している図が載っているんですね。
つボイ なになに?
小高 おでこの皮膚をってことですか?
野田 おでこの皮膚をはがしておろしてきて、お鼻のところの欠損を補填する術式があるんですけれども、それが絵で残っているので、形成外科の技術は結構昔からあったと考えられています。
つボイ インドすごいですね! 今でも難しいですよね?(笑)
野田 難しいです(笑)。ほんとに綺麗に絵に残っていて、形成外科の教科書にも載っています。昔の人はすごいですよね。
小高 その形成外科のお医者さんである野田先生。なんでまた?とか言ったらあれですけど、なんで形成外科に?
野田 お医者さんって命を助けるというイメージが強いと思うんですけど、生きるというのは必ずしも“死なないようにするため”だけじゃなくて、明日を生きていくためにプラスになるようなことをするのもお医者さんの仕事かなと思います。学生時代に、小耳病という耳が小さい子の耳を作ってあげる技術の動画を授業で見たときに、当たり前にあるべきところに“ない”という状態から“ある”という状態にしてあげることって、すごく大きなことだなと感じました。
つボイ ほぉ~。
小高 お医者さんの外科って、人間のある器官を“取る”というほうが多いですけど、“つくる”っていうね!
野田 そうですね。作って普通の見た目にしてあげる、ということのすごさをその時に感じて感動しまして、こんなことができたらなと思って形成外科を目指しました。
小高 形成外科の中でも、先生のご専門ってあるんですか?
野田 ピンポイントの専門というのはないんですけど。得意というか力を入れてやっているのが眼瞼下垂症と乳房再建ですね。眼瞼下垂症は瞼が下がっている方が、見やすくなるように目を整えてあげるということ。乳房再建は乳がんで失った方のおっぱいを、なるべく元通りに近いものを作ってあげるということですね。この2つは特に力を入れてやっています。
つボイ 私もこないだ目の眼圧を測る時に「目をもっと開いてください」って、「開いてますけど!」って(笑)。これ眼瞼下垂かもわからんなと…。
小高 瞼が下がってきて見えにくくなるってことですか?
野田 そうですね。大体みなさん多かれ少なかれ、年を取ってくるとあるものなんですけれども。程度の問題で、あまりにも著しく生活に支障がある方は治療をさせていただいています。