第13回 形成外科の願い~Quality of Life
野田 医療というのは、病気を治すというのが大前提なんですが、病気が治れば見た目や傷がどうでもいいのかというと、そういうことではないかなと。やはり生きてくためには、見た目が良くない状態ではなかなか辛いということで、見た目が良くない状態になったものを良くしていこうというのが、形成外科のスペシャリティーなところだと思います。
つボイ・小高 はい。
野田 以前もお話ししましたが、美容外科と施術の内容は近いもの、根っこは同じようなものです。ですが、先天的、後天的な病気や事故、怪我などが原因で形態的、機能的に劣った状態になってる方を、より正常に近い形に直してあげるというところが、形成外科のやりがいというか意義かなと感じています。
小高 はい。なんかこう、扱うものは人間の体に当たる部分を扱ってるんですけれども、お話を聞いてると、精神的なところのケアに非常に関わってる感じですよね。
野田 やっぱりクオリティオブライフ(QOL)と何度かお話ししたと思うんですが、これってすごく大事で、例えば眼瞼下垂の患者さんが、目が開くようになって外来に来た時に、ちょっとおしゃれになっていたりする方がいるんです。すごく気を使うようになったりとか、皮膚がんのお顔を治した方も、前は日焼け止めを塗って買い物に行っていなかったのが、手術をしてから塗るようにしてますとか。そういう意識的な変化や気持ち的な変化を、手術によって患者さんに与えてあげるというと言い方が傲慢かもしれないですが、もたらすことができるというところが、形成外科のやりがい、いいところかなと思っています。
小高 性格もがらっと変わるなんてこともあるかもしれないですよね。
野田 やっぱり雰囲気が明るくなったりする方はいらっしゃいます。
つボイ 病気って大体そうですよね。普通の病気でも、治ったらやっぱりちょっと気持ちは明るくなるんですが、さらにそこの総仕上げでしょうね。
野田 分かりやすく言えば、乳房再建の方は、お風呂にずっと行けなかったのが行けるようになったとか、水着を着れなかったのが着れるようになったとか、他にも腿(もも)に大きな傷があって、手術できれいに治したらスカートを履けるようになったとかですね。なんというか、選択肢が広がるので、そういう意味でより楽しく、明るく暮らしていけるところを作ってあげられるのかなと思います。
つボイ 私なんか銭湯好きの人間ですからね。それが行けないのと行けるようになったのでは、その1つとってもだいぶ違うということは私でもわかります。
野田 そうですね。
小高 この形成外科って、比較的新しい分野だと思うんですけれども、形成外科ができて、これだけ発展してきてるというのは、昔からずっと培われてきた医療の考え方が本当に成熟して、その上にあるのがこういう形成外科っていう形になってるのかもしれないですよね。
野田 そうですね。例えば、他の科の先生はがんを治すことがメインなんですけど、そこの傷のところだけを私たちがやらせてもらうとか、よりプラスで行えるところを、私たちが専門的に担えるようになったことが、プラスに働いてきてるという気がします。
小高 病気や怪我を根本的に治してもらって、さらに形成外科でそういった見た目やQOLのところもカバーしてもらって、全体でやっと1人の患者さんが生きられるみたいな感じですよね。
野田 そういうイメージで、常に外来で患者さんとお話しさせてもらっています。
小高 先生が今までで一番やりがいがあって、やった!と思ったことって何かありますか?
野田 皆さん結構直後からありがとうございますと言ってくださるんですけど、眼瞼下垂の方で、手術をしたら頭痛が無くなって、毎日が明るく楽しくて仕方がありませんというお手紙をくださった方がいて、すごくやっててよかったなと感じました。
つボイ・小高 はい。
野田 以前もお話ししましたが、美容外科と施術の内容は近いもの、根っこは同じようなものです。ですが、先天的、後天的な病気や事故、怪我などが原因で形態的、機能的に劣った状態になってる方を、より正常に近い形に直してあげるというところが、形成外科のやりがいというか意義かなと感じています。
小高 はい。なんかこう、扱うものは人間の体に当たる部分を扱ってるんですけれども、お話を聞いてると、精神的なところのケアに非常に関わってる感じですよね。
野田 やっぱりクオリティオブライフ(QOL)と何度かお話ししたと思うんですが、これってすごく大事で、例えば眼瞼下垂の患者さんが、目が開くようになって外来に来た時に、ちょっとおしゃれになっていたりする方がいるんです。すごく気を使うようになったりとか、皮膚がんのお顔を治した方も、前は日焼け止めを塗って買い物に行っていなかったのが、手術をしてから塗るようにしてますとか。そういう意識的な変化や気持ち的な変化を、手術によって患者さんに与えてあげるというと言い方が傲慢かもしれないですが、もたらすことができるというところが、形成外科のやりがい、いいところかなと思っています。
小高 性格もがらっと変わるなんてこともあるかもしれないですよね。
野田 やっぱり雰囲気が明るくなったりする方はいらっしゃいます。
つボイ 病気って大体そうですよね。普通の病気でも、治ったらやっぱりちょっと気持ちは明るくなるんですが、さらにそこの総仕上げでしょうね。
野田 分かりやすく言えば、乳房再建の方は、お風呂にずっと行けなかったのが行けるようになったとか、水着を着れなかったのが着れるようになったとか、他にも腿(もも)に大きな傷があって、手術できれいに治したらスカートを履けるようになったとかですね。なんというか、選択肢が広がるので、そういう意味でより楽しく、明るく暮らしていけるところを作ってあげられるのかなと思います。
つボイ 私なんか銭湯好きの人間ですからね。それが行けないのと行けるようになったのでは、その1つとってもだいぶ違うということは私でもわかります。
野田 そうですね。
小高 この形成外科って、比較的新しい分野だと思うんですけれども、形成外科ができて、これだけ発展してきてるというのは、昔からずっと培われてきた医療の考え方が本当に成熟して、その上にあるのがこういう形成外科っていう形になってるのかもしれないですよね。
野田 そうですね。例えば、他の科の先生はがんを治すことがメインなんですけど、そこの傷のところだけを私たちがやらせてもらうとか、よりプラスで行えるところを、私たちが専門的に担えるようになったことが、プラスに働いてきてるという気がします。
小高 病気や怪我を根本的に治してもらって、さらに形成外科でそういった見た目やQOLのところもカバーしてもらって、全体でやっと1人の患者さんが生きられるみたいな感じですよね。
野田 そういうイメージで、常に外来で患者さんとお話しさせてもらっています。
小高 先生が今までで一番やりがいがあって、やった!と思ったことって何かありますか?
野田 皆さん結構直後からありがとうございますと言ってくださるんですけど、眼瞼下垂の方で、手術をしたら頭痛が無くなって、毎日が明るく楽しくて仕方がありませんというお手紙をくださった方がいて、すごくやっててよかったなと感じました。
小高 医学の進歩、成熟で病気を治すだけでなく、その後の社会復帰したときの生活のあり方、まさにクオリティオブライフ(QOL)。これを高めるために、今やかかせない診療科ということなんですね。
つボイ 形成外科の大切さがよくわかりました。
小高 はい。一宮西病院形成外科部長の野田先生でした。3か月ありがとうございました。
さて、「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
つボイ はい、質問お待ちいたしております!
小高 「健康のつボ!~形成外科について~」でした。
つボイ 形成外科の大切さがよくわかりました。
小高 はい。一宮西病院形成外科部長の野田先生でした。3か月ありがとうございました。
さて、「健康のつボ!」では、いろいろな病気について専門家の先生に解説していただいております。みなさんもテーマとして取り上げてほしい病気や症状などがありましたら、このコーナーまでお寄せください。専門の先生に教えていただきます。
つボイ はい、質問お待ちいたしております!
小高 「健康のつボ!~形成外科について~」でした。