子どもの頭痛
頭痛は大人に限った病気ではなく、子どもに起きることも稀ではありません。
こうした小児の頭痛に注目し、正しい知識で適切な対処をおこなうことが重要です。
こうした小児の頭痛に注目し、正しい知識で適切な対処をおこなうことが重要です。
はじめに
頭が痛い、肩がこる、首の後ろが重い、目がちかちかする…などの症状でお悩みの方、多いのではないでしょうか? 大人だけではなく、小児にも多い“頭痛”。お子さまでは特に小学校(高学年)〜中学生に多いといわれています。まずは頭痛について知り、適切な対応をしましょう。
頭痛の種類
頭痛は、大きく2つに分けることができます。また、これらの判別はMRIなどの検査でおこないます。
一次性頭痛
片頭痛や緊張型頭痛などが分類されます。これは脳や体に異常のない頭痛で、命にかかわらない、こわくない頭痛といわれています。
体質的な要素が強く、ストレスなどが加わることによって症状が誘発・悪化されます。
片頭痛や緊張型頭痛などが分類されます。これは脳や体に異常のない頭痛で、命にかかわらない、こわくない頭痛といわれています。
体質的な要素が強く、ストレスなどが加わることによって症状が誘発・悪化されます。
二次性頭痛
脳血管障害、脳腫瘍、甲状腺機能亢進症など、何らかの疾患の症状として生じている頭痛です。命にかかわる疾患では、早期の診断治療が必要です。
脳血管障害、脳腫瘍、甲状腺機能亢進症など、何らかの疾患の症状として生じている頭痛です。命にかかわる疾患では、早期の診断治療が必要です。
受診の流れ
当院の小児科では、頭痛の原因となる重篤な疾患が隠れていないかを調べ、なければ一次性頭痛と診断し、それぞれに合った治療や生活の指導をしています。
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問診
いつから、週に何回ぐらいの頻度で起きるか、頭痛の場所はどのあたりか、日常生活が送れるかどうかなどを確認していきます。頭痛ダイアリーを書いて持ってきていただけるとお話がしやすいです。受診時にお渡しすることもできます。
1 -
診察
項部硬直、貧血、甲状腺腫大、下肢の浮腫など、全身を診察し異常がないかを診ていきます。
2 -
検査
血液検査や頭部MRIの検査をおこない、一次性頭痛か二次性頭痛かを診断していきます。腹痛、倦怠感などほかの症状もある場合は、自律神経の検査をおこなうこともあります。
3 -
内服・加療
急性期治療としてお子さまに効く治療薬の選択をおこないます。予防療法で投薬が必要と診断した方には、予防薬の処方をおこないます。予防療法の投薬が必要ないと診断した方には、生活習慣の指導などをおこないます。
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頭痛ダイアリー
頭痛ダイアリーとは、週に何回ぐらいどのような頭痛がいつ起こるか、どのような薬を使用してどの程度改善するかなどを記録するものです。
現在の状況を把握することによって、治療に役立てます。診察の際にご持参ください。以下よりダウンロードできます。
現在の状況を把握することによって、治療に役立てます。診察の際にご持参ください。以下よりダウンロードできます。
頭痛の予防法
頭痛の主な原因には、寝不足やストレスなどがあります。頭痛を予防するために、次のことを心がけましょう。
1. しっかりとした睡眠をとること
人それぞれ自分に適した睡眠時間があります。自分に合った正しい睡眠を心がけることで、頭痛が改善します。
2. 適度な運動をすること
適度な運動により筋肉の緊張がやわらぎ、緊張性頭痛になりにくくなります。
3. 朝ごはんを抜かないこと
低血糖状態で動くことにより、頭痛が起こることがあります。はじめは少量からでもいいので、朝ごはんを食べてから活動しましょう。
4. ストレスをためないこと
ストレスにより、頭痛の症状が悪化します。ストレスを発散できるような趣味をもつことをおすすめします。
お子さんの様々な症状に悩んでいる親御さんへ
頭痛は誰でも経験する症状です。我慢できる程度の頭痛が年に何回か起こる程度であればおうちで対処してもらえばいいと思いますが、月に何度も頭痛があるようでしたら一度受診されてはいかがでしょうか。
コラム監修
※本ページに掲載されている情報は、2020年6月時点のものです。